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不機嫌で甘い爪痕
崎谷 はるひ著
ビブロス (2005.10)
通常24時間以内に発送します。
イラスト/桜城やや(ビーボーイスラッシュノベルス)

大手時計宝飾会社に勤める羽室謙也は、担当するフリーのジュエリーデザイナー・三橋颯生がゲイだという噂を聞いてから、彼のことが気になってしかたがない。
ひとつ年上で美形の彼のあらぬ痴態を想像してしまいうろたえる謙也だが、考えれば考えるほど頭の中は颯生でいっぱいに。颯生と接していても意識してしまい、そんな態度を何も知らない颯生に心配され飲みに誘われるが、その席で、謙也は「ゲイだと聞いて好奇心を持った」と正直に話してしまう。
すると不機嫌になった颯生に「だったら試してみる?」といわれ、二人はホテルでお試しのHをすることに…!?
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羽室謙也(はむろけんや・27歳)×三橋颯生(みつはしさつき・28歳)

「不機嫌で甘い爪痕」雑誌掲載
「不可逆で甘い抱擁」書き下ろし の二編収録されています。


フリーのジュエリーデザイナー・颯生は、契約会社の企画営業・謙也のことを憎からず思っています。颯生はゲイですが謙也はそうではなく、恋人になりたいと本気で願っているわけではない。
でも、謙也の爽やかな容貌と、明るく真面目で温厚な人柄は颯生の好みのタイプで、ガンダムが好きというちょっと子供っぽいところも可愛くて、颯生にとって謙也は「心のアイドル」のようなものでした。
ある時、うかない顔をしてばかりいる謙也を心配した颯生は謙也を飲みに誘いますが、その席で、謙也の心に引っかかっているのは自分のことだと言われ、、しかも謙也が、自分がゲイだと知って妙な興味を持ったと誤解してしまいます。
昔からその手の下卑た好奇心やからかいにウンザリしていた颯生は、この「爽やか青年の謙ちゃん」までがそんなことを言い出したことにガッカリし、腹立ちのあまり、自虐心も手伝って、からかうつもりで「試してみる?」と言ってしまいます。
ところが、うろたえて逃げ出すとばかり思っていた謙也の答えは、「いいんですか?」
二人はそのまま成り行きでホテルへ行ってしまいます。
そして後日、謙也の颯生への態度はますますよそよそしくなり、目が合えばそらし、打ち合わせでもうつむきっぱなしでミスを連発。そのくせ颯生が背を向けているときにはじっとりと見つめてくる謙也の態度に、颯生は謙也を呼びつけ、キレてしまいます。
ところが謙也は思いがけないことを言ってきて…。

「不機嫌で甘い爪痕」はこんな感じで二人の気持ちが通じ合うまでのお話です。視点が移り変わるので、どちらの思っていることもきちんと伝わってきます。
仕事ができて性格はさっぱりしていて、そしてどこをとっても綺麗な颯生がゲイだと聞いて、謙也は思わずアダルトサイト巡りまでしてしまいます。そこで見た信じられない世界に颯生を当てはめてしまい、意識してしまったとたん、謙也は颯生にどんどんのめり込んでしまったんですね。
謙也は明るくて爽やかで温厚で優しく素直で、ちょっと子供っぽい面もあったりする、可愛いいい子なんですよ。でも男性との恋愛はむろん初めてで、本人もどうしていいかわからないところへ持ってきて、誠実だけれど決して器用ではないので、正直なだけで言葉の足りない告白をしてしまい、颯生に誤解されてしまうんですね。
でも、まっすぐな性格ですから、うまくはなくても飾らない真摯な言葉でストレートに気持ちを告げて、颯生をメロメロにしてしまうところなんかは、とても素敵でした。直球は聞いてて恥ずかしいけど、威力は大きいです。
颯生は仕事に厳しくて口も悪いですが、それは自分の仕事にプライドを持ってのことなので、周りからは煩がられることも多いようですが、嫌な感じは全然しません。
明るくてさっぱりしていて面倒見も良さそうですが、モヤモヤとした状態に耐えられず、すぐハッキリさせようとするところは気も短いかもしれません。ゲイだということで今までに嫌な思いをしたり、辛い恋をしたりしたこともありますので、自分が傷つかないように、無理にさっぱりとした態度をつくろっているようなところも感じられます。大人の哀しさか、ちょっと頑張りすぎですね。
恋をするとべったりと甘えたい方だというのは可愛いと思うけれど、それさえ相手を気遣っておずおずと、なんですよね。表はハッキリしてるけど、中身は繊細なタイプです。

「不可逆で甘い抱擁」は、つきあいはじめたけれど、まだなんとなくぎこちない二人。
言葉もお互い丁寧語だし。
この二人の丁寧な話し方、最初は新鮮で好きだったんですが、恋人同士となって時間も経てばちょっと他人行儀ですよね。

颯生の新しい仕事がアホな社長のせいで暗礁に乗り上げ、昔の嫌な恋人まで登場して颯生は疲れきってしまいます。励まして、前向きでかっこいいと言ってくれる謙也に支えられながら頑張る颯生。
謙也にしてみればなんでも相談して愚痴を零して欲しいと思っているんですが、颯生は、かっこいい自分を見せていたいという思いもあります。でもそれが重荷になっているわけではなくて、原動力になっているようでした。
謙也の方は、愚痴を零す颯生も、しんどいけど頑張る颯生も好きなので、もう何でも来いです。
「不機嫌」では、不慣れな謙也を颯生がリードしているような感じもありましたが、こちらでは謙也はしっかり颯生を支え、颯生の昔の男(これがまた嫌なヤツ)をカッコよくやっつけてくれて、頼りがいも発揮しています。
颯生の不安も全て受け止めてくれて甘えさせてくれる。爽やかなハンサムで明るく誠実で温厚、気づかいもできるし、家事も完璧。しかも年下で可愛い。心身ともに健康で健全な感じ。爽やかな顔しててもHはもちろんお上手。
ホントにお買い得な男です。

まだちょっとお互いの距離を測りかねて、遠慮しあっていたような感じもありましたが、お互いの想いを話し合えて、わかりあって、これからもっと近づいてベタベタに甘いカップルになりそうな二人ですね。
名前で呼び合って、丁寧語もやめて。
この続きの二人は発売中の小説b‐BOY11月号に掲載されていますが…あらら、ちょっと波乱のご様子…。
謙也が大変なことになってしまいましたが、ここでも彼の懐深さがよくわかります。
こちらも読むといっそう楽しめます。

甘い甘いラブストーリーです。
大好きなタイプの年下君ですから、わたくしに文句はありません。
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