イラスト:円陣闇丸(ダリア文庫)
平凡な高校生活を送っていた梁井淳紀は、見知らぬ男に拉致
されかけたところを美貌の男・佐宗慎に助けられる。
そしてある事情から慎のもとで17日間を過ごすことに…。
「俺と愛欲の日々を過ごすのはどうだ?」大胆な男の手練手管に
始めは翻弄される淳紀だったが、今まで一度も受けたことのない他人の
優しさに心を奪われて―。
-----------------------
佐宗慎(さそうまこと・29歳)×梁井淳紀(やないあつき・17歳)
「マーケットの魔術師」と呼ばれバブル崩壊後に五千万ドルを稼ぎ出した
伝説のトレーダー・佐宗慎は、引退後、燃え尽きたように倦んだ
生活を送っていました。
そんなとき、昔世話になった青柳(あおやぎ)の孫・梁井淳紀の身辺を
守ってほしいと頼まれます。
青柳に借りもあり、退屈な毎日への刺激を求める気持ちもあって
それを引き受ける慎。
危うく暴漢に拉致されそうになっていた淳紀を助け、自分のマンションに連れ帰り
事情は明かさないまま17日間を自分と一緒に過ごすことを淳紀に約束させます。
高校生なのに、妙にクールで自分にも他人にも無関心をつらぬく淳紀に
興味を覚えた慎は、その仮面を剥ぎ取って自分に夢中にさせてやろうと考えますが、
一緒に過ごすうちにただの好奇心のはずが、
だんだんと感情をセーブできなくなっていきます。
一方、淳紀も、傲慢な慎が時折見せる優しさに、だんだんと惹かれる気持ちを
抑えられなくなっていきますが・・・。
(いろいろと複雑な事情がありますが本文でも途中まで隠されているので
だいぶ端折ってしまいました)
淳紀が狙われている理由や、慎の過去は隠されたまま話が進むので、
前半はちょっと理解しにくい感じがしました。
最初の出会いから、いきなり淳紀にキスをしたり性的な行為を強要しようとしたりする慎が
何を考えているのか、何から淳紀を守ろうとしているのかがわからないので
心理面が掴みにくかったんです。
態度もとても傲慢で手馴れた感じがしますし、「調教」なんて言葉も出てきて
相手が子供ということもあり、これはもしかして私には合わなかったかも…
と思ったんですが、話が進んでいくにつれて慎という人物が以外に不器用だったり
誠実だったりして、だんだん印象が変わってきました。
淳紀は父子家庭で、父(実は育ての親)に省みられず育ったため、
いつも父に見捨てられるのではないかという恐れを抱いていて、それが
必要以上に父に気に入られたいという思いとなり、若干ファーザーコンプレックス
気味のようです。
愛されなかったという記憶のせいか自分の周りに硬いカラを巡らし、
人を信用せず妙に大人びています。
拉致とか背景にある謎とか慎の秘密とか淳紀の家庭の秘密とか、
設定が非日常的なイメージなので惑わされてしまいますが、
読み終わってみれば、
擦れた大人と、強がってはいるけれど純な高校生の不器用な恋…という感じでしたでしょうか。
クールで人と関わることを避けていた淳紀の方が、自分の気持ちを自覚したあとは
真っ直ぐなのに、大人である慎の方が余計なことを考えすぎて立ち止まっているような
感じです。
成功し大金を手にしたものの、人生に飽き抜け殻のようになってしまった慎が
淳紀に出会って、再び一生懸命になれるものを見つける。
誰にも心底から心を預けることができなかった淳紀が、慎に出会って
自分の居場所を見つける。
そんなお話でした。
いろいろと思わせぶりなんですが、謎が明かされてみれば正直言って
な~んだ・・・と思いました(笑)
もっといろいろ痛々しいのかと思っていたんですが、
そうではなかったという意味で。
掴みにくかった慎ですが、後半、慎の双子の弟・譲(ゆずる)が出てきてからは
慎は意外にやんちゃ系かもしれないと思いました。
譲の方がずっとクールで落ち着いていて、比べてみると兄・慎はずっと情熱的みたい。
兄の行いを弟が「まったくもう…」と眉間にシワを寄せて見つめているような感じの
力関係が想像できます。
慎の最初の印象と後半からのそれが大きく変わりましたので、
その印象で最初から読むとまた違った感じがするかもしれません。
実は「美人攻め」という言葉にちょっと惑わされてたところもあるんですよね。
美しい男ですが「美人」という言葉から連想てしまった線の細さとか冷たさとかは
全然ありませんでした。
むしろ頼りがいのある男らしい男だと思います。
続編で、弟・譲のお話が出ることが決まっているそうで
ちょっと興味が引かれます。
譲は暴力団に関わる悪徳弁護士さんです。
お相手はどんなひとなんでしょう。
佐宗慎(さそうまこと・29歳)×梁井淳紀(やないあつき・17歳)
「マーケットの魔術師」と呼ばれバブル崩壊後に五千万ドルを稼ぎ出した
伝説のトレーダー・佐宗慎は、引退後、燃え尽きたように倦んだ
生活を送っていました。
そんなとき、昔世話になった青柳(あおやぎ)の孫・梁井淳紀の身辺を
守ってほしいと頼まれます。
青柳に借りもあり、退屈な毎日への刺激を求める気持ちもあって
それを引き受ける慎。
危うく暴漢に拉致されそうになっていた淳紀を助け、自分のマンションに連れ帰り
事情は明かさないまま17日間を自分と一緒に過ごすことを淳紀に約束させます。
高校生なのに、妙にクールで自分にも他人にも無関心をつらぬく淳紀に
興味を覚えた慎は、その仮面を剥ぎ取って自分に夢中にさせてやろうと考えますが、
一緒に過ごすうちにただの好奇心のはずが、
だんだんと感情をセーブできなくなっていきます。
一方、淳紀も、傲慢な慎が時折見せる優しさに、だんだんと惹かれる気持ちを
抑えられなくなっていきますが・・・。
(いろいろと複雑な事情がありますが本文でも途中まで隠されているので
だいぶ端折ってしまいました)
淳紀が狙われている理由や、慎の過去は隠されたまま話が進むので、
前半はちょっと理解しにくい感じがしました。
最初の出会いから、いきなり淳紀にキスをしたり性的な行為を強要しようとしたりする慎が
何を考えているのか、何から淳紀を守ろうとしているのかがわからないので
心理面が掴みにくかったんです。
態度もとても傲慢で手馴れた感じがしますし、「調教」なんて言葉も出てきて
相手が子供ということもあり、これはもしかして私には合わなかったかも…
と思ったんですが、話が進んでいくにつれて慎という人物が以外に不器用だったり
誠実だったりして、だんだん印象が変わってきました。
淳紀は父子家庭で、父(実は育ての親)に省みられず育ったため、
いつも父に見捨てられるのではないかという恐れを抱いていて、それが
必要以上に父に気に入られたいという思いとなり、若干ファーザーコンプレックス
気味のようです。
愛されなかったという記憶のせいか自分の周りに硬いカラを巡らし、
人を信用せず妙に大人びています。
拉致とか背景にある謎とか慎の秘密とか淳紀の家庭の秘密とか、
設定が非日常的なイメージなので惑わされてしまいますが、
読み終わってみれば、
擦れた大人と、強がってはいるけれど純な高校生の不器用な恋…という感じでしたでしょうか。
クールで人と関わることを避けていた淳紀の方が、自分の気持ちを自覚したあとは
真っ直ぐなのに、大人である慎の方が余計なことを考えすぎて立ち止まっているような
感じです。
成功し大金を手にしたものの、人生に飽き抜け殻のようになってしまった慎が
淳紀に出会って、再び一生懸命になれるものを見つける。
誰にも心底から心を預けることができなかった淳紀が、慎に出会って
自分の居場所を見つける。
そんなお話でした。
いろいろと思わせぶりなんですが、謎が明かされてみれば正直言って
な~んだ・・・と思いました(笑)
もっといろいろ痛々しいのかと思っていたんですが、
そうではなかったという意味で。
掴みにくかった慎ですが、後半、慎の双子の弟・譲(ゆずる)が出てきてからは
慎は意外にやんちゃ系かもしれないと思いました。
譲の方がずっとクールで落ち着いていて、比べてみると兄・慎はずっと情熱的みたい。
兄の行いを弟が「まったくもう…」と眉間にシワを寄せて見つめているような感じの
力関係が想像できます。
慎の最初の印象と後半からのそれが大きく変わりましたので、
その印象で最初から読むとまた違った感じがするかもしれません。
実は「美人攻め」という言葉にちょっと惑わされてたところもあるんですよね。
美しい男ですが「美人」という言葉から連想てしまった線の細さとか冷たさとかは
全然ありませんでした。
むしろ頼りがいのある男らしい男だと思います。
続編で、弟・譲のお話が出ることが決まっているそうで
ちょっと興味が引かれます。
譲は暴力団に関わる悪徳弁護士さんです。
お相手はどんなひとなんでしょう。
この記事のトラックバックURL
http://0hz.blog112.fc2.com/tb.php/571-2c1701c1
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック