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ワークデイズ
ワークデイズ
posted with 簡単リンクくん at 2005.11.21
榎田 尤利著
大洋図書 (2003.6)
通常2-3日以内に発送します。
イラスト/高橋悠(SHYノベルス)

総合商社ナノ・ジャパンに勤める王子沢恵は出張先のバンコクで、真面目で頑固だけれどどこか可愛げのある男・榊孝美と知り合う。
榊は気づいていないが、二人は同じ契約先を争うライバル同士だった。なぜか榊が気になる王子沢は、せっかくの楽しい雰囲気を壊したくなくて、バンコクでの滞在中そのことを隠し通す。
しかし、出張から戻って出席した異業種交流会で二人は再会する。事実を知った榊は、王子沢に冷たい反応をするのだが…!?
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王子沢恵(おうじさわけい・27歳)×榊孝美(さかきたかみ・26歳)


アヅマリシリーズの番外編でをやっと手に入れたので読んでみました。
余りにいいヤツだったのに報われなかった王子沢君の出番です。
王子沢君のお相手はどんな人?と興味津々でしたが、冒頭からお相手の「榊孝美」の一人称で始まりました。使えない常務の下で何やら苦労しているような榊は、細身で眼鏡をかけ髪をオールバックにカッチリ固めた、外側の印象は、硬くて冷たくて無愛想で真面目な取っ付き憎そうな男というイメージです。
でも彼の語り口からはすぐに、中身はそんなタイプではないというのが伝わってきます。王子沢と出会ってからは、どんどん不器用で傷つきやすくて可愛い内面が零れ落ちてきます。榊は生い立ちも複雑だし、親友に裏切られて傷ついた過去もあるし、就職した過程も訳ありで、そういう様々な出来事が榊にカラを作らせ、それこそ今にもプツンと千切れてしまいそうなくらい気を張らせているんだな、と思えます。
そんな榊が王子沢によってどんどん解れていくのがわかって。そして王子沢が言うように、ホントに可愛い人でした。

王子沢は一見軽薄でお調子者ですが、内面の誠実さとか包容力とかは今までのシリーズでお墨付です。“人の世話は嫌い”と王子沢が言うんですが、それには「ええ~?」と思ってしまいましたね。彼ほど世話好きな人はいないんじゃないでしょうか。頑張りやで一生懸命で真っ直ぐな吾妻をほおっておけなかったように、榊のことが気になってしかたがないのも、その内面にある脆さを感じ取ったからだと思うんですよ。男よりよっぽどしっかりしてる女の子はつまらない、というのこそ、彼が「お世話が好き」な証明だと思うんですけど(笑)。
王子沢が榊の殻をどんどん壊していって柔らかい中身を表に出していくのは、フルーツの硬い皮を剥いて瑞々しい果実を取り出すような感じでしょうか。おいしそうなバンコクのフルーツがいっぱい出てきたのでそんな想像をしてしまいました。

ストーリーは、榊の勤める冷食会社と王子沢の勤める総合商社が、タイのバンコクにある同じエビの養殖場と契約を結ぶことを争う…というのを軸に展開し、どちらが契約を結ぶことになるのかも興味をそそります。
でも一番は、早く王子沢に榊を受け止めてやってほしい!榊も王子沢の胸に早く飛び込んでほしい!と、やっぱりそれでしたね。
バンコクの様子など、榎田さんが行かれた経験を元に書かれているそうなので、喧騒や屋台の匂いなどが漂ってきそうなリアルな雰囲気も楽しめます。冒頭は榊の一人称ですが王子沢の一人称と交互に入れ替わるので、お互いの想いはバッチリ伝わってきます。

タイ語の「マァイ・ペン・ライ」という言葉が度々出てきます。
意味は、どういたしまして、大丈夫、平気平気、なんてことない、なんとかなるよ、気にするな、というニュアンスを全部含んだ言葉だそうですが、なんだか榊を包むような言葉に思えてしまいます。
これからは何かあってもきっと王子沢が榊を「マァイ・ペン・ライ」と励ましてくれると思います。そしてラストで髪を固めることをやめて眼鏡をコンタクトにした榊は、彼自身も「マァイ・ペン・ライ」と肩の力を抜くことができたんでしょうね。

実は吾妻&伊万里を読んでいた時、番外編では王子沢君はどっち(攻受)なのかな~と思ったりしていました。どっちがいいとか言うことはなかったんですが、お相手の榊が魅力的で良かった(笑)。酔うとかなり可愛いですよね。いい人に巡り合えて安心しました。

これでホントに終わりなんですね、このシリーズ。
アヅマリはもちろん大好きですが、このカップルも二人ともいいですよねぇ。
読んでる途中から、読み終わってしまうのがすごく勿体無いと思ってました。
なんだかとっても寂しい。
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