fc2ブログ
BL読書感想日記※※※ 詳しくはカテゴリーの「このブログについて」をご覧下さい。

2023/11123456789101112131415161718192021222324252627282930312024/01

デザイア
泉美 アリナ著 / 水貴 はすの〔画〕
フロンティアワークス
ダリア文庫(2007.4)


唯一の肉親だった父を亡くした大学生の実月は残された多額の借金を返済するため新宿歌舞伎町でホストをしている。
店に来た危険な匂いを纏った男・馬渕は実月を指名し、ある売春組織の潜入して情報を手に入れるのに協力すれば一千万の報酬を払うという。
翌日事務所を訪ねた実月は金のために引き受けるが、馬渕は「男相手にできるのか?」といきなり貪るようなキスをしてきて…。
馬渕真行(まぶちまさゆき)×飯島実月(いいじまみつき)
復讐代行屋×大学生ホスト
年齢は書かれていませんでしたが、馬渕は雰囲気的に30代中~後半くらい? 実月はお酒を飲んだりしてるから普通に考えたら20過ぎくらいかな?

借金を残して死亡した父の代わりに、ヤクザによってホストクラブで働かされている実月。
ある日、危険な香りを纏い傲岸不遜な態度の男に指名され、「稼ぎたいなら俺の仕事を手伝わないか」と誘われます。報酬は実月の借金と同じ一千万。
ヤバイとは思うものの金は魅力的で、引き受けるかどうかは話を聞いてから…と男に渡された名刺にある住所を実月は訪ねます。

事務所には、馬渕の他に男が一人、女が一人いて、彼らは『復讐代行』をしていると言います。依頼は代議士の山之口(やまのぐち)をターゲットにしたもの。実月の役目は山之口の裏の情報を引き出すというもので、山之口は、影で売春クラブを経営し資金を得ており、また、山之口の好みが「若くて綺麗な男」ということもあり、実月を囮にしようというのです。
実はその山之口という代議士は、実月の父の死に深く関わっていて、実月も個人的に恨みを感じていました。
危険だとは思うものの、報酬と個人的な復讐心に押されて、仕事を引き請ける実月。

馬渕たちの用意した偽の身分を使って、実友は山之口に接近することになるのですが、「男を相手にするってどういうことだかわかっているのか?」と言う馬渕に無理矢理キスされて手でイかされてしまい・・・。
初めての経験に翻弄され、反発しつつもだんだんと馬渕が気になっていく実月。そのうちに、今度は最後までされてしまい、強引で口の悪い馬渕の意外な優しい顔に、実月はだんだん惹かれていってしまいます。
その後まんまと山之口に気に入られた実月ですが、実月の正体が山之口の秘書にバレてしまい、実月は山之口が乱交パーティーを行うという別荘に一人連れていかれることに。

とまあ、そんな話なんですけど、ツッコミたいところがいっぱいというか、伏線の見せ方があんまりうまくないように思いました。。
最初から馬渕が実月と山之口の関係を知っていることをハッキリ口にしているのに、そこを追求しないでいるのも無理を感じましたし、馬渕の元の職業がわかって、なぜ実月がそんなに怒るのかもよくわからなかった。その職業が嫌いというのはわかりますが、それまでにちゃんとしたフリがなかったように思うし、今は違うんだし。
父と山之口に関連した事件と、馬渕と山之口の関係と、馬渕と実月の関係と、それから目的の復讐と、どれも興味深いとは思うんですが、残念ながら、どれもお話の軸となるには中途半端な感じがしました。

馬渕はいい感じの不遜なオヤジなんですけど、肝心なところで弱腰なのもイマイチに思えました。自分を庇って刺された実月に、巻き込まれるとまずいことになるからと諭されてその場から行ってしまった馬渕には「え、行っちゃうんかい」とちょっと拍子抜けしました(笑)。確かにその場にいたら面倒が大きくなったでしょうが…。行っちゃいますかね?そこで。
馬渕も実月に惹かれちゃって、山之口と実月の間に嫉妬したり、実月を危険に晒したくないと急に計画を変更したり、わかりやすいオヤジなんですけどね。でも、あそこで盗聴できるなら、最初から実月を使わなくてもいいじゃん…とその辺もなんか変だと思ったところです。
というわけで、いろいろ頑張った感じがするわりにはアレだったんですけど、事件に惑わされず、不遜なオヤジと結構気の強い受けの恋愛に注目すると、もっと美味しかったかもしれません。
注目するとこ間違えたかな?(笑)
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://0hz.blog112.fc2.com/tb.php/58-6cc70280
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック