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不機嫌なエゴイスト
高岡 ミズミ著
幻冬舎コミックス (2005.11)
通常24時間以内に発送します。
イラスト/蓮川愛(ルチル文庫)

友成洸は小学生の頃からカフェ「エスターテ」の常連で芦屋三兄弟とも仲が良い。特にサーフィンを教えてくれた次男の芦屋冬海に懐いていた。
しかし8年前、冬海の親友だった洸の兄・輝が海で事故死したことから、冬海はサーフィンをやめてしまう。兄の死を悔いているからか、洸とも目も合わせてくれない冬海に、子供の頃から想いを寄せる洸だったが…。
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芦屋冬海(あしやふゆみ・26歳)×友成洸(ともなりこう・19歳)

芦屋三兄弟シリーズの第二弾、次男の冬海のお話です。
前作で冬海はかなり屈折しているということでしたが、確かに屈折していて、タイトル通りの「エゴイスト」でした(^^ゞ
いつも穏やかで優しい微笑みを浮かべた冬海はその外見から女性にもモテますが特定の恋人は作らず、それでも誘われれば誰とでも寝、三男の朋春には「中身はキチク」と言われています。
そんな風になってしまったのには8年前の出来事が深く関わっています。(それ以前の冬海のことはわからないので元々の性格は不明でしたが)
8年前、共にサーフィンをする親友であった冬海と友成輝(てる)でしたが、ある晩、冬海は輝から突然告白されます。驚いた冬海は即座にそれを拒否しその場を立ち去りますが、その数時間後、輝は海で事故死してしまいます。
自分が輝を拒絶しなければこんなことにはならなかった、そんな思いが冬海を海から遠ざけ、そして人を拒否するということもしなくなってしまったということのようです。輝の弟・洸は兄が生きていた幼い頃からサーフィンをする冬海と輝のあとを追いかけ、兄よりも冬海に懐くほど彼に憧れてきました。成長した今では憧れは恋心へと変わりましたが、兄の死後、自分に面影を見るのか洸の顔をまともに見ることさえしてくれなくなった冬海を哀しく思いながらも、洸はエスターテに通い続けていました。
そしてある晩、偶然海辺で冬海と二人きりになった洸は、思わず自分の想いを打ち明けてしまいます。それに対して冬海の答えは「僕の恋人になる?」
思いがけない冬海の言葉に舞い上がる洸。

憧れ続けた冬海の恋人になれたことはまるで夢のようだと喜ぶ洸ですが、読んでいる方は安心できません。冬海が洸を受け入れたのは愛情があったからではなく、輝を拒絶して死なせてしまったことと洸の告白を重ね合わせただけだからです。「洸は特別」という冬海の言葉は、洸は輝の弟であるからで、誰の誘いも拒否しないという点では同じことです。
洸の言うことはなんでも聞いてやろうと言う冬海はまるで輝への償いをしているようです。それでいて「自分は洸を好きになることはない」と言い切り、洸の告白を受け入れたあとも店の客の女性の誘いに乗り、一夜を過ごしてしまいます。

やがて洸も冬海の本当の気持ちに気づきはじめます。
それでも冬海にぶつかる洸は、強がったセリフを吐きながらも一生懸命で、可哀相で辛い。
冬海は屈折しているというよりは、壊れているという方が合っていると思います。誰にも心を動かされないのに、優しいなんてひどいです。
ちゃんとハッピーエンドになっておりますが、途中では、だいじょぶなのかこんな男と心配になりましたよ。洸の想いは真っ直ぐで素直ではあるものの、冬海のような男に対してはあまりに純粋過ぎるような気がして、この捻じ曲がった男をちゃんと人を愛することのできる人間に変えられるのかしらと。
結果としては想いが冬海に届いたことになるわけですが。

今まで恋愛したことがないというほど壊れてしまった冬海の心ですが、洸に対して心が動きはじめ、初めての恋愛の高揚感をわくわくして感じているような冬海はちょっといいですね。次回あたりで甘い甘い恋人となった冬海の変貌など垣間見てみたいものです。
次は三男の朋春の番ですが、ちょっとやんちゃ系の朋春の恋を結構楽しみにしております。最後にちょっと名前が出てきた人がお相手なのかしら…?
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