イラスト:奈良千春(SHYノベルス)
警視庁組織犯罪対策第五課、通称「組対五課」の刑事である
椎葉(しいば)は、拳銃の密売情報を得る、言わば拳銃押収の
スペシャリストだ。その捜査方法はエス(スパイ)と呼ばれる
協力者を使った情報収集活動に重点が置かれている。
大物ヤクザである宗近(むねちか)をエスとし、自分の身体を
餌に情報を得る椎葉に、ある日上司から命令が下った。
それは同僚の刑事である永倉(ながくら)の援護をするという
ものだった…。
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宗近奎吾(32歳)×椎葉昌紀(28歳)
シリーズニ作めです。
表紙は椎葉と永倉ですね。
宗近をエスとして拳銃密売情報を得る仕事を進める椎葉は、
上司から同僚の永倉を援護する仕事を命じられます。
永倉は自分のエスである小鳥遊真生(たかなしまお・暴力団組長の
愛人)に情報を流させる傍ら、自らも暴力団に偽名で入り込み
大規模な拳銃密売の証拠を掴もうと捜査を続けていますが、
対立する暴力団との抗争が一触即発の状態となりヘタな動きが
とれないため、小鳥遊からの情報を椎葉が受け取ることになります。
今回はこの永倉と小鳥遊の関係を軸に、
椎葉が彼らの関係と自分と宗近を重ね合わせ、「エスと刑事」という
自分達の距離のついて、悩み模索して、自分たちなりに結論を出すという
お話…といえばいいでしょうか。
永倉が重要なキーパーソンですが、永倉の過去や弱さと椎葉のそれとが
非常にうまくからみあって同調しあっています。
永倉は非情な男ですが、彼の悲しみが大きく伝わってきます。
永倉と椎葉のキスシーンがありますが、普段攻め以外とのそういうシーンを
好まない私ですが、これは全くイヤではありませんでした。
むしろ自然だったし、いいシーンだと思いました。
永倉と椎葉の思いがそれほどすんなりと入ってきていたんだと思います。
前回も感じたんですが、椎葉の弱さと強さ、
研ぎ澄まされた両刃のようなそれを今回も感じましたし、
永倉や義兄の篠塚にも同様のそれを見ることができます。
椎葉と宗近の間には「愛」が生まれているのかもしれませんが
そうだとしても、それだけでは決して結びつかず、それを拠り所にも
できず、同じ場所に立っていても見ている方向は全く違い、
もしかしたら同じ場所にさえ立っていないのかもしれない。
「孤独」が本を通して流れるイメージです。
椎葉の中の強さと弱さ、恐れや葛藤はとても深く、一口で感想を
書ききれるものではありません。
語ろうとすると本質が逃げていくような気もして、上手く言葉にできない。
「ラブラブ、甘々」などとは程遠い硬質なイメージは、相変わらず
保たれています。むしろ強くなったような気がする。
そこが良さだと思うので、嬉しいです。
面白いという言葉には語弊がありますが、とても引き込まれます。
ラブラブは期待できませんが(期待もしてないですが)
二人の関係は今後も非常に楽しみです。
次は来年なんですね。待ち遠しいなぁ。
今回は宗近がちょっと活躍の場が少なかったかな?
今回の事件でひとつの組が崩れたことで、宗近の組にも余波が
ありそうな感じもします。
次回はもっと宗近を堪能できるかなー。
宗近奎吾(32歳)×椎葉昌紀(28歳)
シリーズニ作めです。
表紙は椎葉と永倉ですね。
宗近をエスとして拳銃密売情報を得る仕事を進める椎葉は、
上司から同僚の永倉を援護する仕事を命じられます。
永倉は自分のエスである小鳥遊真生(たかなしまお・暴力団組長の
愛人)に情報を流させる傍ら、自らも暴力団に偽名で入り込み
大規模な拳銃密売の証拠を掴もうと捜査を続けていますが、
対立する暴力団との抗争が一触即発の状態となりヘタな動きが
とれないため、小鳥遊からの情報を椎葉が受け取ることになります。
今回はこの永倉と小鳥遊の関係を軸に、
椎葉が彼らの関係と自分と宗近を重ね合わせ、「エスと刑事」という
自分達の距離のついて、悩み模索して、自分たちなりに結論を出すという
お話…といえばいいでしょうか。
永倉が重要なキーパーソンですが、永倉の過去や弱さと椎葉のそれとが
非常にうまくからみあって同調しあっています。
永倉は非情な男ですが、彼の悲しみが大きく伝わってきます。
永倉と椎葉のキスシーンがありますが、普段攻め以外とのそういうシーンを
好まない私ですが、これは全くイヤではありませんでした。
むしろ自然だったし、いいシーンだと思いました。
永倉と椎葉の思いがそれほどすんなりと入ってきていたんだと思います。
前回も感じたんですが、椎葉の弱さと強さ、
研ぎ澄まされた両刃のようなそれを今回も感じましたし、
永倉や義兄の篠塚にも同様のそれを見ることができます。
椎葉と宗近の間には「愛」が生まれているのかもしれませんが
そうだとしても、それだけでは決して結びつかず、それを拠り所にも
できず、同じ場所に立っていても見ている方向は全く違い、
もしかしたら同じ場所にさえ立っていないのかもしれない。
「孤独」が本を通して流れるイメージです。
椎葉の中の強さと弱さ、恐れや葛藤はとても深く、一口で感想を
書ききれるものではありません。
語ろうとすると本質が逃げていくような気もして、上手く言葉にできない。
「ラブラブ、甘々」などとは程遠い硬質なイメージは、相変わらず
保たれています。むしろ強くなったような気がする。
そこが良さだと思うので、嬉しいです。
面白いという言葉には語弊がありますが、とても引き込まれます。
ラブラブは期待できませんが(期待もしてないですが)
二人の関係は今後も非常に楽しみです。
次は来年なんですね。待ち遠しいなぁ。
今回は宗近がちょっと活躍の場が少なかったかな?
今回の事件でひとつの組が崩れたことで、宗近の組にも余波が
ありそうな感じもします。
次回はもっと宗近を堪能できるかなー。
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