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しなやかな熱情
崎谷 はるひ
リーフ出版 (2001.12)
この本は現在お取り扱いできません。
イラスト:蓮川 愛(リーフノベルス)

画家の秀島慈英(じえい)は初めての個展に失敗し、傷心のまま向かった旅先で、人生を変える人物との運命的な出会いをした。
相手は綺麗な顔をしながら、乱暴な言葉を投げつけてくる刑事の小山臣(おみ)。会うたびに変化する臣の表情に心奪われながらもこの気持ちが何を意味するか、慈英には分からなかった。
そんな矢先、「ね…オトコやったことある?」いかにも誘いなれた臣の言葉に慈英の反応は…?!
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秀島慈英(23歳・画家)×小山臣(27歳・刑事) 
年下丁寧語攻め。
慈英視点。


イラストを見て、その雰囲気から慈英はワイルド系のふてぶてしいキャラかと思っていましたが、全然違う鷹揚で穏やかで人のいい性格でした。
美人刑事の臣も、見た目にそぐわない乱暴な言葉遣いで短気なやんちゃ系。
見た目で惑わされてた分なんだか読み始めたら新鮮な感じ。
二人ともいろいろなものを抱えているので、それだけではない面も持ち合わせていて、なかなか魅力的なキャラだと思いました。

初めての個展を前にして作画に励んでいた慈英は、個展開催の世話人が
倒れたあと代わりに世話をしてくれることになった男の営利主義に反発したため男の策謀によって個展の失敗に追い込まれてしまいます。
絵を描くことの意味がわからなくなり、東京に嫌気がさしてぶらりとやってきたのは信州。
駅に降り立ったその日に、いきなり事件に巻き込まれ、刑事の小山臣と出会います。
出会いは慈英が臣によって容疑をかけられるという最悪なものですが、
少しずつお互いに惹きつけられ二人の間が変化していくのが自然な感じで入ってきます。
前半は殺人事件に絡んで近づいていく二人のお話。
傷害事件も起こりますが、本格的な事件メインのお話ではありません。

初めてのHは臣から誘うんですが、、
慈英が始終タジタジなのがなんともほほえましく可愛い。
そしてそれでめでたしめでたしではなくて、そのHのあとから後半がちょっと切ないお話になっています。このHシーンとそのあとからが萌えのメイン。
好きなのに好きと言えない慈英。
そして臣の過去がわかると、臣がなぜ臆病になっているのかもわかって、ただ目で語るだけの臣がいじらしい。

後半は、前半怒ってばかりいた臣が急に可愛らしくなっちゃって、おっとり型の慈英が意地悪になってたんで、アレ?と思いましたがこの辺の性格の違和感は、一応説明してありました。
抜かりはないということらしい。
だけど本当のことを言わずに東京に帰ってしまう慈英はかなりイケズだ~。
でもそれによって、ラストの臣の反応が楽しみになりますけどね。
期待した分ちょっと盛り上がりに欠けてた気もしますが…。

それにしてもイラストの慈英と本文の慈英のイメージが合わないのですが、今回はそれがいい方に作用したようで、この顔の慈英がこんな…(笑)と思うだけで、かなり萌えでした。
本当にイラストっていろんな風に影響するもんですね~。

二人の気持ちだけじゃなく、慈英が信州で過ごすうちに画家としての自分を見つめなおし、今までの自分を吹っ切っていく過程も、丁寧に書かれています。

ラキアスーパーに慈英の従兄弟さんのお話がありますが、こちらにも電話の声だけですが度々出演しています。
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