「ただいま」「ハレルヤ(ただいま2)」
桜木知沙子/岡部 広(白泉社花丸文庫)
双子の兄弟・瑛(えい)と駿(しゅん)の母・奈津江の再婚相手、
佐久間寿人(ひさと)は今時珍しいほどの真面目青年。
水商売の奈津江とはまるで合いそうにない。
案の定奈津江は式をすっぽかし逃亡。だが、彼女が戻ることを
信じて疑わぬ寿人は双子の家に居候して帰りを待つ。
初めは寿人に敵愾心をもつ駿だったが、寿人の生い立ちや
本質を知り心が揺れる。
(1997~1998)
桜木知沙子/岡部 広(白泉社花丸文庫)
双子の兄弟・瑛(えい)と駿(しゅん)の母・奈津江の再婚相手、
佐久間寿人(ひさと)は今時珍しいほどの真面目青年。
水商売の奈津江とはまるで合いそうにない。
案の定奈津江は式をすっぽかし逃亡。だが、彼女が戻ることを
信じて疑わぬ寿人は双子の家に居候して帰りを待つ。
初めは寿人に敵愾心をもつ駿だったが、寿人の生い立ちや
本質を知り心が揺れる。
(1997~1998)
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駿(しゅん)×寿人(ひさと)。同い年カップル。23歳。
あらすじは「ただいま」から。
佐久間寿人(ひさと)は幼いころに両親を事故でなくし施設で育った為、
「家族」というものに人一倍憧れを持っていました。
20歳以上年上のバーのママ・奈津江にプロポーズし、息子が二人いると聞いて、
いっぺんに家族が3人も増えると喜んでいた寿人ですが、
式の当日、奈津江は式場には現われず、式をキャンセルすると電話がかかってきます。
そのまま奈津江は行方不明になり、寿人は奈津江の息子の瑛(えい)と駿(しゅん)に頼み込んで、
同居を始めます。
寿人と瑛と駿は同い年で、奇妙な三人の生活が始まりますが、
奈津江がいなくても初めての家族との生活に悦びを感じている寿人に対して、
駿は寿人を家族とは認めず、ギクシャクした日々が続いてしまいます。
けれどやがて駿は寿人に惹かれていき、母の夫でありしかも男の寿人への
行き場のない思いに悩みつづけたあげく…。
というお話なのですが、
弟の駿は両親の離婚後、寿人とは違った意味で家族というものに思い入れがあり、
もう2度と家族を壊したくないと思うあまり、他人が家に入り込むことに極端に
嫌悪を抱いています。
けれど寿人は家族を欲しがり、この兄弟と本当の家族になりたいと思っています。
こんなふうに正反対の思いを抱いているんですが、
兄の瑛がそれを一歩引いたところで眺め、いい中和剤になっていて、
寿人の思いを拒絶するでなく、駿に上手くガス抜きをさせてやり
そうするうちに奇妙な男3人の同居がだんだんと不思議にいいバランスを保っているように
見えてきます。
中盤では、あまりにいいバランスで3人が暮らしているので、BLだということを忘れ
このまま3人家族で幸せになってくれ、と思ってしまうくらいでした。
もちろんBLでありますのでそのままいくことはないんですが、
テーマは「家族」だと思います。。
それぞれが悩んだりぶつかったりしながら、その意味を模索しているお話。
そこにBL要素が加わっている。
寿人の友人や、瑛の彼氏(笑)など、味のある登場人物が出てきますが、
それぞれが上手く絡み合って、とても優しいお話になっています。
このお話は凄く好きでした。
「ただいま2」は駿と寿人の関係がメインになっていました。
「ただいま」で寿人への想いを自覚した駿が、寿人との間をもっと親密にしたくて
(はっきり言えばHしたくて)一生懸命考えるのですが、
一生懸命になればなるほど空回り、あげくに兄の瑛が彼氏の家に住むことになり
念願の二人になれたと思ったら、突然居候がやってきて
駿の思惑はことごとくはずれてしまいます。
寿人にために本当にいろいろ考えて頑張ってるのに、その報われなさはあまりに哀れ。
次から次へと邪魔が入るので、駿がいらいらするのもムリはない状況です。
寿人は天然なので、まったく悪意がないのが駿にとってはさらに可哀相。
でも寿人はただの天然おバカさんではなく、いろんなことを自分なりに考えている人物ですから、
なにも考えてない無邪気な受けが一方的に攻めを振り回すという話ではありません。
さすがにそのままおあずけで終わったら駿も浮かばれませんが、
どうやら想いは遂げていたようです。
そのシーンはないので、読んでる方は相変わらずおあずけです。
「ただいま」より「2」の方が、BLっぽかったですね。
駿や寿人のほかに、兄の瑛とその彼氏、友人たちに、居候の青年とその友達、
母親に父親に、母親の彼氏に…と登場人物が多いですが、それぞれが皆魅力的です。
楽しく読ませていただきました。
こういうお話はけっこう好きです。
駿(しゅん)×寿人(ひさと)。同い年カップル。23歳。
あらすじは「ただいま」から。
佐久間寿人(ひさと)は幼いころに両親を事故でなくし施設で育った為、
「家族」というものに人一倍憧れを持っていました。
20歳以上年上のバーのママ・奈津江にプロポーズし、息子が二人いると聞いて、
いっぺんに家族が3人も増えると喜んでいた寿人ですが、
式の当日、奈津江は式場には現われず、式をキャンセルすると電話がかかってきます。
そのまま奈津江は行方不明になり、寿人は奈津江の息子の瑛(えい)と駿(しゅん)に頼み込んで、
同居を始めます。
寿人と瑛と駿は同い年で、奇妙な三人の生活が始まりますが、
奈津江がいなくても初めての家族との生活に悦びを感じている寿人に対して、
駿は寿人を家族とは認めず、ギクシャクした日々が続いてしまいます。
けれどやがて駿は寿人に惹かれていき、母の夫でありしかも男の寿人への
行き場のない思いに悩みつづけたあげく…。
というお話なのですが、
弟の駿は両親の離婚後、寿人とは違った意味で家族というものに思い入れがあり、
もう2度と家族を壊したくないと思うあまり、他人が家に入り込むことに極端に
嫌悪を抱いています。
けれど寿人は家族を欲しがり、この兄弟と本当の家族になりたいと思っています。
こんなふうに正反対の思いを抱いているんですが、
兄の瑛がそれを一歩引いたところで眺め、いい中和剤になっていて、
寿人の思いを拒絶するでなく、駿に上手くガス抜きをさせてやり
そうするうちに奇妙な男3人の同居がだんだんと不思議にいいバランスを保っているように
見えてきます。
中盤では、あまりにいいバランスで3人が暮らしているので、BLだということを忘れ
このまま3人家族で幸せになってくれ、と思ってしまうくらいでした。
もちろんBLでありますのでそのままいくことはないんですが、
テーマは「家族」だと思います。。
それぞれが悩んだりぶつかったりしながら、その意味を模索しているお話。
そこにBL要素が加わっている。
寿人の友人や、瑛の彼氏(笑)など、味のある登場人物が出てきますが、
それぞれが上手く絡み合って、とても優しいお話になっています。
このお話は凄く好きでした。
「ただいま2」は駿と寿人の関係がメインになっていました。
「ただいま」で寿人への想いを自覚した駿が、寿人との間をもっと親密にしたくて
(はっきり言えばHしたくて)一生懸命考えるのですが、
一生懸命になればなるほど空回り、あげくに兄の瑛が彼氏の家に住むことになり
念願の二人になれたと思ったら、突然居候がやってきて
駿の思惑はことごとくはずれてしまいます。
寿人にために本当にいろいろ考えて頑張ってるのに、その報われなさはあまりに哀れ。
次から次へと邪魔が入るので、駿がいらいらするのもムリはない状況です。
寿人は天然なので、まったく悪意がないのが駿にとってはさらに可哀相。
でも寿人はただの天然おバカさんではなく、いろんなことを自分なりに考えている人物ですから、
なにも考えてない無邪気な受けが一方的に攻めを振り回すという話ではありません。
さすがにそのままおあずけで終わったら駿も浮かばれませんが、
どうやら想いは遂げていたようです。
そのシーンはないので、読んでる方は相変わらずおあずけです。
「ただいま」より「2」の方が、BLっぽかったですね。
駿や寿人のほかに、兄の瑛とその彼氏、友人たちに、居候の青年とその友達、
母親に父親に、母親の彼氏に…と登場人物が多いですが、それぞれが皆魅力的です。
楽しく読ませていただきました。
こういうお話はけっこう好きです。
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