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手を伸ばせばはるかな海
イラスト/おおや和美(ルビー文庫)

完璧な弟・和輝に対する劣等感の末、湘南の人気レストラン「ブルー・サウンド」に居場所を見つけた大学生・宮上瀬理。だが快活なスタッフの中で唯一苦手なのが、大柄で野性的な厨房担当・中河原大智だった。
どこか弟を思い起こさせる自信に満ちたその態度は、気弱な瀬理を萎縮させるが、やがてそれは彼なりの気遣いであることに気づく。
そんな折、大智は突然現われた和輝から瀬理をかばったうえ、キスをしてきて―?(2005.2月)
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「目を閉じればいつかの海」の続編・別カップルのお話です。
厨房にいた大智とバイトの瀬理。
前作がどちらかといえば大人の切ない恋だったのに対して、こちらは年齢も若いせいか(二十代ですが)、可愛いふたりの不器用な恋…という感じです。

瀬理はその生い立ちのせいで、かなり劣等感を抱えていて何をするにも萎縮してしまっています。そんなせいで自分とは正反対の大智に苦手意識を持っています。(好意や憧れの裏返しでもあるんですが。)
それに加えてかなり頑固な面もあるようなので、劣等感に頑固がプラスされたら、性格としては相当タチ悪いです。

大智も若いわりに物をわかっていて、前作ではかなりしっかりしている男というイメージを抱いていたのですが、思ったほど器用でもないらしく、言葉が足りずに瀬理をますます萎縮させてしまっています。瀬理の態度がぎこちないのを気にしてどうも影で真雪に愚痴ってるようで、自分で電話もできないとなると随分可愛い男です。

こんな二人ですので、気持ちが通じ合うまで大変時間がかかります。
ヤっちゃってからよ~く考えよ~ではありません。
ちょっとした誤解もあったりして、やっとくっつくのはページ半分以上過ぎてから。
せっかちなオバサンである私にはじれったい向きもありますが、
今回の二人はくっつく前のすれ違ったやりとりも大変可愛らしいので、微笑ましく読ませていただきました。
Hも最後の方に2回あるだけです。(そのうち1回は軽い)

時間的に前作と被る部分があって藤木と嘉悦がチラッチラッと出てきますが、本筋には関わりありません。
でもこれだけ読んだら「この二人はなんだ?」と疑問に思うかもしれないくらいには影で不審な動きをしています(笑)
全然別の話とはいえ、前作を読んだほうがそういう細かい部分も、
より楽しめるだろうなぁと思いました。
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