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君知るや運命の恋
あすま 理彩著
白泉社 (2005.10)
通常24時間以内に発送します。
イラスト/如月弘鷹(白泉社花丸文庫)

昭和初期。貴族と平民が厳然と分かれていた時代。
奈津は名門・樋之口侯爵家に生まれながら、家では母の身分ゆえ異母兄に虐げられ、外では貴族階級の一員と白眼視を受ける日々を送っていた。
そんな奈津の心の拠り所は、級友・日高への淡い恋。
だが日高は樋之口家と対立する新興実業家の跡取りだった…。
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日高眞一郎(ひだかしんいちろう)×樋之口奈津(ひのぐちなつ)
はっきりした年齢は不明ですが高校時代から20代前半くらいまでのお話、同年齢です。

華族である樋之口奈津の家と、元は商店から始まった新興の企業で財を成してきた日高の家は、貴族と平民という立場に加えて、たまたま事業の方向が似通っていたことから厳しい反目の状態が続いています。学校でも華族の奈津と平民であるクラスメート達の間には深い溝があり、日高眞一郎と奈津もほとんど口を利くこともありません。
ですが奈津は日高に密かに恋をしていました。日高の優しい、真っ直ぐな性格を慕っていましたが、家や立場が敵対していることから、奈津は日高からは冷たい眼差しを向けられていて、ただ心の中だけで想っているだけだったのです。
そんなある日、家の地下牢に誰かが囚われていることに奈津は気づきます。そして閉じ込められているのは、目的のためには手段を選ばない異母兄が、目障りな日高家を脅迫するために誘拐してきた眞一郎であることを知り、奈津は愕然とします。
妾腹の子供であるという理由で家では使用人同然に扱われていた奈津は、人質の世話を申し出、囚われている日高の怪我の治療と世話をします。日高は連れ去られるとき目に薬品を浴びせられ、一時的に目が見えなくなっていました。
奈津は、日高が自分を嫌っていたことから名前を告げることはせず、献身的に看病をします。そして怪我が回復すると今だ目の見えない日高を導き「一緒に行こう」という日高を断り、逃がしてやります。
再び学校で再会したときには、日高には自分を助けてくれたのが奈津だとわかるはずもなく、奈津も何も言うことはなく、二人はまた以前の敵対する間柄に戻ります。そして、夏休みの前の終業式のあと渡米した日高の消息は途絶え、5年後に二人は再会します。

なんとなくお昼のメロドラマにありそうなストーリーだ…と思いました。。
日高は5年前に自分を助けてくれた人物をずっと探し続けています。
それを知った奈津の従兄弟・八起(やおき)が日高に焦がれるあまり「それは自分だ」と嘘をつき、それを信じた日高が八起と親しくなっていくのを奈津は見ています。
奈津は自分の想いを隠し続け、辛い境遇にずっと耐え続けます。いったい日高がいつ真実に気づくのか、日高の前で冷淡な態度を取らざるを得なかった奈津の本当の想いに早く気づいて欲しくて、じれったくてたまりませんでした。
なんと最後の最後まで日高にはわからないんですよ。

日高は学生時代から奈津に想いを寄せていたわけではなく、性格が真っ直ぐなので表には出しませんがどちらかといえば蔑みの方が大きかったかもしれません。そうは言っても無自覚にかなり気にしていたようには思えます。反発と同時に惹きつけられているような。
それがなんなのか日高にはなかなかわからないのですが、読み手には日高が奈津に傾いていくのがよくわかります。
視点が切り替わるのでお互いの想いがわかりやすく、擦れ違って行く二人がまるで手に取るようで、大変にじれったい。
真実さえわかればすぐにでもなんとかなりそうなんですが、ままならないストーリーに“早く真実を!”という気持ちになります。
そんな思いで一気に読んでしまいましたね。

ホントにラストまで真実が伝わらないのでヤキモキさせられます。
そのわりにあっさりと終わってしまったような気もします。たいていこのあともう一回Hがあるはずなんだが…(^^ゞ
ついどこまでも見たくなってしまうんですが、全てを見せればいいというもんでもありませんしね。
奈津と日高の関係も、そして家庭での境遇も、きっといい方に変わっていくだろうとちゃんと想像できる、余韻のあるラストと言えるかもしれません。
切なさとじれったさにトップリ浸れるなかなか面白い一冊でした。
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