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解放の扉
イラスト/北畠あけ乃(キャラ文庫)


「1回でいいから寝てみないか」―大学院生の井坂をそう誘ってきたのは
同じゼミの先輩・羽住(はずみ)。
酔っているのにどこか真剣さの混じる言葉に、井坂は欲望のまま羽住を抱いて
しまう。一度きりの行為のはずが、何度も身体を重ねるうちに、
次第に溺れていく井坂。
けれど羽住はなぜか「本気にはならない」とはぐらかすだけ―。
そんなある日、羽住の義兄と名乗る男が現われて?!
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大学院生の後輩(井坂)×先輩(羽住)の年下攻めです。
中学時代の後輩と先輩で9年ぶりの再会。
井坂視点です。

あらすじも、最初の羽住の登場から受ける印象も、男遊びに節操のない軽い男…という感じです。
けれど井坂が知っていた中学時代の憧れの先輩・羽住はそんなタイプではなく、今の羽住は雰囲気も性格もまるで変わってしまっています。

もちろんこういう場合、何かが起きてそうなってしまったに決まってます。
さてこの人はいったいどうしてこうなったのかな~と思って読めば、アイタタタ、…ちょっと痛かった。

こういう辛い過去はあまり好きとは言えないんですが、井坂視点だったせいか救われました。井坂が大変よくできた好青年なので。
羽住の受けた辛い日々に対して井坂が真っ当に怒ってくれるから、こっちも癒される。
羽住視点だったらこうはいかなかったと思います。

いくら好青年でも欲望には勝てず、最初は身体だけのつきあいになってしまいます。
こういうのも、実はあまり好きではないですが、羽住に好きだと告白してからの井坂は、
すごくいいです。惚れました。
こんないい男いるかしら。ちょっといい男過ぎか。

始めは羽住に流されているような井坂ですが、心理面がとても丁寧に書かれているので、じわじわと惹かれていく様子がよくわかります。
羽住が変わってしまった原因も、眉をひそめるような行動や不可解な行動の意味も、ラストまでに綺麗に明かされて、「そうだったのか…。」と落ち着くところに落ち着いた感じ。

義兄ときちんと決着をつけられたことはとてもよかったと思いました。
全てをふっきった羽住はかっこいい。
義兄も実は悩んでいたというのは甘い気もしますが、こういう辛い過去設定だとこうでなければ読後気持ちよくなれない。
かなり嫌なやつなのですが(笑)、作者様がきちんと終わりにしてくれたおかげで、安心してすっきりとした読後感でした。

結構読み応えありました。
羽住の過去は辛いけど、井坂が羽住も読者も救ってくれます。
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