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ラブ・シェイク
英田 サキ著
プランタン出版 (2005.11)
通常24時間以内に発送します。
イラスト/タカツキノボル(プラチナ文庫)


バーテンダーの秋良を訪ねてきたのは代議士である父の秘書・檜垣だった。父に心配をかけるなという彼に、二年前ひどい言葉で信頼を踏みにじられ、傷つけられた秋良は反発する。
しかしある誤解から檜垣と寝ることになってしまい、秋良は自分が檜垣を求めていたことに気づく。しかし、檜垣に嫌われていると思うと、心が苦しくて…。
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檜垣隆之(ひがきたかゆき・30代始め)×小野寺秋良(おのでらあきら・19歳)
年齢差一回り・代議士秘書×代議士の息子・丁寧語攻めです。

幼い頃から母と共に小野寺家で暮らし母が亡くなったあとも大学卒業までの学費を出してもらうなど、代議士である秋良の父・謙一郎に世話になり彼を信頼している檜垣は、大学卒業後健一郎の秘書としての日々を送っています。
秋良とは秋良が生まれたときからずっと一緒に育ち、忙しい父と病弱な母に構われず寂しかった秋良は檜垣を兄のように慕って懐き、檜垣も秋良を本当の弟以上に可愛がってきました。
しかしやがて檜垣の心の中に秋良への『弟』としての愛情以上の気持ちが芽生え始めます。そして自分の中に秋良への欲望があることにうろたえた檜垣は、秋良の将来、世話になった謙一郎への申し訳なさから、ある日、何も知らずに自分を慕ってくる秋良にひどい言葉を浴びせ、秋良から離れようとします。
お話はそれから二年後、檜垣が秋良の父・謙一郎の頼みで秋良を訪ね再会するところから始まります。

檜垣、秋良と視点が切り替わります。
再会後も本当の秋良への想いを抑えなければならない檜垣のジレンマや、傷つけられたことに怒り反発しているのに「ひとこと謝ってくれたら…」と檜垣を憎みきれない秋良の気持ち等、二人の想いがきっちりと伝わってきます。

秋良は檜垣にひどい言葉を投げつけられたあと、父が大学通学のため用意してくれたマンションを出、大学にも行かず古いアパートでアルバイトをしながら自活しています。そのアルバイトとはバーテンダーなのですが、秋良の勤めるバーの店長・灰原(はいばら)の役どころが重要で面白く、二人をちょっと突っついたため二人の間に誤解と擦れ違いを起こす原因ともなっていますし、また結びつける役割も果たしています。
秋良と檜垣、二人の間のとんでもない誤解と擦れ違いは、一言相手が何かを言えば、もう一方は尽く全てを別の意味にとるという、読んでいて非常に気が揉める展開でした。(とは言っても甘めのお話です)。全てはいい年をした大人なはずの檜垣のヘタレっぷりのせいだと思います。真面目で誠実なのは伝わってきますが、ホントにぶきっちょでグルグルでしたね。
切ないといえば切な過ぎる二人の擦れ違いのお話ですが、店長・灰原がその妙に飄々とした雰囲気や喋りでもって秋良、檜垣とは雲泥の差の大人っぷりを見せてくれて、綺麗だけどちょっと毒もある風のキャラが、雰囲気を和らげてくれたような気がしました。灰原にはヤクザの恋人がいて、この二人の経緯はちょっと痛々しい風もありますが、時折出てくるこの恋人・加瀬(かせ)とのやりとりを見ると、ヤクザさえも尻に敷いてしまう灰原の凄さが買い間見えます。
主役のはずの秋良・檜垣カップルを食ってしまうような灰原(受)・加瀬(攻)カップル、こっちの方がもっと知りたいと思うかたも多いんじゃないでしょうか。加瀬も見た目は頬に傷を持つ前科ありの一見強面の逞しいハンサムですが、灰原には叶わないようですね。百戦錬磨の灰原の前では、檜垣・秋良の恋など中学生の恋愛に思えてしまうかもしれません。そうは言っても灰原も壮絶な過去があるわけで、その上でのコレですから、凄いです。そんな灰原に翻弄される強面ヤクザの加瀬がちょっと見てみたいかも。

そうは言ってもこちらの主役は檜垣と秋良です。
どこまでも擦れ違って誤解して傷ついてしまうじれったい恋が楽しめました。
年上男の「丁寧語攻め」はなんとなく淫靡な感じがしてしまうのですが、タカツキさんのイラストの檜垣が誠実っぽいので、そうイヤラシさは感じませんでした。イヤらしいというよりむしろ、また灰原を出してしまいますが彼に比べるとそのぶきっちょさやヘタレぶりは可愛らしいとさえ思えましたね。檜垣の駄目ぶりは結構好きでした。
秋良は本来は明るくて素直なタイプだと思いますが、檜垣に嫌われていると思い込んでいる寂しさはちょっとジンとします。でも周りがみんないい年齢なので一人だけ10代ということでやはり私としては可愛らしさが先に立ってしまうのでした。(子供っぽいキャラということではありません)

12月末日までに編集部に返信用封筒を送ると、檜垣・秋良、加瀬・灰原、両カップルのミニショートを送ってもらえるそうです。(特に加瀬・灰原、らしい)
これはかなり読んでみたいです。
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