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仮面の恋人
仮面の恋人
posted with 簡単リンクくん at 2005.12.18
浅見 茉莉著
竹書房 (2005.12)
通常24時間以内に発送します。
イラスト/藤井咲耶(ラヴァーズ文庫)

売れない俳優、見崎真尋は友人の「便利屋」でアルバイトをしながら日々の生計をたてていた。その「便利屋」へ、ある男の恋人のふりをして欲しいという依頼が飛び込んでくる。
依頼対象の男・吉峯聡瑛は記憶喪失で、恋人が死んでしまったという事実だけを忘れてしまっていた。吉峯は小説家で大きな仕事を抱えながらも、帰って来ない恋人のことを気にしており、仕事も手につかないという。
真尋はその恋人と年齢も顔も似ていることから依頼を引き受け男と同居することになるのだが、真尋を恋人だと信じ込んでいる吉峯から受ける真剣な愛情や情熱に、次第に仕事以上の感情が芽生えてきて…。
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吉峯聡瑛(よしみねそうえい・30代)×見崎真尋(みさきまひろ・24歳)


真尋は「便利屋」のアルバイトで屋根の雨どいの掃除中に屋根から転落し、病院に運ばれます。目覚めた真尋の頭には大きなコブができていましたが他に大きな怪我はありませんでした。しかし寝かされていた病室へ、突然見知らぬ男が血相を変えて飛び込んできます。その男・吉峯聡瑛は自分を「ヒロ」と呼び真尋を困惑させます。その場は「便利屋」の所長で友人の孝司(こうじ)がおさめてくれますが、後日吉峯のマネージャーという男が現れ、真尋に吉峯の恋人・紘人のふりをして欲しいと依頼してきます。

自分と年齢も同じで顔もそっくりな久瀬紘人(くぜひろと)という男になりすまし、人気上昇中の吉峯聡瑛という作家の恋人のふりをすることになった真尋。
紘人は交通事故で亡くなったのですが、聡瑛はショックのあまりその事実だけを心から締め出してしまっています。目の前に現われた真尋を紘人だと少しも疑わない聡瑛は、真尋に対し紘人にするのと同じように優しく愛情深く接してきます。
売れない俳優の真尋は、これも「演技」とわりきり紘人になりきろうとするのですが、聡瑛の「紘人」に向ける愛情に包まれ彼に抱かれるうちに、心の中に「演技」以上の感情が生まれ始めてしまいます。

真尋が聡瑛を愛し聡瑛から深い愛情を示されても、真尋は「紘人」ではなく聡瑛の愛情も「真尋」に向けられたものではありません。それでも真実を知って聡瑛が傷つくのを防ぐために真尋は「紘人」でいようとします。愛してしまった聡瑛のためにそれでもいいと思う真尋ですが、やはり自分自身を愛してもらえないことは想像以上の苦痛となって真尋に圧し掛かります。そしてもし聡瑛が事実を思い出してしまったら、偽物の自分、聡瑛をだました自分はきっと、聡瑛に許してもらえるわけがない。聡瑛との生活を失いたくはないけれど偽りの愛情は辛く、そうかといって真実が明るみに出て聡瑛を傷つけ憎まれることも怖い。
先のない恋をしてしまった真尋の切なさが語られています。もうこれでもかというくらい苦しい想いが切々と。

しかし実はこの先にびっくりするようなどんでん返しが。
私はまんまと「えっ」と思わされてしまったんですが、他のかたはどうなのかな。想定内なのかしら。
あとから思うと匂わすような箇所は確かにありました。
冒頭でもちょっと不自然に思ったんですよね~。視点は真尋側で真尋の見た目からのことしかわからないのですが、真実がわかってみると聡瑛の気持ちや行動の意味が理解できました。

ちょっと強引な話だなぁとも思いましたけど、びっくり度は高かったです。
真尋の切なく苦しい想いの部分に比べると、どんでん返しの場面からそれ以降はちょっと盛り上がりに欠けるような気もします。
でも意外性の面白さは十分ありました。
ただこういう大仕掛けのものは再読には向かないんですよね。
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