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親友と恋人と
親友と恋人と
posted with 簡単リンクくん at 2005.11.11
椎崎 夕著
大洋図書 (2005.10)
通常24時間以内に発送します。
イラスト/高宮東(SHYノベルス)

お人好しな佑一と無愛想な中司。
学部も違えば性格も正反対の二人だが周囲からは親友と思われていた。お互い隣にいるのが当たり前のようになっていたのに、佑一が中司への気持ちを意識しだしたときから、二人の間には見えないズレが生じてしまい…。
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中司貴則(なかつかさたかのり)×坂下佑一(さかしたゆういち)
大学生同士。
「親友と恋人と」
「一週間目の恋人」の二編収録されています。


お人好しで人にいいように使われてしまっている感のある佑一と、無愛想で言葉がきつく周りからは「怖い」という印象も持たれている中司。
お話の視点は佑一側で、友人の一言やふとしたふれあいから少しずつ中司のことを意識し始めていたんですが、そんな時佑一の妹・彩(あや)が中司に告白し、自分も後輩の女の子から告白されてしまったことが、二人の間に溝をつくってしまいます。
そして、まるで自分の妹を中司に押し付けようとしているように誤解されてしまい、中司を怒らせてしまう。そこで初めて佑一は自分が中司のことを好きだと気づきますが、それ以来佑一は中司から全く無視されてしまいます。

冒頭からまるで佑一のお目付け役のように何かと世話を焼く中司の様子は「惚れてるんだろうな」と思わせるところがありました。なので中司が佑一に怒ったり無視したりしていても、佑一の妹に告白されたり、佑一が後輩から告白されたと聞いたりして苛立っているんだろうなと想像できますのでそんなにヤキモキするようなことはありませんでした。
ですがこの中司、ホントに言葉がキツイんです。
態度もかなり徹底的に無視しますので、佑一からしてみれば結構辛い状態になってました。
でも、こういっちゃナンですが上手く行くのを前提に読んでるようなところもあるし中司の気持ちも想像できるので、佑一の切なさ辛さにジーンと浸っていればいいんですが。

ただラストで中司が何を思ってそんな態度に出ていたのかが語られていますが、「傍にいたら何をやらかすかわからなかった」と、つまり暴走しそうだったからということなんですが、それが理由にしてはちょっとひど過ぎる物言いだと思ってしまいましたね(^^ゞ
中司の不安もよくわかるんですけど、佑一の告白に「もっと早く言え」と言ってたのには、自分が言えよと思いましたですよ。
ただ、優柔不断気味で人の気持ちばかり考えてしまうような佑一が中司を突っぱね、そして告白する雨の山中のシーン、好きでもあるんですけどね。

中司って勝手だし強引だと思うんですけど、ちゃんと佑一とのことを考えていたんだなというのは「一週間目の恋人」でわかります。
男同士であることを不安に思う佑一に「プラスマイナスがいつでもプラスだと断言できるわけじゃないが、それは相手が誰だろうと同じことだ。だったらイコールマイナスになっても構わないと思える相手がいい」と中司は言います。周りから見たらたとえマイナスだったとしても、本当にそれを決めるのは当事者である二人ですからね。中司と佑一がそう思っていられたら、この関係はプラスでいられると思いますよね。
少なくともこのお話の最後に、中司が佑一のことをそう考えているということがわかったのは、何だか嬉しかったです。
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