
小説家は懺悔する菱沢九月/高久尚子
(キャラ文庫)
俺を抱くのは小説のネタにするため…?
小説家・佐々原脩司(しゅうじ)の家に同居し、ハウスキーパーとして
働き始めた律(りつ)。佐々原はベストセラーを連発し、
映画化も控えている人気作家だ。
仕事上の好奇心だと言っては何度となく律を抱く佐々原。
律は強引な佐々原の思いのほか優しい愛撫に流され、
次第に心まで溺れてゆく。
ところが佐々原と主演女優のスキャンダルが発覚し!?
(2005.3)
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脩司(29歳)×律(24歳)。
あらすじはそう珍しくないものですが、登場人物の背景が重く、
受けが家政婦&夜のお相手もさせられちゃってあらどうしよう…
というだけのお話ではなかったです。
でも辛気臭い暗い話でもないですよ。
律も脩司も身近な人の死によって過去に深く傷ついたことがあり、
二人ともそれをトラウマのように引き摺っています。
でも傷ついた二人がお互いの傷を舐めあい、慰めあう話ではない。
しいていえば、それごと相手を包み込むというか、
それはそれとして…というか。
少しずつ自分の傷を明かし、打ち明けあって、ただ受け止めて。
そういう会話は食事をしながらだったり、ベッドの上でだったりで
そうして暮らしているうちに、相手がだんだん大切になっていく。
とても優しいお話でしたね。
律の方が繊細で弱々しいように思えるんですが、実は脩司の方が
繊細でより強く過去に囚われていました。
強引で不遜に見える脩司が、実は律に甘え、支えられているというのが
よかったですね。
大人なはずの脩司がすごく可愛く思えました。
律がいなくなってボロボロになって荒れてしまう脩司にとっても萌え。
読み終わってみたら、脩司はすごく優しくてまっすぐな男だったんですね。
脩司が傷を自分の中に取り込んでしまい半ば壊れそうになっているのに対して、
律は、打ちのめされているように見えながらもそこからまわりを見ることが
できる強さを持っているような気がしました。
過去に大切なひとを亡くしている二人だから、気持ちを確かめあうラストが
沁みてきます。
「どうしたら俺のこと見捨てないでいてくれる?」という脩司のセリフは
可愛くもあるけれど、切なさも感じさせます。
脩司、律のそれぞれの親友として面白い兄弟が出てきます。
特に律の親友の「弟」の方は、だれかとカップルになってもよさそうだけど、
生憎お相手になりそうな人物はいないし、彼女もいるノンケ君でした。
軽くあっさり読めるお話かと思っていんですが、いい意味で違ってました。
私的にはアタリ、です。
好きだから言うわけじゃなく、高久さんのイラストが二人の
雰囲気にぴったり。
脩司(29歳)×律(24歳)。
あらすじはそう珍しくないものですが、登場人物の背景が重く、
受けが家政婦&夜のお相手もさせられちゃってあらどうしよう…
というだけのお話ではなかったです。
でも辛気臭い暗い話でもないですよ。
律も脩司も身近な人の死によって過去に深く傷ついたことがあり、
二人ともそれをトラウマのように引き摺っています。
でも傷ついた二人がお互いの傷を舐めあい、慰めあう話ではない。
しいていえば、それごと相手を包み込むというか、
それはそれとして…というか。
少しずつ自分の傷を明かし、打ち明けあって、ただ受け止めて。
そういう会話は食事をしながらだったり、ベッドの上でだったりで
そうして暮らしているうちに、相手がだんだん大切になっていく。
とても優しいお話でしたね。
律の方が繊細で弱々しいように思えるんですが、実は脩司の方が
繊細でより強く過去に囚われていました。
強引で不遜に見える脩司が、実は律に甘え、支えられているというのが
よかったですね。
大人なはずの脩司がすごく可愛く思えました。
律がいなくなってボロボロになって荒れてしまう脩司にとっても萌え。
読み終わってみたら、脩司はすごく優しくてまっすぐな男だったんですね。
脩司が傷を自分の中に取り込んでしまい半ば壊れそうになっているのに対して、
律は、打ちのめされているように見えながらもそこからまわりを見ることが
できる強さを持っているような気がしました。
過去に大切なひとを亡くしている二人だから、気持ちを確かめあうラストが
沁みてきます。
「どうしたら俺のこと見捨てないでいてくれる?」という脩司のセリフは
可愛くもあるけれど、切なさも感じさせます。
脩司、律のそれぞれの親友として面白い兄弟が出てきます。
特に律の親友の「弟」の方は、だれかとカップルになってもよさそうだけど、
生憎お相手になりそうな人物はいないし、彼女もいるノンケ君でした。
軽くあっさり読めるお話かと思っていんですが、いい意味で違ってました。
私的にはアタリ、です。
好きだから言うわけじゃなく、高久さんのイラストが二人の
雰囲気にぴったり。
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