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イラスト/雪舟薫(SHYノベルス)

元刑事の黒澤統一郎は、渋谷区神泉に黒澤調査探偵事務所を構えている。
そこにはいろんな人生を抱えた人が訪れる。
ある雨の日、少女と見紛う少年・奏がやってきた。
三年前に行方不明になってしまった双子の兄・律を探してくれ、と。
一度は依頼を断った黒澤だが、かつての同僚で現役刑事である櫂谷雪人もある事件の関係で律を探しており、二人は協力することになる。
静と動。理性と本能。
好対照な雪人と統一郎の関係は、統一郎が刑事をやめてからも続いていた。
甘い一夜の記憶を忘れたふりをして。
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黒澤統一郎(くろさわとういちろう)×櫂谷雪人(かいやゆきひと)
年齢はわかりません。文中から推測するに多分30代前半くらいだと思います。

お薦めですよ。
いや~、また好きなのに当たっちゃったなぁと嬉しい気持ち。
これはまだ完結していないんですね。
続きがあるということなんですが、先日の鷺沼さんに引き続いて続編が本当に待ち遠しい作品です。

ボーイズラブというには「ラブ」の部分はほとんどありません。
過去に一度だけ関係があったものの、そのきっかけはあまりに苦しいもので二人はそれを封印しています。
それでも心の奥底の方で何かが封印を解いて出ようとしている…のかそこまでいっていないのか。
黒澤の元に依頼された人探しと櫂谷の関わる事件の進展にからんで、二人の現在と過去を上手く結びつけながらお話は進んで行きます。
あまりにラブの要素がないのであれ?と思ってしまうほどでしたが、続編があるということでもしかしたらまだ前フリのようなものかもしれません。
今の二人、過去の出来事、黒澤の心の傷…と少しずつ明かされていくたびに、二人の間にある特別な想いや関係が見えるようになっていきます。
ところどころ微妙な場面はありますが表面には出てきません。
二人の関係は全く進展しませんのでそういう意味では物足りないと言えるかもしれませんが、二人の関係をじっくりと読んだところで今後がすごく気になってしまう、そういう惹きつける魅力は十分にありました。

黒澤の傷ついた過去や想いは勿論、それをそばで見てきた櫂谷の想いなどはとてもここには書ききれませんので書きません(笑)
上手く伝えられる自信もないので…。
せめて完結したときにはもう少しマシな感想が書ければいいんですけど。
軸となる律の行方をつきとめていくストーリーも面白くて飽きさせないと思います。
黒澤と櫂谷二人の関係にも深いところで繋がっているのも上手いですね。

つくづく続きがすぐに読めないのが残念です。
「世界の果てで待っていて」というタイトルにもちゃんとした意味があると思うんですよ。
暗い穴のなかから傷ついて這い上がって、そして辿りついた「果て」には何があるんでしょう?
ぜひ次巻ですっきりとさせてほしい。
なるべく早く。
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