イラスト/高星麻子(キャラ文庫)
「男同士のつきあい方を教えてやるよ」
親友へ密かな想いを抱く陸にそんな提案をしたのは大学生の笹渕。容姿端麗で相手に困らない先輩がどうして僕を誘うんだろう?戸惑いながらもOKした陸。以来週末には陸好みのデート、まめなメール―。単なる練習なのに笹渕はなぜか陸に優しい。
だけどレッスンが進んだある日、「いざというとき困るだろ」と強引にキスしてきて!?
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笹渕勇馬(ささぶちゆうま・大学1年生)×一ノ瀬陸(いちのせりく・高校3年生)
ゲイだということを隠している陸は同級生の対木(つぎ)に密かに恋をしています。
誰にも内緒だった気持ちを先輩の笹渕に指摘され驚く陸。そして「男同士のつきあい方」を教えてやる」との強引な誘いを断りきれず、陸は笹渕から“レッスン”を受けることになってしまいます。
“レッスン”と言っても平日は笹渕のアルバイトの終了時間に合わせて待ち合わせをして夕飯を一緒に食べたり勉強を教えてもらい、週末は笹渕が選んだ陸好みの場所へ二人で出かけるだけ。笹渕のひと目を惹きつける容貌やちょっと意地悪なところや皮肉な笑みに初めは緊張するだけの陸でしたが、一緒に過ごすようになってみると笹渕は意外にもとても優しく、さりげない気配りの出来る男でした。
そんな笹渕と一緒にいることに次第に慣れ、リラックスして楽しささえ感じるようになる陸。大人しい性格でいつも人に合わせてばかりだった陸は、笹渕と一緒にいるようになってから、周りからも雰囲気が明るく変わったと言われるようになります。そんな陸の変化に、笹渕のアルバイト先の店長が言った「気持ちの次は身体でしょ」の一言が陸と笹渕の間に波風を立てます。その日笹渕のマンションに行った陸は、笹渕の「やってみる?」との挑発に乗らされ、OKしてしまうのですが、何故か笹渕は途中で「冗談だ」と止めてしまいます。
「好きな相手とするのが一番」という笹渕の言葉に頷きながら、陸は何故か胸の痛みを感じます。
読み始めた時は、人物も背景も舞台も奇をてらうものではないのに「男同士のつきあいかたを教えてやる」とは、このキッカケだけがとても常識はずれで浮いてる気がしました。「気持ちのあとは身体」と言うのも、大人しい陸を海千山千の二人がうまいこと言いくるめようとしている感じ(^^ゞ そんなに珍しい展開ではないんですが、桜木さんの設定がいかにも普通な日常を感じさせるものなので、そこだけ妙に日常から離れた気がしたのかもしれません。なんとなくそぐわない強引さだなと思ったんですが、そうは言ってもお話はゆっくりとしたペースで笹渕と陸の日々を追い、陸が少しずつ笹渕に惹かれていくのを丁寧に追っています。笹渕が「練習」と言いながら実は陸に想いを寄せているのは、とてもよくわかります。ラストの告白を読んでみると、ずっと好きだった陸にこの非常識な提案をしたのも、気持ちを抑えらずにしてしまったことだし、店長の口ぞえは応援しているということだし、陸に触れておきながら途中でやめてしまったのも、優しさからだと言うことがわかります。してみると笹渕はかなり切羽詰ったヘタレさんなんでした。
気持ちを隠して取り繕っているようなところがあるので、陸には笹渕の気持ちはさぞわかりにくかろうと思いますが、一見押しが強く強引にみえてホントにさりげない優しさで陸に接する笹渕を見ていると陸の気持ちが動いてもムリはないなと思います。ですが陸の想い人・対木(つぎ)もホントにいい子なんですよ。まあ悪い人は出てこないんですけど。実は本音を言えば対木に肩入れしておりました(^^ゞ ふられちゃって可哀相だったなぁ。殴られて退場だし。
対木も、笹渕も、店長もそして陸もみんな優しくて、その優しさがお話全体にも漂うような感じです。
好きな人を思いやる、優しさをじっくり感じられるお話でした。
笹渕勇馬(ささぶちゆうま・大学1年生)×一ノ瀬陸(いちのせりく・高校3年生)
ゲイだということを隠している陸は同級生の対木(つぎ)に密かに恋をしています。
誰にも内緒だった気持ちを先輩の笹渕に指摘され驚く陸。そして「男同士のつきあい方」を教えてやる」との強引な誘いを断りきれず、陸は笹渕から“レッスン”を受けることになってしまいます。
“レッスン”と言っても平日は笹渕のアルバイトの終了時間に合わせて待ち合わせをして夕飯を一緒に食べたり勉強を教えてもらい、週末は笹渕が選んだ陸好みの場所へ二人で出かけるだけ。笹渕のひと目を惹きつける容貌やちょっと意地悪なところや皮肉な笑みに初めは緊張するだけの陸でしたが、一緒に過ごすようになってみると笹渕は意外にもとても優しく、さりげない気配りの出来る男でした。
そんな笹渕と一緒にいることに次第に慣れ、リラックスして楽しささえ感じるようになる陸。大人しい性格でいつも人に合わせてばかりだった陸は、笹渕と一緒にいるようになってから、周りからも雰囲気が明るく変わったと言われるようになります。そんな陸の変化に、笹渕のアルバイト先の店長が言った「気持ちの次は身体でしょ」の一言が陸と笹渕の間に波風を立てます。その日笹渕のマンションに行った陸は、笹渕の「やってみる?」との挑発に乗らされ、OKしてしまうのですが、何故か笹渕は途中で「冗談だ」と止めてしまいます。
「好きな相手とするのが一番」という笹渕の言葉に頷きながら、陸は何故か胸の痛みを感じます。
読み始めた時は、人物も背景も舞台も奇をてらうものではないのに「男同士のつきあいかたを教えてやる」とは、このキッカケだけがとても常識はずれで浮いてる気がしました。「気持ちのあとは身体」と言うのも、大人しい陸を海千山千の二人がうまいこと言いくるめようとしている感じ(^^ゞ そんなに珍しい展開ではないんですが、桜木さんの設定がいかにも普通な日常を感じさせるものなので、そこだけ妙に日常から離れた気がしたのかもしれません。なんとなくそぐわない強引さだなと思ったんですが、そうは言ってもお話はゆっくりとしたペースで笹渕と陸の日々を追い、陸が少しずつ笹渕に惹かれていくのを丁寧に追っています。笹渕が「練習」と言いながら実は陸に想いを寄せているのは、とてもよくわかります。ラストの告白を読んでみると、ずっと好きだった陸にこの非常識な提案をしたのも、気持ちを抑えらずにしてしまったことだし、店長の口ぞえは応援しているということだし、陸に触れておきながら途中でやめてしまったのも、優しさからだと言うことがわかります。してみると笹渕はかなり切羽詰ったヘタレさんなんでした。
気持ちを隠して取り繕っているようなところがあるので、陸には笹渕の気持ちはさぞわかりにくかろうと思いますが、一見押しが強く強引にみえてホントにさりげない優しさで陸に接する笹渕を見ていると陸の気持ちが動いてもムリはないなと思います。ですが陸の想い人・対木(つぎ)もホントにいい子なんですよ。まあ悪い人は出てこないんですけど。実は本音を言えば対木に肩入れしておりました(^^ゞ ふられちゃって可哀相だったなぁ。殴られて退場だし。
対木も、笹渕も、店長もそして陸もみんな優しくて、その優しさがお話全体にも漂うような感じです。
好きな人を思いやる、優しさをじっくり感じられるお話でした。
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