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専制君主のロマンス
鷺沼やすな著
幻冬舎コミックス (2005.8)
通常24時間以内に発送します。
イラスト/佐々木久美子(リンクスロマンス)

イベント会社勤務の有能なサラリーマン・雛崎充の弱点は『血に弱い』こと。
強引でマイペースな先輩・風森尚吾は雛崎の弱みを知る唯一の人間だった。プライベートも仕事もトラブル続きで参っていた雛崎は、ある日酔った勢いで怪我をした風森の傷口に唇で触れてしまう。極端に苦手なものに触れれば、落ち込みの突破口が開けるような気がしたのだ。しかし、風森から「誘った」と言われベッドに引き摺り込まれてしまい…。
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風森尚吾(かざもりしょうご・28歳)×雛崎充(ひなざきみつる・27歳)

「ジンクス」
「ジンクス2 サクラサク」
「ジンクス3 クライム ザ レインボウ」
「ジンクス3.5 空も飛べるはず」
  ※同人誌掲載のものを改稿加筆修正
「ジンクス3.75 専制君主のロマンス」
   書き下ろし
以上の五編収録されています。
本の厚みもそこそこありますし二段組で読み応えあります。

中学時代の先輩後輩の間柄を経て友人として15年以上つきあってきた二人の関係に、あるきっかけで変化が起きます。
そして気持ちを自覚した風森の押しに、雛崎は自分の気持ちを掴みかねて戸惑います。
珍しくない展開ですが、鷺沼さんの手にかかると違ってみえるのは何故なんでしょう。

特に山あり谷ありのストーリーではありません。
仕事を通して、プライベートな二人の時間を通して、日常の些細なやりとりに、過去に起きた出来事を思い起こして…そうして少しずつ気持ちが近づいていくような感じです。
過ごしてきた日々や日常の中で育まれていく想いを大切に書いてあると言えばいいでしょうか。
長い間一緒の時間を過ごし、時々でささいだけれど重要な一瞬を共有してきた二人が、その間に「恋」でなくてもお互いを特別に大切に思う感情を胸に抱いていったとしても不思議ではないように思えます。
他の人とは違う特別な感情にきっかけができて「恋」と名前がついて更に暖かいものになるというか。

二人の想いや性格を形作るものに、それぞれの家庭は複雑な事情なども上手く絡んでいます。
基本的に体育会系の二人で暗い影というのとは違いますが、風森が尋常でないほど身体を動かすことが好きだったりするのも、家庭のことが関わってるようで意外と繊細な部分を持ってるんだなと感じました。
風森が「ジンクス」と呼ぶところのクセなんかもそうですし。
雛崎が何故血に弱いのかはこの本には書かれていませんが、風森の父の話は重要かな?と思いました(笑)

「専制君主」というと、違うものを想像してしまいそうです。
タイトル「ジンクス」でもいいのに(笑)
ポピュラーなものに比べれば淡々と地味な気さえしますが、内容は深くてとってもいいですよ。
文章の上手さは言うまでもありませんし、丁寧で繊細な心理描写は秀逸でホントに好きです。
以前投稿する人へのボーイズラブ小説の書き方を指南した本をチラッと見たことがありますが、ありふれた日常の中での些細な想いや恋心を綴った話は「面白くないから駄目」というようなことを言われていました。一度見ただけで本が手元にないので詳しいことは忘れていまいましたので突っ込まないでね(^^ゞ
多分投稿には適さないという意味が含まれていたと思います。
私はわりとそういうのは好きなので「へ~」と思ってそこだけ何となく覚えていたんですが、でもそこへ書き込むものの重さで「面白さ」は変わってきますよね。
確かに誰にでもできる芸当ではないと思う。
そういう意味では鷺沼さんは「上手い」としか言い様がありません。


この本では雛崎の想いにはまだきちんと決着がついていません。
続きの「4」があるらしいんです。
雛崎の想いの決着や、血を怖れるようになった出来事も明かされるかもしれません。
続きは売れ行きに掛かってるそうなんですが、そんなこと言わずに是非!!
切望いたします。
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