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君はその瞳で嘘をつく
イラスト/甲田イリヤ(ショコラノベルス・ハイパー)

交通事故の加害者と間違われ、転落人生を送っていた高岡昴は、全ての元凶である男を偶然見かける。それは、五年前、優しい笑顔で怪我の治療をしておきながら、昴のことを警察に通報した外科医の深津和臣だった。
幸せそうな和臣に対して、昴は憎しみを募らせる。彼が自分にしたように、笑顔で騙して思いっきり弄んでやりたい―昴は復讐を決意し、正体を隠して和臣に近づく。部屋まで上がりこむことに成功した昴だったが、その晩、「うまそうだ」と和臣から言われ、強引に抱かれてしまい―。
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あらすじを読むと復讐物のようなんですが、そのわりにはドロドロしていないような…。昴の境遇は、あれこれ不運が重なって可哀相なのですが、昴自体がいやに子供っぽいのと、頭の中ではあれこれと悩んだり憎しみを感じてるわりに、やってることは、甲斐甲斐しく和臣の家で家事をしたり、和臣の病院にお弁当を届けたり、仕事が忙しく、食事も満足にしていない好き嫌いの多い和臣を心配したり、その合間にH、Hで(笑)、まるで可愛い新婚の奥さんみたなんだもん。復讐の機会を待っているんでしょうけど、そうしているうちに、心がだんだんと和臣に惹かれていっちゃってる。
和臣は、病院では患者からも同僚からも信頼される、優しく腕のいい医師ですが、昴の前では、ぶっきら棒で愛想がなく、昴に「二重人格じゃねぇか」と言われています。けれどあらすじやイラストから想像するような、よくある傲慢不遜なキャラではなく、和臣は実はかなり懐の深い、包容力のある優しい大人の男でした。
昴が何かを企んで自分に近づいてきたことも、最初から和臣は気づいています。この最初の描写は、私でも気づきましたよ。誰でも気づくか。昴がお財布からお金を盗んでも、電話を立ち聞きしてしまい昴が自分を恨んでいると知っても、問いただすことはなく、その場は見守っています。
やがて、和臣への恨みは、昴の誤解であることがわかるのですが、そのあとラストにちょっと一ひねりありました。
誤解が解けて幸せ~だけじゃないところが、新鮮でしたね。
もちろんハッピーエンドですけど、なかなかいい終わり方です。
和臣が、意外と素敵なキャラでした。昴は、個人的にはちょっと。
とはいっても、うまくまとまってる、面白いお話でした。
ハイパーだからか、Hはいろんなトコでヤってます。
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