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BL読書感想日記※※※ 詳しくはカテゴリーの「このブログについて」をご覧下さい。

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なんでも屋ナンデモアリ 1
菅野 彰著
新書館 (2005.10)
通常2-3日以内に発送します。

なんでも屋ナンデモアリ 2
菅野 彰著
新書館 (2005.10)
通常24時間以内に発送します。
イラスト/麻生海(ディアプラス文庫)

【1】
父の代までは常連で賑わった下町のリストランテ。
だが店主兼シェフが次男の敦に代わってから、客足は遠のき店には閑古鳥が鳴く始末。
幼馴染の寅次郎に、夜賄いのナポリタンを食べさせる以外、客といえば、日々高額のワインを開けランチとディナーを食べていく謎の男だけ。店の財政は火の車、借金の取立てもシャレではすまなくなるが、なぜかその謎の男・中川が借金を返済すると言い出す。

【2】
敦、寅次郎、中川の三人で始めた「なんでも屋」。
そこへ中川の最初の妻から依頼が舞い込む。それは馨(かおる)の詞に曲をつけること。中川は寅次郎たちにその依頼をある男の元へ持っていかせる。
中川が音楽を諦める原因となった、中川を打ちのめすほどの才能を持った男・高橋。
どんな枠にもはまらないこの自由な男は、再会した中川を「一夜の恋人よ」と呼ぶのだった!
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柳瀬敦(やなせあつし・22歳) 森田寅次郎(もりたとらじろう・22歳)
中川幹彦(なかがわみきひこ・28歳) 高橋遼一(たかはしりょういち・?歳)


もともとはラジオドラマとして書かれた脚本のノベライス。
CDが先に発売されています。聴いたことは残念ながらないのですが。
【2】は今年の春にコミック「負け犬のなんでも屋/麻生海」が発売されていて、そちらは拝見しました。

柳瀬敦は父の亡きあと町のリストランテを継いだものの、客足は遠のき店は借金まみれで傾き、ギリギリの綱渡り状態で店の経営をしています。毎日昼と夜に訪れる無愛想で変な謎の男・中川だけが唯一の客です。
中川は作曲家として売れに売れたあと、自分よりはるかに才能のある男に出会い自分が「クズ」だと思い知らされて仕事をやめ、今は無職だけれど印税だけが山ほど入ってくる、全てに倦んでしまったような男。
そして敦の幼馴染・寅次郎は高校時代、その実力で母校を三度高校野球予選大会の決勝まで導きながら三度とも破れ、高3のとき指名されると疑わなかったドラフトでどこからも指名されず、それから4年が経った今は実家の酒屋を手伝っています。

努力したはずなのに、負けてしまった三人の男たち。
三人がひょんなことから「なんでも屋」を開業するに至るまでが【1】のお話です。
敦も寅次郎も中川も、自分の成し遂げられなかったことに対して傷を抱えています。がコメディタッチなので重たくはないんですけど。
子供の頃から父に憧れ、父のようなシェフになることに疑いも持たなかった敦なのに、無情なことに才能はなく、プロ野球選手以外など考えもしなかった寅次郎はどこからも誘われることもなく、母に英才教育を受けて育った音大出の中川は、自分にはない本当の才能をもつ男に出会って全てを捨ててしまいます。
三人三様の挫折がありますが、あくまでさりげなく語られているような感じ。
それぞれが頑張ってきて、それでも駄目だった姿を見て、相手には「十分やったよ」と言ってやり、そんな相手の姿に自分もまた何かを考える。
決して何かをやるぞ!と決意に燃えて始める「なんでも屋」ではなく、三人の出口はまだ遠い…といったところですが、それぞれ個性的な三人の背景や結びつきなどが、自然に入ってきます。

【2】になると登場する高橋は、中川が音楽をやめる原因となった男です。
つかみ所がなく飄々としていて中川に妙な求愛をするハンサムだけど無精ひげの変な男(普段着はステテコ)。中川の前妻・馨の依頼をきっかけにこの高橋が中川を再び音楽の世界へと呼び戻し、それを見守る寅次郎と敦も、それによっていろんなことを考え始めます。
寅次郎はもういちど挑戦することを決め、中川は再び音楽に戻る。そうは言っても寅次郎はすぐテストに失格してしまうんですが。
【1】では「努力しても駄目なことはある」と諦め、相手を慰めながら自分も癒されようとしているような感じがありましたが、【2】ではそれでも生きていくために、もう一度と立ち上がる…という感じでしょうか。
でも全然説教くさいところはなく、あくまで楽しくさらっとしています。

BLという観点から見ると寅次郎×敦、高橋×中川、となるんでしょうか。
…でしょうかというのは、色恋が前面には出ていないからなんですが。
【1】では寅次郎と敦との間にほんのり香りだけ?
でもこれも恋愛と言って言えないことはないかもしれないけど、恋愛ではないと言えばその方が正しいような気もします。
【2】では高橋が中川に求愛してますが中川はまだ抵抗してるようだし、はっきり明確に現われていないので。
当然キスとかHとかはまったくありません。(あ、【1】で1回だけ、おふざけで軽いキスがあった)
寅次郎と敦のほうは、寅次郎のセリフのように「恋人でもこういう好きはあるし、友達でもこういう好きはある。お前が何もする気にならなきゃ俺が…嫁ってわけにはいかないが、何かくれてやったり守ってやったり、できること何でもしてやっていいけど」というのに尽きますね。
恋人未満友達以上?(笑)
中川は、たぶん人を好きになったことがなくてすごく戸惑ってると思う。
だから恋の定義を欲しがってみたりするんじゃないかなと思います。高橋がそばにいないことを寂しく思ったり、苛立ったりしても、自由な高橋は約束はしてくれない…と脅えているような感じですね。
このひとたちは…恋に関してはどっちの方向へ行くのか行かないのか、私にはわかりません(^^ゞ

さてこの続きですが。
この後のストーリーが、まずはまたCDで12月に発売、そして同じくコミックが12月の月刊WINGS2月号からスタートだそうです。
この4人の続きの物語がかなり気になります。
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