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夜の帳、儚き柔肌
鈴木 あみ著
白泉社 (2005.11)
通常2-3日以内に発送します。
イラスト/樹 要(白泉社花丸文庫)

捨て子だった忍は、男の遊郭・花降楼の楼主に拾われ、色子として働くようになるが、おとなしい顔立ちと性格のため客がつかず、いつも肩身の狭い思いをしていた。
そんなある日、名家の御曹司で花街の憧れの的・蘇武貴晃とふとしたことから知り合い一夜をともにしてしまう。二度と会うこともないと諦める忍だが、彼はその後も忍の許へ通うようになった。
贅沢な贈り物をされ、濃密な愛撫に溶かされるうち、忍は次第に貴晃に惹かれていくが…。
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蘇武貴晃(そうぶたかあき・28歳)×忍(しのぶ・19歳)

「夜の帳(とばり)、儚き柔肌」
「愛で痴れる蜜の劣情」 の二編収録されています。

遊郭シリーズの第三弾ということですが主人公カップルが違うのでこれだけで全然問題ありません。

捨て子で、拾われて遊郭で育てられたものの、色子としても控えめで大人しげな風情があまりパッとせず人気がなく、周りからも苛められたりしている薄倖の主人公が忍です。
そこへ、花街の娼妓たちから憧れの的である大会社グループの御曹司・貴晃が現れ、忍に目を留めます。
「身分違いの恋」のですね。

幸薄く地味で目立たない主人公が見初められて幸せになるお話で、途中で病に倒れたり、貴晃に縁談の噂が出たり、邪魔されて好きでもない男に身請けされそうになったりと非常にオーソドックスといえる展開でした。
名家の御曹司として生まれながら複雑な家庭によって、優しいけれどどことなく倦んで寂しげな貴晃もなかなかステキですし、身分違いの恋の切なさに泣く忍の想いも、定番でありますが楽しめました。
貴晃の迷惑になりたくないと、心とは裏腹に冷たい別れの言葉を告げる忍には、ジンとしてしまいましたね。
切なくて、典型的なシンデレラストーリーでそれなりに面白く読めました。

が、「男×男」の醍醐味は全く味わえませんでした。
忍ははっきり言って女の子です。
樹要さんのイラストも女の子そのものですし、性格も「男」な部分は全く感じませんでした。忍が自分のことを「俺」というのに違和感を感じるほどで、Hシーンになると“ついてる”ので男だと改めて確認していました(笑)
「BL」を読んだという気はあんまりしなかったですね~。

そうは言っても読みやすいし「身分違いの恋」に十分浸れます。
前シリーズで主人公だった綺蝶(きちょう)×蜻蛉(かげろう)も沢山出演しており番外編も収録されていますのでそちらがお好きだったかたにも。
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