イラスト/しおべり由生(リーフノベルス)
クールな杉原が秘書を勤める保科は人当たりが良く、できる社長として評判。だが高校時代からつきあいのある杉原の前では、ただの我儘な無精者。しかも振られるたびに「慰めろよ」と杉原の身体を求めてくるどうしようもない奴だった。だが、密かに保科を想う杉原は拒むこともできない。
そんなとき、この関係の原因となった保科の元彼女が現れ…。
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保科義宗(ほしなよしむね・30歳)×杉原朋久(すぎはらともひさ28歳)
クールな秘書とちょっと躾のできていない大型ワンコ社長のお話です。
背が高くハンサムで仕事もでき、人を惹きつける魅力のある社長の保科。実際女にも凄くもてる。ですが、保科は杉原が目を光らせていないとすぐに社長室で惰眠を貪ったり、部屋を逃亡し開発室でおやつを食べていたり、部屋はちらかしっぱなしで学生時代は万年床に茸を生やしたことがあるなどということは、ごく少数の古い友人しか知りません。
見た目はビシッと決めた若手青年実業家の保科ですが、その中身はまるで手のかかる子供のような男です。
高校時代の後輩だった杉原は、保科に見込まれ生徒会副会長にされてしまったのを縁にずっとつきあいを続けていて、大学卒業後は再び保科に頭を下げられ、保科が父の後を継いだレストランチェーンで社長の保科の秘書として仕事をしています。
保科の補佐は仕事の面だけでなく、週末には部屋を掃除してやり洗濯をして布団を干し、炊事もしない保科のために料理を作り…と生活面にも及んでいます。そして学生時代、彼女にフラれた保科に「慰めてくれ」と言われ抱かれてしまったのをきっかけに、今でも、2~3ヶ月の割合ですぐ女にフラれる保科を慰めるための身体の関係が続いています。
杉原は学生時代から保科に想いを寄せています。ですが男同士であることは容易に越えられる壁であるはずがなく、友人として、そして社会人になってからは参謀として、保科の世話を焼きながらずっと傍にいられるほうがいいと気持ちを抑えています。実際保科は手のかかる男ですが、表では呆れながらも、保科の本当の性格を知るのは身近にいる自分だけであり、保科の世話をするポジションが杉原にとっては大事なものでもあります。
そこへ保科の元彼女が現れ、「仕事」を理由に再び保科に接近します。そしてある日いつものように保科の部屋を訪ねた杉原は、保科のベッドで眠る彼女を見つけ、まるで妻のように振舞う彼女の姿にショックを受けます。もう自分は必要ではなくなった、と杉原は引越しと退職を考えるのですが。
冷静で落ち着いた杉原が大らかで子供っぽい保科を扱う様が、口煩い母親が手のかかる子供を相手にするようで、微笑ましくて可愛い。
杉原が世話を焼きたくなる気持ちもわかります。惚れてるわけですし、まして保科が弱った姿を見せたり甘えたり拗ねたり、素の表情を見せるのは杉原の前だけなんですからね~。
女にフラれるたびに杉原に会いに来て甘えて抱かせてもらうなど杉原にしてみたらたまったもんではないですが、拒めないという杉原の気持ちもわかります。悪気とかずるさというものが全然感じられない、ホントに大きな子供のような保科の人柄が伝わってくるからだと思います。
とっかえひっかえ女とつきあうのも、フラれるたびに杉原に泣きつくのも、実は理由があります。それはラストで保科の口から明かされますが、なんとまあ(^^ゞ
傘下のレストランで食中毒事件が起きたとき、社員たちの前では頼りがいのある若社長の保科が、杉原と二人になったとたん震えて抱きついてくる。杉原がいないと駄目、というその姿が萌えでした。これでは杉原もほだされてしまいますよね。
クールだけれど中身は熱い世話女房とヘタレワンコな旦那という感じのカップルです。
保科ワンコの種類は「シべリアンハスキー」だそうです。
前回読んだ真崎さんと比べるとこちらは軽めで読みやすいお話でした。BL百戦錬磨の方には物足りないかもしれませんが、私には楽しく読めました。
二人の友人の安西(あんざい)がちょっと気になりました。扱いは中途半端でしたが彼はなかなか爽やかでいい青年ぽいので、私的には印象は○でございます。誰かいい人が現れるといいですねぇ。
そうそう、難を言えば間に過去を挟む構成がちょっとじれったくて苛々しちゃいました。過去より現在の二人の方が読みたかったもので。
保科義宗(ほしなよしむね・30歳)×杉原朋久(すぎはらともひさ28歳)
クールな秘書とちょっと躾のできていない大型ワンコ社長のお話です。
背が高くハンサムで仕事もでき、人を惹きつける魅力のある社長の保科。実際女にも凄くもてる。ですが、保科は杉原が目を光らせていないとすぐに社長室で惰眠を貪ったり、部屋を逃亡し開発室でおやつを食べていたり、部屋はちらかしっぱなしで学生時代は万年床に茸を生やしたことがあるなどということは、ごく少数の古い友人しか知りません。
見た目はビシッと決めた若手青年実業家の保科ですが、その中身はまるで手のかかる子供のような男です。
高校時代の後輩だった杉原は、保科に見込まれ生徒会副会長にされてしまったのを縁にずっとつきあいを続けていて、大学卒業後は再び保科に頭を下げられ、保科が父の後を継いだレストランチェーンで社長の保科の秘書として仕事をしています。
保科の補佐は仕事の面だけでなく、週末には部屋を掃除してやり洗濯をして布団を干し、炊事もしない保科のために料理を作り…と生活面にも及んでいます。そして学生時代、彼女にフラれた保科に「慰めてくれ」と言われ抱かれてしまったのをきっかけに、今でも、2~3ヶ月の割合ですぐ女にフラれる保科を慰めるための身体の関係が続いています。
杉原は学生時代から保科に想いを寄せています。ですが男同士であることは容易に越えられる壁であるはずがなく、友人として、そして社会人になってからは参謀として、保科の世話を焼きながらずっと傍にいられるほうがいいと気持ちを抑えています。実際保科は手のかかる男ですが、表では呆れながらも、保科の本当の性格を知るのは身近にいる自分だけであり、保科の世話をするポジションが杉原にとっては大事なものでもあります。
そこへ保科の元彼女が現れ、「仕事」を理由に再び保科に接近します。そしてある日いつものように保科の部屋を訪ねた杉原は、保科のベッドで眠る彼女を見つけ、まるで妻のように振舞う彼女の姿にショックを受けます。もう自分は必要ではなくなった、と杉原は引越しと退職を考えるのですが。
冷静で落ち着いた杉原が大らかで子供っぽい保科を扱う様が、口煩い母親が手のかかる子供を相手にするようで、微笑ましくて可愛い。
杉原が世話を焼きたくなる気持ちもわかります。惚れてるわけですし、まして保科が弱った姿を見せたり甘えたり拗ねたり、素の表情を見せるのは杉原の前だけなんですからね~。
女にフラれるたびに杉原に会いに来て甘えて抱かせてもらうなど杉原にしてみたらたまったもんではないですが、拒めないという杉原の気持ちもわかります。悪気とかずるさというものが全然感じられない、ホントに大きな子供のような保科の人柄が伝わってくるからだと思います。
とっかえひっかえ女とつきあうのも、フラれるたびに杉原に泣きつくのも、実は理由があります。それはラストで保科の口から明かされますが、なんとまあ(^^ゞ
傘下のレストランで食中毒事件が起きたとき、社員たちの前では頼りがいのある若社長の保科が、杉原と二人になったとたん震えて抱きついてくる。杉原がいないと駄目、というその姿が萌えでした。これでは杉原もほだされてしまいますよね。
クールだけれど中身は熱い世話女房とヘタレワンコな旦那という感じのカップルです。
保科ワンコの種類は「シべリアンハスキー」だそうです。
前回読んだ真崎さんと比べるとこちらは軽めで読みやすいお話でした。BL百戦錬磨の方には物足りないかもしれませんが、私には楽しく読めました。
二人の友人の安西(あんざい)がちょっと気になりました。扱いは中途半端でしたが彼はなかなか爽やかでいい青年ぽいので、私的には印象は○でございます。誰かいい人が現れるといいですねぇ。
そうそう、難を言えば間に過去を挟む構成がちょっとじれったくて苛々しちゃいました。過去より現在の二人の方が読みたかったもので。
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