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君のために泣こう
イラスト/北畠あけ乃(SHYノベルス)

父親がいなくなって、ひとりぼっちになってしまった静一の元に、ずっと離れて暮らしていた弟の亮介が帰ってきた。すっかり大人の男に成長している亮介はまるで知らない人間のようで、静一は落ち着かない。
そんなある日酔った静一は男とホテルに入るところを亮介に見咎められ、越えてはいけない一線を越えてしまう。たとえ血が繋がっていなくても、こんなのは許されない… 煩悶する静一に情熱を隠さない亮介だったのだが…?!
(2004.7)
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英田さん繋がりで読んでみた。
これで4作品読みましたけど、全部雰囲気が違いますね。
幅の広い作家さんなんですね~。

弟・亮介(大学3年生)×兄・静一(26歳)
兄弟ですが、血は繋がっていないので近親相姦ではありません。
本人たちもそれを知っているので「禁を犯した」的なお話ではないです。

母の死をきっかけに、ある事情のため二人は離れて暮らしていました。亮介は祖母と、静一は父とです。亮介は大学生になってからは祖母の元を離れひとり暮らしをしていましたが、父が亡くなり静一がひとりぼっちになった後、静一のところへやってきて、二人は一緒に暮らしはじめます。

兄弟が離れて暮らすことになった経緯がとても可哀相でした。普通に読んでても悲しいんですが、幼い亮介が祖母にだけ打ち明けていた「母の死」の真相を静一が知ったときは、幼い亮介の兄を思う気持ちにちょっとキちゃいました。
小さい頃は本当の兄弟だと思っていたから、それは純粋に兄弟愛だったんでしょうけど。それにしても幼い子供がそこまで兄を想うなんて。

静一が亮介に惹かれていく過程はよくわかりますが、亮介の兄弟愛がいつごろ恋愛に変わったのか、そのへんがよくわかりませんでした。でも亮介の想いは十分伝わってきて、その深さが胸に沁みます。
亮介の将来を思う静一の気持ちもわかるんですが、お互いの気持ちが深いだけに、すれ違ってしまう二人が切ないです。

こういう話なので言ってもしょうがないけれど、どうも「相手のためを思って」一芝居打ち、それで自分がギリギリまで苦しくなっても「これでいいんだ、これが相手のためなんだから、僕は一人で生きていく」と自分を慰める、こういう自己完結型の受けはあんまり好きじゃありません…。

ただお話はその静一の切ない思いで成り立っているので好き嫌いだけでそこを否定してしまうと全部を否定することになり、その態度はこのお話に関しては我ながらイカンと思います。
散りばめられたエピソードは、結構くるものが沢山ありました。
冒頭の伏線が随所に生かされていて、キレイに纏まってるいいお話だと思います。

静一が本当に、本当~~によく泣くんですが、この「多すぎる泣き」もタイトルにリンクしてるわけですよね。
それを考えると「君のために泣こう」というのは凄くいいタイトルだ。
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