イラスト/龍川和ト(プラチナ文庫)
自分の身体を報酬に新鋭建築家の響誠に依頼を受けてもらう。それがIT企業の社長・北條の決断だった。
リビングの床で、昼間の社長室で…年下の男の淫らな手管に啼き悶える屈辱。しかし、響誠の思わぬ優しさや建築に対する情熱に触れ、彼のことをもっと知りたいという思いが沸き起こる。
そんな自分に戸惑う北條だが、淫靡な条件を突きつけた響誠の意外な本音を知り…。
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衛藤響誠(えとうきょうせい・26歳)×北條達瑠(ほうじょうたつる・28歳)
会社を立て直すためとか、何かを守るためとか、それに協力する条件に身体を要求するのはよくあるパターンですね。
今回はIT企業の社長・北條の趣味であるアンティークの蒐集品を飾る為のミュージアム(といっても公共のものではなく個人的な洋館)を天才建築家の衛藤響誠に建てて欲しいという、言わば自分の趣味のために意に沿わない関係を受け入れるというものでした。
でも北條のアンティークへの思いや何故響誠でなければならないのかもきちんと説明されていて、「自分の趣味のために何でそこまで」という疑問はそれほど湧いてきませんでした。
意地とギリギリの決断で響誠の条件を受け入れたものの、後悔や恐れを感じる北條。無理矢理陵辱されて屈辱を感じ、こんなことはやはりやめようと思うんですが、響誠が約束どおり建物のデッサンを始めると夢が現実となる期待に心は高揚し、どうしても響誠に契約の破棄を言い渡すことができない。
しかも響誠は初めての時こそ多少乱暴な振る舞いをしたものの、その後はとても優しく、響誠の人柄や建築への思いを知り、身体が慣らされていくと同時に少しずつ心まで惹かれていってしまう。
そのへんの心理描写が丁寧というか、こちらが疑問に思う前にフォローされているので、北條の気持ちの揺れ動きも自然に入ってきてしまいました。
響誠がなぜ北條にそんな条件を出したかには理由があるんですが、これには「おい、そんなことでかよ」と思ってしまいました。
過去に北條を見かけていて好きだったというのはちょっといいですけどね。
二人とも意地っ張りで気が短いし、カチンとくると思いとは正反対のことを言ったりするので、結局はそのせいでこじれてしまっていた…ということでした。
「最初にちゃんと言ってくれれば」と北條が言うように、響誠は思い込みが激しくてかなり暴走型で言葉足らずですね。「あんたが気になってしかたなかった」という一言が愛の告白だとは前後の展開からして私も思いませんでした。
北條だけでなくこっちまで目くらましされてしまったわけですね。上手い。
北條に恋する友人が出てきますがこのひとの扱いはちょっと可哀相に思いました。
響誠の思いを伝えるだけの役割ならただの友人でよかったのに。あんまり意味のないエピソードに思えてしまいました。
なかなか読みやすかったけれど先に書いたようにありがちな設定とパターンなので新鮮味を感じられなかったことがちょっと残念でしたね。
衛藤響誠(えとうきょうせい・26歳)×北條達瑠(ほうじょうたつる・28歳)
会社を立て直すためとか、何かを守るためとか、それに協力する条件に身体を要求するのはよくあるパターンですね。
今回はIT企業の社長・北條の趣味であるアンティークの蒐集品を飾る為のミュージアム(といっても公共のものではなく個人的な洋館)を天才建築家の衛藤響誠に建てて欲しいという、言わば自分の趣味のために意に沿わない関係を受け入れるというものでした。
でも北條のアンティークへの思いや何故響誠でなければならないのかもきちんと説明されていて、「自分の趣味のために何でそこまで」という疑問はそれほど湧いてきませんでした。
意地とギリギリの決断で響誠の条件を受け入れたものの、後悔や恐れを感じる北條。無理矢理陵辱されて屈辱を感じ、こんなことはやはりやめようと思うんですが、響誠が約束どおり建物のデッサンを始めると夢が現実となる期待に心は高揚し、どうしても響誠に契約の破棄を言い渡すことができない。
しかも響誠は初めての時こそ多少乱暴な振る舞いをしたものの、その後はとても優しく、響誠の人柄や建築への思いを知り、身体が慣らされていくと同時に少しずつ心まで惹かれていってしまう。
そのへんの心理描写が丁寧というか、こちらが疑問に思う前にフォローされているので、北條の気持ちの揺れ動きも自然に入ってきてしまいました。
響誠がなぜ北條にそんな条件を出したかには理由があるんですが、これには「おい、そんなことでかよ」と思ってしまいました。
過去に北條を見かけていて好きだったというのはちょっといいですけどね。
二人とも意地っ張りで気が短いし、カチンとくると思いとは正反対のことを言ったりするので、結局はそのせいでこじれてしまっていた…ということでした。
「最初にちゃんと言ってくれれば」と北條が言うように、響誠は思い込みが激しくてかなり暴走型で言葉足らずですね。「あんたが気になってしかたなかった」という一言が愛の告白だとは前後の展開からして私も思いませんでした。
北條だけでなくこっちまで目くらましされてしまったわけですね。上手い。
北條に恋する友人が出てきますがこのひとの扱いはちょっと可哀相に思いました。
響誠の思いを伝えるだけの役割ならただの友人でよかったのに。あんまり意味のないエピソードに思えてしまいました。
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