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尤書堂シリーズ~
「いつかバウムクーヘンのできる日まで」花川戸菖蒲/角田緑
いつかバウムクーヘンのできる日まで(二見シャレード文庫)
花川戸菖蒲著


11月、いよいよ初めての結婚記念日を迎える二人。
しかしイベント命の望(のぞむ)と無頓着な青山では、お互いのお祝い案が理解できない。結婚指輪を交換したいという望を諦めさせるため、
青山が悩んだ末に決定したお祝いが、きずなをより深めることに―。
その後、ラブラブなクリスマスの計画を立てていた二人。ところが青山のそっくりさんが登場して、夫夫(ふうふ)の仲を引っかき回す!
そして穏やかなお正月を迎えるはずが、年末にやってきたもう一波乱とは!?
(2005.4)
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関谷望(28歳)×青山弘之(27歳)の本屋さんカップル。丁寧語攻め。
年齢は望が上みたいなのに、望が後輩とはこれいかに?
なぜわかんないかというと、第1弾の「キスよりもその口唇で」が絶賛品切れ中だから。
メーカーにもない、古本屋にもない、ネットでもない。
某○マゾンでの出品本は定価より高く売ってる。

タイトルとあらすじは最新刊の尤書堂シリーズ第6弾です。
「いつかバウムクーヘンのできる日まで」
「その夜ジングルラブが降るまで」
「テーブルには春を呼んで」の三編収録されています。

このシリーズを実家でずっと読んでたんですが、とにかく甘いっ!
こんな甘いカップルはちょっと他に思い出せません。
「恋愛処方箋/檜原まり子」の二人も甘いと思ったけどそんなもんじゃなかった。
これはさすがに続けて読むと、なんつーかお腹いっぱいです。

あらすじを見てもわかるように「結婚記念日」というくらいですから、
結婚してます(笑)。事実婚ですが。
1巻は、青山をおっかけて本屋さんに就職した望が、想いをかなえて
同棲する…というあらすじになってますから、シリーズのほぼ初めの方から一緒に住んでるってことになりますね。
まるで新婚さんの家庭を覗き見るような展開がシリーズに渡って延々と
続きます。
やってることも会話も、なんとまあ可愛らしい、新婚夫婦そのもの。
実際新婚さんでもこんなベタ甘なことしないかもしれない。

誕生日にはプレゼントを贈りあい、時にはおめかしして豪華ディナーに出かけ、実家への中元歳暮は欠かさず、一緒休みの日は午前中に家事をすませ午後はショッピング。
ベランダガーデニングにいそしみ、結婚記念日にはお祝いして、クリスマスは言わずもがな、正月にはお節を食べて、年賀状は、雪の降った日にベランダに作った
二つの可愛い雪だるまの写真。
夕飯のあとは、望の膝に青山を座らせて抱っこしておしゃべり。
こんな場面外国映画でしか見たことないよ。

もちろん悩みがあったり問題が起きたりするわけですが、それさえも甘いっ。
気持ちがすれ違っても、喧嘩して何日も口を利かなくても、それでも
空気はピンク。

二人の間で起きる行き違いや悩みは、些細だけれどありそうなことが多く共感しますが、それを乗り越えていく二人の会話は、乙女にぴったりのメッセージ性が強く私のようなひねたオバサンにはちとつらい。
10代から20代初めの、未婚のお嬢さんの見る夢のようです(笑)

シリーズを通じて望に比べて幼い感じだった青山の成長が著しく、
どんどん変わっていくのがいいですね。
反対に落ち着いてドライなイメージの望の方が、欠けている部分をたくさん持っていることがわかってきて、かなりヘタレだったりするのが、
とっても萌え。
この巻では望はかなり感激屋さんの泣き虫です。

タイトルはどの巻も全てお話を彷彿とさせるものですが、それを見ても
ロマンティック度がわかろうというもの。なんかにおってますよ…。

「いつかバウムクーヘンのできる日まで」は、結婚式の引き出物、バウムクーヘンの由来その通りの意味です。
結婚記念日に結婚指輪交換をしたい望と絶対にしたくない青山。
悩んだ青山は代わりに名案を思いつくのですが、この案はなかなか新鮮でした。
指輪交換は定番だけれど、これは目新しいなぁ~と。
が、もしお読みになったら是非、愛し合う男二人のその場面を想像してみて下さい。
冷静に考えたら、指輪より恥ずかしいんじゃないか、青山。

「その夜ジングルラブが降るまで」は望に横恋慕する高校生が登場。
青山の落ち着きっぷりがいかにも本妻って感じでお見事です。
(実際はお互い夫ということになってますが)
「テーブルには春を呼んで」は、望のお母さんが二人のマンションを急襲。
ここでも青山がしっかりしてます。

シリーズを通して本屋さんの裏側が興味深く面白いですよ。
そして全巻どれをとっても赤面ものの甘さです。
青山が望を「ののちゃん」と呼んだ日にゃ、気の弱いひとは恥ずかしさに叫びたくなるでしょう。



糖度200%、胸やけ注意。
ホールのチョコレートケーキを丸ごといっぺんに食った気分になれます。
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