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媚笑の閨に侍る夜
鈴木 あみ著 / 樹要イラスト
白泉社
花丸文庫(2007.4)


売春が公認化され、遊里として復活した吉原でも屈指の大見世・男の廓「花降楼」。
女王のように驕慢な美貌を持つ玉芙蓉は、お職を張るほどの売れっ妓でありながら、何故かろくでなしの客に貢いでは捨てられる日々だった。
借金が嵩み、ついに見世の顧問弁護士・上杉の執務室へ呼び出される。
「どうしてあなたはそんなに男の趣味が悪いんですか」
「もっとましな男って、たとえばあんたみたいのかよ」
眼鏡の奥で皮肉に微笑む彼を、意趣返しに誘惑しようとする玉芙蓉だが…。
上杉(うえすぎ)×玉芙蓉(たまふよう)
弁護士×妓
年齢は記載がなく、わかりません.

『花降楼シリーズ』第六弾です。
玉芙蓉という名はしっかり覚えていたものの、「どこに出てたっけ?」くらいの記憶しかありませんでした(笑)。あー、蜻蛉を苛めてた人ね?(笑)
蜻蛉や綺蝶がまだ幼くて禿だった頃、傾城(一番の売れっ子)を張っていたのが玉芙蓉ですので、ちょっと前のことになるんでしょうね。

売れっ子でありながら、ろくでなしの男にばかり貢いでは捨てられている玉芙蓉。一年後には年季明けだというなりの色気や女王様然としたところは、さすがの落ち着きですが、手慣れているはずなのに、駄目な男に尽くしては捨てられることを繰り返しているというちぐはぐさが興味をそそるし、恋心には疎かったりして、可愛らしさも感じさせます。
自分を見つめていた上杉を誘ってみたら、なんなくかわされムッとして、それ以来、会えば手玉に取られてしまい苛々させられるわけですが、上杉が花降楼の顧問弁護士になり、廓に執務に通ってくるようになると、自覚なしにいそいそと執務室を訪ねてしまったりする。

何度痛い目にあっても駄目な男に貢いでしまうのにも理由があり、蜻蛉を苛めていたのも玉芙蓉側から見てみればどういう気持ちだったかもわかるわけで…。
高慢な女王様のようなイメージで、悪役風なところもあったのであまり印象は良くないのですが、実は全然そんな人ではないというのがよくわかりました。

結構可哀相な玉芙蓉さんを救ってくれるのが上杉ですが、眼鏡丁寧語攻めであります。
あんまり表立って玉芙蓉への想いを表したりはしていませんでしたが、影で玉芙蓉のためにいろいろと動いているんですね。もうちょっとわかりやすくしてあげたら玉芙蓉もグルグルせずにすみましたね(笑)
でも、玉芙蓉の弱さも過去も全て受け止めて癒してくれるタイプだと思います。

第6弾まで来て、まだ続きがあるそうですよ。
次は誰?そろそろ遺り手の鷹村とか…他にも新しい名も出てましたしね。たぶんず~っとついていってしまうような気がします。
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