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「霜雪のかなたに」たけうちりうと/梶原にき(クロスノベルス)
霜雪のかなたに(Cross novels)
たけうちりうと著

観光道路敷設のため山深い里御鬼沢を訪れた土師祥一(はぜしょういち)は山中でイヌワシを観察している諌山雫(いさやましずく)と出会う。
特上の美貌と高慢な態度、人慣れない動物のような雫に心惹かれる祥一だったが、社から命じられた祥一の任務は、雫のイヌワシ観測ノートを盗むことだった。(2003.11)
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土師祥一(24歳)×諌山雫(32歳)の年下攻めです。

土師の勤務する会社が計画している観光道路建設の邪魔になっているのが、
御鬼沢に生息する絶滅危惧種であるイヌワシ。
その現在の生息状況をさぐるため、雫の観測ノートを盗むように命じられて土師は御鬼沢にやってきます。
その第一日めに諌山に出会い、偶然イヌワシも目撃して、土師はノートを盗まずともイヌワシの生息は確認できたと、会社に「イヌワシがいました」と報告します。
が、当たり前ですが建設を進めたい会社の欲しいのは「イヌワシがいない」という報告。

無理難題をつきつけられて、さてどうなるのかと思ったら、土師はあっさり会社に反旗を翻し、村の村長にも諌山にもすぐに全てを打ち明けてしまうので、事実を隠して近づいて、そのうちに愛が芽生えて罪の意識に苦しんで…という展開にはなりませんでした。あら?(笑)
この計画自体も半ば別の力で解決してしまうので、メインは都会の青年・土師と田舎の青年・諌山との出会いと、イヌワシと、自然の大切さ・・・というところでしょうか。

淡々としてて、お互いの気持ちがワ~ッと盛り上がるとか、切なくて胸が締め付けられるとか、そういう展開はなかったですね。
初対面では友好的とはいえない会話をしていましたが、次にあったときにはもうお互い惹かれてるみたいな感じ。
雫は特異な過去を持つわりには、土師に惹かれていくのに抵抗があったようでもないし。
二人の中で、心の葛藤とかは全然ありません。
会話が言葉遊びのようっていうか、素直じゃないっていうか、あまりストレートな会話じゃないので心理は掴みにくかったかも。

辛い過去や建設計画は、どうでもよかったんじゃないかと読み終わってみればそう思います(笑)
自然の中で出会った都会と田舎の青年で十分。
村の人たちがいいひとで、ヤッちゃったあとすぐに村長にバレ、それでもみんなが暖かく見てくれる、ほもに優しい村。
茅葺屋根の家や、牛や放し飼いの犬、紅葉や雪、朝晩2台ずつしかこないバスとか山小屋とか、そういう舞台で語られるお話は決して悪いもんじゃないです。
全体に流れてる空気は、かなり心地良かった。

随分うまく事が運んじゃったな~とも思いますが、これはこれでいいのかも。
「ほんわかラブストーリー」と背表紙にありますが、確かに読後はほんわかしました。
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