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ありのままの君が好き
樹生 かなめ / 樹生 かなめ著
大洋図書 (2005.4)
通常24時間以内に発送します。
イラスト:雪舟薫(SHYノベルス)

人呼んで『ぶたごりら』の四天王寺寿杏(してんのうじじゅあん)は
ゴリラの巨体に乙女の心を持ち、父親が死んだら自分も死ぬと断言する
ファザコンの成人男子である。
外を歩けば後ろ指さされ、家でめそめそ泣いてお菓子を貪り食べる…。
そんな寿杏の家に、ある日高校時代の同級生で父親の弁護士事務所に
勤める若手弁護士・英駿二(はなぶさしゅんじ)が同居することに
なるのだが…。
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英 駿二(25歳・弁護士)×四天王寺寿杏(25歳・家事手伝い)

山から拾ってようやく読みました。遅いがな。


身長202cm体重170kg(学生時代は200kg強)、顔は凶悪なゴリラ顔の
寿杏(じゅあん)は、見た目に反して純粋で心の優しい内気な青年です。
が、外見や性格のせいで小さなころから学生時代をとおして苛め、悪口、嫌悪、嘲笑など、
人の悪意を真正面から受けて過ごしてきたため今では人と会うことが怖く、
就職せずに弁護士の父と二人暮しの家で家事一切を引き受けて暮らしています。
スーパーに行けば、その体格と顔に驚いた見知らぬ人々から指さされたり、
聴こえるのもお構いなしに嘲笑されたりと辛い思いをして涙ぐむ日々ですが、
それでも学校に行かなければならなかった頃よりはマシだ、と思っています。
自分の辛い学生時代の顔見知りに会うことも恐ろしく、できれば誰も自分のことを
知らない場所へ行ってしまいたいとさえ思う寿杏ですが、
ある夜、父が経営する弁護士事務所の若手弁護士だといって家に連れてきたのは、
高校時代、容姿、頭脳、スポーツなど全てに秀で、学校一の人気者だった英駿二
(はなぶさしゅんじ)でした。
学生のころ英にからかわれたこともある寿杏はそれだけで硬直してしまいますが、
あろうことか父は仕事の事情だと言って、英をしばらく家に同居させてしまいます。




巨漢受けです。
痩せたら綺麗になるとか、そういう次元のものではないんですね。
痩せても顔はゴリラの凶悪顔なので。
でも性格は本当に人が良く純粋で穢れもなく優しい。
お人よし過ぎてじれったくも感じましたが、虫も殺さないとは寿杏のような人の
ことを言うんでしょう。

金持ちでハンサムで仕事もでき、妻とは離婚して今は独身の寿杏の父は、
息子を溺愛しています。
叱咤して痩せさせるとか性格を変えさせるとか無理やり仕事につけるとか、
寿杏に対して無理強いは一切しません。
そしてその父に性格がそっくりで、有能な英も、
寿杏を励まして元気づけることはしますが変えようとはしない。
どんな人間でも三日でアラが見えてムカつくという、
完璧だけれど性格にちょっと問題ありの二人の男たちは、
寿杏のことだけは嫌になりません。
寿杏の父は血の繋がりがあるということを考慮しても、英も同居しているうちに
寿杏にたいしてその父と同じような庇護欲を抱きはじめているようです。
二人とも弁護士という仕事上、人の嫌なところを見過ぎていることもあり
寿杏のとことん優しい性格をほおっておけず、また、そこに安らぎや癒しを
見出しているんだと思うんですね。
だから二人とも寿杏には何も変わってほしくない。
そのままの寿杏を守ってあげたい。
それでタイトルの「ありのままの~」となるんだな、と納得。

英は、いわば寿杏とは対極の人生を歩んできて現在も弁護士となり、
ずっと陽の当たる路を歩んできた男です。
学生時代、確かに寿杏をからかったり笑ったりしたことはありましたが、
同居してから寿杏に対して辛く当たるようなことは無かったので、
それは読んでいて安心しました。
たとえ英が後で寿杏に惹かれるという展開だとしても、寿杏の辛い場面は見たくなかったので。
むしろ自分の恵まれた境遇に自信はあっても天狗で嫌味な男にはなっていないようで、
なかなかストレートでいいヤツでした。寿杏に対しては(笑)

寿杏は最後まで性格も内気なまま変わりませんし、痩せません。
(痩せる努力はしますが父と英に必死で止められます)
陰気なデ○に恋人ができて見る見る痩せて性格も明るくなっていく…
なんてことはないです。
ですがそれだからこそ「ありのまま」が沁みてきます。
そのままでいいんだよ…というか、そのままでいてほしいという
父や英の気持ちが伝わってくる。
寿杏にとって、とっても優しいお話になっていると思いました。

それにしても寿杏の父と英が、いいコンビですね。
特にお父さんはなんとも・・・。 お父さん萌え~(笑)
いえ、お父さんも英も同じキャラなんですけどね。
「お義父さん」「婿殿」と呼び合うよく似た二人がすごく好きです。
父の助手のこれまた美青年・米倉にも可愛がられ、3人のいい男に
ちやほやされる寿杏は、なんて幸せなデ○なんでしょう。
それでも相変わらず自信のない気弱な寿杏のままなので、
「できすぎだ!うらやましいぜこんちくしょう」などと僻まずに
「良かったね」と言ってあげたくなります(笑)

Hシーンもありますが、濃い描写はありませんのでご安心を。
「肉だ」
「肉に埋もれてみえない」
「たぷたぷしてるぞ」
「すごい」
こんな程度です(笑)


ちょっと前に読んだデ○受けよりも、お話としてはこちらの方が好きでした。
表紙は寿杏の父と英ですね。
抱えた花束はもちろん寿杏のため。
視線の先には寿杏がいるんでしょう。
悲惨な寿杏のこれまでを読んでも尚、
寿杏は幸せだ…と思えるこのお話、そしてこの表紙がとてもいいなと思います。
「ありのまま」ってホントにいい言葉ですねぇ。
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