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悪辣で優しい男
火崎 勇著
プランタン出版 (2005.12)
通常24時間以内に発送します。
イラスト/稲荷屋房之介(プラチナ文庫)

仕事のために手段を選ばない男・不和。悪辣と言われる彼だが、凛とした美貌の斐川にずっと片思いをしていた。そして酔った彼に告白され、喜びのあまり自分の想いも伝えもせずに、怯える肢体をねじ伏せ犯してしまう。
翌日から自分を避ける斐川に、不和は一度は身を引こうとするが…。
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不和東洋(ふわとうよう)×斐川(ひかわ・下の名前は不明)
同じ社の同期同士。

営業成績NO.1の不和は、仕事を取るためには身体さえも使う手段を選ばない男。色仕掛けで落とした仕事も数多いけれど、仕事が終わったあとは禍根を残さないように綺麗に後始末をすることも忘れない。
結果が全てであり、騙される方がバカなのだと思っている。
そんな不和は同期の斐川に片思いをしています。
視線や微笑や言葉や間合いで、どうすれば相手が落ちるか計算でき、仕事が絡めば実際にそうしている不和なのに、斐川に対しては何も言い出せません。友人として親しくそばにいて、そのうちに少しずつ気持ちを探り、いつかは…と思っているけれど今はじっと我慢している状態です。
そんなある日、一緒に食事をしたあと、酔った斐川を自分のマンションに連れていくと、斐川から「好きだ」と言われてしまう。文字通り「舞い上がって」頭に血が上った不和は、斐川を押し倒しいきなり戴いてしまいます。
想いが通じたとひとり喜ぶ不和ですが、翌朝目覚めたときには斐川の姿は消えていて、はじめて自分が失敗したことに気づきます。
しかし、謝って自分の気持ちを伝えようと焦る不和ですが、それ以降斐川からは徹底的に避けられてしまいます。

不和は「ひどい男」なのですね。
ですが、視点が不和側で彼の思いはきちんと語られていますので、嫌な感じは受けません。斐川に好きだと言われて一人よがりに喜び暴走するところなどは愛すべきおバカさんでした。食事を出されて「いただきます」も言わずに食ってしまった…という例えがなんだかすごく言い得ていて可笑しい。
相手を騙して契約を取っても、その相手にとって不利になるような結果には決してしないし、騙した相手にも別の相手を自然にあてがったり自分がフラれるように仕組んだりとアフターケアは一応ちゃんとしていて、芯の芯まで悪辣な男というわけではないんですね。妙に誠実な部分を残しています。

自分が今までしてきたことが全部自分に返ってきてしまい、うろたえる様は、こういう「悪辣」と言われる男の場合可愛らしく見えます。 斐川の方がずっとカッコよく思えました。
でも斐川もカッコいいだけではなく心の中はグチャグチャです。
不和の非道ぶりを見てきた斐川は不和を信じられず、その仕事の仕方にも傷ついています。
その後誤解が解け二人は「恋人」となりますが、不和は斐川に違和感を感じます。傍にいるのに遠いと感じる。
実は、傷ついた斐川は、不和に期待することをやめてしまっていました。心が通じたと思ったのに閉ざされてしまっていた斐川の心。このお話が斐川視点で語られていたら…苦しかったでしょうなぁ。

ハッピーエンドですが、不和の行状は今後改まるんでしょうか。
さすがにもう仕事のためにベッドまでは行かないですよねぇ?
自分のせいで斐川が怪我をするような修羅場になっておいて、まだそんなことしてたらちょっと嫌だ。
不和がジタバタする展開の方がこの二人は面白そうです。
斐川にはさらにクールに余裕を見せて欲しいな。
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