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ランチタイム・シンデレラ
小川 いら
オークラ出版 (2003.12)
通常2~3日以内に発送します。
イラスト:紺野けい子(アクアノベルス)

インテリアコーディネーターの至(いたる)は仕事先で高校の
同級生・恭祐(きょうすけ)と再会する。
憧れていた恭祐からお昼に誘われドキドキの至に、恭祐は高校時代の
恥ずかしい思い出を語り出す。
「俺ら、高校三年のとき、公園でキスしたよな?覚えてるか?」
忘れたい至と、思い出させたい恭祐。
その日から、恭祐の強引なアプローチが始まった。
ランチタイムを一緒に過ごそうと、至の職場まで迎えに来たり…。
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長谷川恭祐(はせがわきょうすけ・26歳)×中澤至(なかざわいたる・26歳)
同級生、再会モノです。

「ランチタイム・シンデレラ」雑誌掲載
「バイシクル・ランデブー」雑誌掲載
「ラブ・ツーリング」書き下ろし の三編収録されています。


高校生のとき至の初恋の相手だった恭祐。
一度だけキスを交わしたことがあったものの、その後あからさまに恭祐から
避けられた至は傷つき、恭祐への想いを封印したまま8年が立ちました。
偶然、職場の近くで再会し、なりゆきでお昼ご飯を一緒に食べることになった二人ですが、
キスしたことを覚えているかと尋ねられた至は、自分にとっては苦い思い出でしかない
その出来事を「忘れた」と答えてしまいます。
その日からなせか毎日のように至をランチに誘いに来るようになる恭祐。
わずかなランチタイムを一緒に過ごすうちに昔の想いが蘇り幸せを感じはじめる至ですが、
高校時代に避けられたことを忘れられず、恭祐の態度に戸惑いを覚えます。
そんなある日初めて仕事の後待ち合わせをして外で飲んだ後、恭祐は至を
自分の部屋に誘います。
そして部屋に入ると恭祐は「言いたいことと訊きたいことがある」といきなり
正座をして…。


「ランチタイム・シンデレラ」は
ずっとお互いに好きだったのに、照れや戸惑いから誤解が生じ、
8年間擦れ違ってしまった二人が再会して、ようやく誤解をとき気持ちが
通じ合うまでのお話です。

二人とも気負っていないというか自然体というか、本当は心の中では様々な思いが
グルグルになっているわけなのに、まるでただの友人が久しぶりに再会しただけのように
表面上はさっぱりとした会話を繰り広げています。
大人の顔をして何事もなかったかのようにランチを食べ「また明日」と言って別れるんですが、
それだけにその下に押し隠した想いが余計伝わってくる気がしました。
いきなり濃いアプローチをしないところもリアルです。
普通8年離れていたら、それが正しい態度だし。
お互いの出方の探りあいが二人の間で続きます。

非常に力の抜けた、等身大な感じの会話に好感がもてました。
同級生っぽくて、対等っぽくて、子供っぽくて、大人でもあって。
26歳という年齢らしい感じがしました。

高校生の時交わしたキスのあと、お互いに照れて視線を合わせられないでいたのが、
相手に同じように誤解を与えていたなんて、いかにもありそうです。
その時感じていたことをお互いにちゃんと話ができるというのは幸せです。
めでたしめでたし。

「バイシクル・ランデブー」は、至が自転車の練習をするお話です。
恭祐の趣味は「自転車」で(勿論スポーツタイプ)
会社の通勤にも自転車で行くほどで、至と是非ツーリングをしたいと思っているんですが、
実は至は運動音痴で自転車に乗れません。
そんな至のために恭祐はボーナスで何十万もする自転車をプレゼントして
練習につきあうんですが、いくらやっても乗ることができない至は落ち込み、
自棄になって恭祐に八つ当たり。
そんな自分に自己嫌悪を覚える至と、無理やりに自分の趣味を押し付けてしまったと
後悔する恭祐の間は微妙な空気になってしまいます。

「ラブ・ツーリング」では自転車に乗れるようになった至と恭祐が
一緒に休みをとって都内のツーリングに出かけようと、
それぞれが仕事に、お互いのために頑張るお話。(ずいぶん端折ってますが)

二つともラブラブで、ほのぼので、いちゃいちゃで、甘々で、
大変糖度が高かったです。
相手のことをホントに想いあってるんだな~というのが、ひしひしと伝わってきます。
見せ付けられてるような気もします。

いかにも同じ年カップルっていう感じの二人が凄く良かったです。
自然体で、ちゃんとしたサラリーマンで、作り物じゃない感じ。
派手な展開はありませんが、高級車や豪華マンションがなくたって、
日常の中に甘い甘いラブがいっぱい詰まってるストーリーです。
幸せだらけで安心して読めて、面白かったです。
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