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目を閉じればいつかの海
イラスト/おおや和美(ルビー文庫)

湘南のカフェレストランの店長・藤木聖司には、十九歳の時一方的に恋人へ別れを告げた過去があった。それはエリートへの道を約束されている相手・嘉悦政秀の将来を思った、あえて露悪的な別れだったが、その十年後嘉悦が偶然藤木の店を訪れたことで、二人は奇しくも再会してしまう。だが、「お前を忘れられなかった」と告げる嘉悦に左薬指に、プラチナのリングを見つけてしまった藤木は…?(2003・10月)
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31歳と29歳の再会愛です。
お話は十年前の別れのエピソードから始まります。嘉悦(かえつ)の為を思って別れを切り出す藤木が辛いです。

再会後再び関係を持ってしまったあとも、嘉悦の左薬指の存在が重く藤木の心に圧し掛かります。嘉悦と離れることは二度と出来そうにないけれど、どうしても嘉悦の影に奥さんの存在を意識してしまい、余計に苦しくなる藤木。無粋な読者(私)には、どう考えても何かの誤解か理由があるに違いないと推察できるので指輪自体にはヤキモキしないのですが、藤木の悩みは扱く最もで、あまり湿った思考ばかりで綴られる話が好きではない私でも、はよ何とかしたれ、というヤキモキは大いにありました。こっちが苦しくなってきて。

嘉悦は十年前の別れの時も十年後再会した後も、藤木への想いは全く揺らいでいないのがわかります。いい大人に成長した嘉悦の必死ななりふりかまわなさは凄く好感が持てたし可愛くもありました。真っ直ぐでいい男です。偉そうで甘え上手というのもツボ。
藤木の誤解を知って間を置かずに駆けつけてくるところも、良かったと思います。その行動力はとても嘉悦らしいと思うんですよね。

脇を固めるキャラも個性的でいい味出してます。「手を伸ばせば~」はこの脇キャラのお話ですが、早くそっちも読みたいよ。

今回は嘉悦にやられちゃったな~、という感じ。イラストもカッコイイです!
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