イラスト/桜城やや(ルビー文庫)
総合商社に勤める竜崎将也が指導を任された新入社員は、家庭教師をした際、出来心で悪戯してしまったかつての教え子・江口紘だった。
気まずさのあまり「人違いだ」と突っぱねる竜崎だったが、男との修羅場を江口に見られてしまい、捨て鉢な気持ちのまま口止めも兼ねて彼と強引に関係を持ってしまう。以来、江口はまるで大型犬のように竜崎を慕ってくるのだが…。
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江口紘(えぐちこう)×竜崎将也(りゅうざきまさや)
新入社員×5年目社員
他社の愁堂さんの新刊「やさしく支配して」と設定がとてもよく似ていました。
上司(“やさしく”は同僚)とつきあっていることが後輩の社員にバレてしまう。“やさしく”ではその後輩に脅されて不本意ながら関係を持つのですが、こちらは自分の方が捨て鉢になって抱きたきゃ抱け!と脱いでしまいます。そんなこと何も言ってないんですけど(^^ゞ
元恋人が“やさしく”は出世のため相手を切り捨てようとし、こちらでは「結婚する」と告げながら「結婚したって何も変わらない」と竜崎を愛人にすると平然と言ってのける不誠実でイヤな男であることも同じ。ですが雰囲気は比較するとこちらの方が明るめな感じでした。大型ワンコと女王様で、オーソドックスで捻りはないですが、安心して江口のワンコぶりを堪能できるので個人的にはこちらの方が好きでした。初々しい忠犬ぶりがとっても良くて。
竜崎は仕事に容赦なく厳しく、言葉も歯に衣着せぬ物言いで同僚とのつきあいにもほとんど参加しないので、周りからはその綺麗な容姿も相まって「女王様」と陰口を叩かれています。上司である松岡とは2年越しのつきあいで勿論竜崎は恋人と思っていたのですが、ある時誘われたホテルのバーで松岡から「結婚する」と聞かされます。突然の別れの言葉にショックを受ける竜崎ですが、松岡は結婚しても会いたいときに会い、寝たいときに寝ればいいと全く悪びれることなく言い放つ。頭にきてその場を飛び出すと、なんとそこには江口がいて、会話を聞かれてしまっていたのでした。
自棄になった竜崎は戸惑う江口をホテルの一室に連れ込み、腹立ち紛れに挑発して、自分から誘ってしまいます。
竜崎は江口が中学生のときに彼の家庭教師をしたことがあり、ある日つきあっていた男との別れにクサクサしていた竜崎は、江口に悪戯をしてしまったんですね。竜崎にとっては「忘れたい過去」となっていたその出来事ですが、江口の方はその後成績ががた落ちとなりやめさせられて会えなくなってしまった竜崎にずっと憧れを抱いていました。自分の間違いに目を塞ぎたいせいもあって、竜崎は江口を邪険に扱いますが、江口の方は全く素直じゃないけれど実は傷つきやすい竜崎のことをちゃんと理解して、不誠実な松岡から守ったり、捨て鉢な竜崎が昔の男と一夜だけの関係を持とうとしたところに現われてそれをやめさせたり、そして最大のピンチにもちゃんとかけつけて竜崎を助けてくれます。
江口はけして押しは強くありませんが、怒られても邪険にされてもじっと見つめてきて、竜崎の命令には「はい!(ワン!)」と元気よく答え、姿を見れば駆け寄ってくる、竜崎が帰るときにはいつまでも背中を見つめていて、おでかけする主人を見送る飼い犬のよう。性格もとても良くてホントにお利巧な忠犬です。
そんな忠犬に冷たくしつつも、惹かれていく年上の女王様…と目新しくはありませんが、読みやすいストーリーだと思います。イヤなやつにはキチンと裁きが下りますので、そのへんも気持ちいいですしね。
忠犬好きなら楽しめる王道作品だと思います。
江口紘(えぐちこう)×竜崎将也(りゅうざきまさや)
新入社員×5年目社員
他社の愁堂さんの新刊「やさしく支配して」と設定がとてもよく似ていました。
上司(“やさしく”は同僚)とつきあっていることが後輩の社員にバレてしまう。“やさしく”ではその後輩に脅されて不本意ながら関係を持つのですが、こちらは自分の方が捨て鉢になって抱きたきゃ抱け!と脱いでしまいます。そんなこと何も言ってないんですけど(^^ゞ
元恋人が“やさしく”は出世のため相手を切り捨てようとし、こちらでは「結婚する」と告げながら「結婚したって何も変わらない」と竜崎を愛人にすると平然と言ってのける不誠実でイヤな男であることも同じ。ですが雰囲気は比較するとこちらの方が明るめな感じでした。大型ワンコと女王様で、オーソドックスで捻りはないですが、安心して江口のワンコぶりを堪能できるので個人的にはこちらの方が好きでした。初々しい忠犬ぶりがとっても良くて。
竜崎は仕事に容赦なく厳しく、言葉も歯に衣着せぬ物言いで同僚とのつきあいにもほとんど参加しないので、周りからはその綺麗な容姿も相まって「女王様」と陰口を叩かれています。上司である松岡とは2年越しのつきあいで勿論竜崎は恋人と思っていたのですが、ある時誘われたホテルのバーで松岡から「結婚する」と聞かされます。突然の別れの言葉にショックを受ける竜崎ですが、松岡は結婚しても会いたいときに会い、寝たいときに寝ればいいと全く悪びれることなく言い放つ。頭にきてその場を飛び出すと、なんとそこには江口がいて、会話を聞かれてしまっていたのでした。
自棄になった竜崎は戸惑う江口をホテルの一室に連れ込み、腹立ち紛れに挑発して、自分から誘ってしまいます。
竜崎は江口が中学生のときに彼の家庭教師をしたことがあり、ある日つきあっていた男との別れにクサクサしていた竜崎は、江口に悪戯をしてしまったんですね。竜崎にとっては「忘れたい過去」となっていたその出来事ですが、江口の方はその後成績ががた落ちとなりやめさせられて会えなくなってしまった竜崎にずっと憧れを抱いていました。自分の間違いに目を塞ぎたいせいもあって、竜崎は江口を邪険に扱いますが、江口の方は全く素直じゃないけれど実は傷つきやすい竜崎のことをちゃんと理解して、不誠実な松岡から守ったり、捨て鉢な竜崎が昔の男と一夜だけの関係を持とうとしたところに現われてそれをやめさせたり、そして最大のピンチにもちゃんとかけつけて竜崎を助けてくれます。
江口はけして押しは強くありませんが、怒られても邪険にされてもじっと見つめてきて、竜崎の命令には「はい!(ワン!)」と元気よく答え、姿を見れば駆け寄ってくる、竜崎が帰るときにはいつまでも背中を見つめていて、おでかけする主人を見送る飼い犬のよう。性格もとても良くてホントにお利巧な忠犬です。
そんな忠犬に冷たくしつつも、惹かれていく年上の女王様…と目新しくはありませんが、読みやすいストーリーだと思います。イヤなやつにはキチンと裁きが下りますので、そのへんも気持ちいいですしね。
忠犬好きなら楽しめる王道作品だと思います。
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