0Hｚ－ゼロヘルツ-

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いつまでも自分の気持ちに気づかない秀巳（22歳）と、本音のよくわからない設楽（35歳）の駆け引き好きカップル。
あ、設楽×秀巳です。

本の始めの方から設楽は秀巳に気があるということですが、設楽の態度はわかりにくいです。
本音を言ってるのに、設楽の態度がそう見えない。
秀巳がからかわれているようにしか思えなくてもムリはないです。

秀巳は秀巳で、設楽への気持ちがとっくに恋に変わっているのにそれにいつまでも気がつかず無用な意地を張っています。
そんな二人の中途半端な駆け引きが延々と続き…。
読んでる途中でちょっと疲れてきました。
素直じゃない大人ってイヤ…。

けれどつまらなかったわけでもありません。
つっこみ所は多いですが、そこそこ面白く読んじゃいました。
時々、おっ、と思うような心理をついてたりして。

秀巳は意地っ張り過ぎのきらいがありますがなかなか面白いキャラだし、設楽も余裕かまし過ぎですが、大人の魅力いっぱいです。
冷たい美貌の王子様（秀巳）とアラブの王様（設楽）という比喩が言いえて妙。

どこまでホントかわかりませんが、テレビ局のアナウンサーの仕事ぶりも興味深いです。
本のタイトルが、ラストに綺麗に着地してお見事。