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隠したい欲望
隠したい欲望
posted with 簡単リンクくん at 2005. 7.14
剛 しいら / 剛 しいら著
心交社 (2005.7)
通常24時間以内に発送します。
イラスト:本間アキラ(ショコラノベルスハイパー)

東京国税局、査察部の新人である嵯峨野雅博は、脱税の疑いがある
若手企業家・鴻山二郎の調査に乗り出し、
内偵調査中、鴻山が経営するパチンコ店で、粗野だが人情味のある
虎谷華次郎と出会う。
情報収集のため、店の常連である華次郎に素性を偽って近づいた雅博
だったが、一目惚れされ、そのまま強引に身体も奪われてしまう。
いつしか真っ直ぐな華次郎に惹かれていくのだが、雅博を溺愛する男は、
実は鴻山二郎の仮の姿で…!?
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鴻山二郎(こうやまじろう・28歳・別名/虎谷華次郎・とらやはなじろう)
   ×嵯峨野雅博(さがのまさひろ・25歳)


ああ、いいな~、この話好きだな~、と思いながら読んでました。
お互い素性を偽っているのに二人の会話はなんだかとっても優しくて。
華ちゃん(文中でずっとこう呼ばれている)がいいんですよ~。
粗野で野性的で男っぽいですが、優しくて愛情たっぷりで純情でちょっと
ヘタレな部分もあって、だけど頭はキレる・・・凄く魅力的だと思いました。

お買いになるときに本をひっくり返してあらすじを読めばしっかりネタばれしてますので
隠さず書いてしまいますが、
雅博が調査しようとしている「鴻山二郎」は、雅博がパチンコ屋で知り合った、
女モノのサンダルをつっかけて金のぶっといチェーンを首に下げアロハシャツをきた
どうみてもヒモのような華ちゃんと同一人物です。
トイレ共同のボロアパートに住み、庭先に拾ってきたバスタブを置いて
露天風呂だと言って入る男。
写真で見た、髪をオールバックになでつけて外国製のスーツに身を包み
眼鏡をかけた「鴻山二郎」とはあまりに印象が違うので雅博はまったく気づきません。
華ちゃんの方も雅博の幼い外見から「大学生」だという言葉を疑いもせず、
二人はただの「パチプロの華ちゃん」と「ひきこもりの大学生」として知り合います。

二人とも本来の自分の日常とは離れた偽りの姿と場所でお互いに惹かれあっていくんですが
一緒に過ごしている時間は本当に幸せそうです。
華ちゃんに惹かれていくのと同時に、
査察官としての雅博は上司の個人的な意地やイビリに振り回され、次第に仕事に疑問を
抱くようになっていきますが、そういう心境の変化もうまく組み入れてあったと思います。
そして「鴻山二郎」に戻った華ちゃんは外見は大きく変わりましたが(まさに傲慢エリート風)
本質は全然変わっていなくて、どこか自由人で優しくて純情ヘタレのままであったのが
凄く嬉しかったです。

華ちゃんの粗野な優しさと雅博の素直さが滲み出るような会話は読んでて心地よかった。
二人の所謂「貧乏デート」がすごく幸せそうで楽しそうで、
実際華ちゃんは凄い金持ちですけど、これからもこの二人の世界を失くさないで
欲しいな~と思いました。
「脱税」については、ここで現実を持ち出してもしょうがないです(^^ゞ
これはある意味「おとぎ話」みたいなものだと思うんですよ。

そういえば「ハイパー」だったんですけど、あんまりエロが気にならなかったですね。
感想書こうとして初めて気づきました。
確かにHも多いといえば多かったような気もするけど…。
エロ先行ではなかったってことですね(笑)
大好きな一冊になりました。
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