イラスト/桃山恵(アイノベルス)
すべては1本の電話から始まった。
美貌の報道ディレクター・圭祐はキリトと名乗る男から大物政治家汚職事件の情報があると呼び出されホテルで会うことに。だがそれは罠で―!
傲慢で危険な男・キリトに強引に抱かれ屈辱を感じながらも、使われた催淫剤のせいで快感に喘いでしまう圭祐。その淫らな姿をビデオで撮影したキリトは映像をネタに圭祐を従わせようとするが…。
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三枝桐斗(さえぐさきりと・25歳)×雨宮圭祐(あまみやけいすけ・28歳)
プロローグから血にまみれたキリト…と“いったい何があった?!”と興味を惹かれる出だしでした。
一年前、業界第二位の総合商社の脱税をすっぱ抜いて一躍有名となった報道ディレクターの圭祐を呼び出し、無理矢理に抱いた現場を撮影したビデオで脅迫して大物政治家・木津(きづ)の汚職を暴くための協力を取り付けるキリト。
キリトが何者なのか、何故それほどまでに木津に固執するのかは少しずつ明らかになっていきますが、結構ほほ~と納得のできる理由で、なかなか面白いものでした。
脅迫されて木津の汚職を探ることに手を貸す圭祐ですが、圭祐は1年前に成した大きな仕事のあとも日々大小の事件を追っているものの、あれほどの高揚を覚えることができずに空気の抜けた風船のようになっていました。そんな時キリトから齎された大物政治家の汚職の情報は圭祐を再び奮い立たせるもので、無理矢理女のように抱かれることに抵抗は拭えないものの、それも止む無しとキリトと協力することを受け入れていきます。
そして“共謀者”となった二人は協力し合ううちに、それ以上の感情が芽生えるんですね。
汚職事件に絡んだストーリーは結構面白かったんですが、二人の恋愛面に限っていえば、そちらはそんなに盛り上がったような印象は感じませんでした。
とりあえず視点は切り替わるのでお互いの想いは語られていますが、圭祐はどちらかというと落ち着いていて「大人の男」ということらしく、無理矢理に男に抱かれることにショックは受けるものの、それほど大騒ぎはしないんですね。すぐに気持ちを仕事に切り替えあまり悩んでいるように見えない。テンションがわりと低めのタイプです。キリトの方はもっと判りにくかったかも。
お互い声高に心情を吐露するようなところはないんですよね。だから淡々と思えたのかもしれません。
一度ビデオに撮ってしまったのだから、何度も抱く必要はないのに会うたび圭祐を抱いたり、圭祐のマンションに食事を持って日参したり、そして圭祐がいつのまにかそれを楽しみに思うようになるなど、そういう面から二人が惹かれあっていくのがわかる、という感じでしたね。気持ちの擦れ違いや切なさ、そういう心理面がメインのお話とは違うと思います。
圭祐の仕事に対する思いとか、キリトの兄・尚斗(なおと)との関係とか、もうちょっと掘り下げて読みたかったな、という思いもありますね。
こちらは続編が出ています。
脅迫で始まり、ひとつの事件を協力して解決し、二人が本当の恋人となるまでが本作でしたので、続編では“恋人”となった二人がもっと沢山見られると思います。
また二人で何かに巻き込まれて、それを解決していくんでしょうか~?
明日は続編の感想を。
三枝桐斗(さえぐさきりと・25歳)×雨宮圭祐(あまみやけいすけ・28歳)
プロローグから血にまみれたキリト…と“いったい何があった?!”と興味を惹かれる出だしでした。
一年前、業界第二位の総合商社の脱税をすっぱ抜いて一躍有名となった報道ディレクターの圭祐を呼び出し、無理矢理に抱いた現場を撮影したビデオで脅迫して大物政治家・木津(きづ)の汚職を暴くための協力を取り付けるキリト。
キリトが何者なのか、何故それほどまでに木津に固執するのかは少しずつ明らかになっていきますが、結構ほほ~と納得のできる理由で、なかなか面白いものでした。
脅迫されて木津の汚職を探ることに手を貸す圭祐ですが、圭祐は1年前に成した大きな仕事のあとも日々大小の事件を追っているものの、あれほどの高揚を覚えることができずに空気の抜けた風船のようになっていました。そんな時キリトから齎された大物政治家の汚職の情報は圭祐を再び奮い立たせるもので、無理矢理女のように抱かれることに抵抗は拭えないものの、それも止む無しとキリトと協力することを受け入れていきます。
そして“共謀者”となった二人は協力し合ううちに、それ以上の感情が芽生えるんですね。
汚職事件に絡んだストーリーは結構面白かったんですが、二人の恋愛面に限っていえば、そちらはそんなに盛り上がったような印象は感じませんでした。
とりあえず視点は切り替わるのでお互いの想いは語られていますが、圭祐はどちらかというと落ち着いていて「大人の男」ということらしく、無理矢理に男に抱かれることにショックは受けるものの、それほど大騒ぎはしないんですね。すぐに気持ちを仕事に切り替えあまり悩んでいるように見えない。テンションがわりと低めのタイプです。キリトの方はもっと判りにくかったかも。
お互い声高に心情を吐露するようなところはないんですよね。だから淡々と思えたのかもしれません。
一度ビデオに撮ってしまったのだから、何度も抱く必要はないのに会うたび圭祐を抱いたり、圭祐のマンションに食事を持って日参したり、そして圭祐がいつのまにかそれを楽しみに思うようになるなど、そういう面から二人が惹かれあっていくのがわかる、という感じでしたね。気持ちの擦れ違いや切なさ、そういう心理面がメインのお話とは違うと思います。
圭祐の仕事に対する思いとか、キリトの兄・尚斗(なおと)との関係とか、もうちょっと掘り下げて読みたかったな、という思いもありますね。
こちらは続編が出ています。
脅迫で始まり、ひとつの事件を協力して解決し、二人が本当の恋人となるまでが本作でしたので、続編では“恋人”となった二人がもっと沢山見られると思います。
また二人で何かに巻き込まれて、それを解決していくんでしょうか~?
明日は続編の感想を。
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