![]() | 死者の声はささやく いおかいつき著 / 亜樹良のりかずイラスト 徳間書店 キャラ文庫2007-09-25 by G-Tools |
死者の身体に触れる時、その最期の言葉が聞こえる――。特殊な能力を秘め、監察医になった修吾。誰にも理解されることなく、孤独に死者の代弁を続けていた修吾だが、ある事件現場で一匹狼の刑事・垣内と出会う。
険しい目つきに無精ひげ、野性味溢れる垣内は、初対面からなぜか修吾の能力を信じ、殺人事件への捜査協力を要請してきて……!?
険しい目つきに無精ひげ、野性味溢れる垣内は、初対面からなぜか修吾の能力を信じ、殺人事件への捜査協力を要請してきて……!?
垣内兼続(かきうちかねつぐ・34歳)×東城修吾(とうじょうしゅうご・27歳)
刑事×監察医
死体や、その血液に触れると、その人の最後の言葉が聞こえるという特殊能力を持った監察医が受の修吾です。
こういう設定が駄目な場合は、はなから敬遠されてしまう?
私は気にしないので全く大丈夫でした。
殺人事件の被害者から聞いた『声』を頼りに、生真面目でちょっと天然で無鉄砲な監察医と、ワイルドな頼れる刑事が事件を解決する。そして2人にも恋が芽生え…というお話です。
『声』は重要なポイントでありながら、それ以外は修吾は普通の人なので、素人が危険な事件に首を突っ込むというパターンで、そこに垣内の助けが入るという感じ。
解決に至るにはむしろ地道な行動をとり、現実離れした無茶な展開はしていないので、「刑事×監察医」の事件&恋のお話としてふつうに楽しめました。
修吾が『声』を聞くようになったのは、祖母の死がきっかけでした。相当クセのあるばあさんだったらしく、修吾は両親より祖母の影響を大きく受けて育ちました。そのせいで祖母の死後、両親ともどうつきあっていいかわからなかったし、友人つきあいも上手くできなかったのです。
死の際にいても修吾の将来に口出ししていった祖母の言うとおり、祖母が指定した学校を卒業し医大に入学した修吾でしたが、自分に備わった能力をいかすため、監察医になります。
しかし「死者の声が聞こえる」と言ったところで誰が信じてくれるわけでもなく、修吾はそれを秘密にして仕事をしています。殺された無念の声が聞こえれば、殺人事件であることを立証するために懸命に仕事に打ち込み、検体から証拠となる痕跡を探します。
しかし、『声』は殺人事件であることを示唆しているのに、遺体にその証拠が全く残っておらず、時には死者の無念を晴らすことができないこともあります。
そんな事件のひとつ、修吾が聞いた声からは明らかに殺人と思われるのに、その痕跡が見つからず自殺として片づけられそうになっている事件が気になった修吾は、ひとり訪れた遺体発見現場で、垣内と出会います。
その際の話の流れで、修吾が垣内に『声』のことを打ち明けると、修吾はあっさりとそれを信じてくれます。なぜかというと「家が寺だから」(笑)。幽霊やら霊魂やらが身近なせいでしょうか、そんなこともあるだろう、という感じなんですね。大らかな男だ。
初めて自分の秘密を打ち明けて、それが受け入れられたことで、肩の荷を下ろしたように気が楽になる修吾。
修吾の話を参考にこの事件を解決した2人は、その後またある殺人事件に関わり、お互いに惹かれあっていくわけです。
垣内は無精ひげオヤジではありますが、一匹狼ではぐれ者的な噂をされながらも、実際は真っ直ぐで誠実ないい人で、下品さとかは全然ないんですね。むしろヒーローっぽい。手は早いですがエロオヤジではないです。
生真面目で優しくおっとりした修吾も好感持てます。
事件の謎解きもそれなりに面白いので、個人的には楽しめる好きなお話でした。
今後も2人の関係にもっと突っ込んだお話なども読みたいかな。事件ももちろん絡めてね。
刑事×監察医
死体や、その血液に触れると、その人の最後の言葉が聞こえるという特殊能力を持った監察医が受の修吾です。
こういう設定が駄目な場合は、はなから敬遠されてしまう?
私は気にしないので全く大丈夫でした。
殺人事件の被害者から聞いた『声』を頼りに、生真面目でちょっと天然で無鉄砲な監察医と、ワイルドな頼れる刑事が事件を解決する。そして2人にも恋が芽生え…というお話です。
『声』は重要なポイントでありながら、それ以外は修吾は普通の人なので、素人が危険な事件に首を突っ込むというパターンで、そこに垣内の助けが入るという感じ。
解決に至るにはむしろ地道な行動をとり、現実離れした無茶な展開はしていないので、「刑事×監察医」の事件&恋のお話としてふつうに楽しめました。
修吾が『声』を聞くようになったのは、祖母の死がきっかけでした。相当クセのあるばあさんだったらしく、修吾は両親より祖母の影響を大きく受けて育ちました。そのせいで祖母の死後、両親ともどうつきあっていいかわからなかったし、友人つきあいも上手くできなかったのです。
死の際にいても修吾の将来に口出ししていった祖母の言うとおり、祖母が指定した学校を卒業し医大に入学した修吾でしたが、自分に備わった能力をいかすため、監察医になります。
しかし「死者の声が聞こえる」と言ったところで誰が信じてくれるわけでもなく、修吾はそれを秘密にして仕事をしています。殺された無念の声が聞こえれば、殺人事件であることを立証するために懸命に仕事に打ち込み、検体から証拠となる痕跡を探します。
しかし、『声』は殺人事件であることを示唆しているのに、遺体にその証拠が全く残っておらず、時には死者の無念を晴らすことができないこともあります。
そんな事件のひとつ、修吾が聞いた声からは明らかに殺人と思われるのに、その痕跡が見つからず自殺として片づけられそうになっている事件が気になった修吾は、ひとり訪れた遺体発見現場で、垣内と出会います。
その際の話の流れで、修吾が垣内に『声』のことを打ち明けると、修吾はあっさりとそれを信じてくれます。なぜかというと「家が寺だから」(笑)。幽霊やら霊魂やらが身近なせいでしょうか、そんなこともあるだろう、という感じなんですね。大らかな男だ。
初めて自分の秘密を打ち明けて、それが受け入れられたことで、肩の荷を下ろしたように気が楽になる修吾。
修吾の話を参考にこの事件を解決した2人は、その後またある殺人事件に関わり、お互いに惹かれあっていくわけです。
垣内は無精ひげオヤジではありますが、一匹狼ではぐれ者的な噂をされながらも、実際は真っ直ぐで誠実ないい人で、下品さとかは全然ないんですね。むしろヒーローっぽい。手は早いですがエロオヤジではないです。
生真面目で優しくおっとりした修吾も好感持てます。
事件の謎解きもそれなりに面白いので、個人的には楽しめる好きなお話でした。
今後も2人の関係にもっと突っ込んだお話なども読みたいかな。事件ももちろん絡めてね。
この記事へのコメント
こんにちは、mimuさん。
私は垣内がエロオヤジだと思ってしまいましたよ~。
だってラストのエッチシーンでは修吾に散々ヤらしいことしてましたからねえ(笑)。
謎解き部分は面白かったですね。声を手がかりに真実に近づいていく様子はスリリングでした。
そうそう、もっと二人の関係に突っ込んだお話が読みたいですよね。シリーズ化すると嬉しいなと思います。
私は垣内がエロオヤジだと思ってしまいましたよ~。
だってラストのエッチシーンでは修吾に散々ヤらしいことしてましたからねえ(笑)。
謎解き部分は面白かったですね。声を手がかりに真実に近づいていく様子はスリリングでした。
そうそう、もっと二人の関係に突っ込んだお話が読みたいですよね。シリーズ化すると嬉しいなと思います。
>桃さん、こんばんは~。
桃さんには垣内はエロオヤジに見えました?(笑)
エロオヤジというと、受けの尻をするりと撫でながら下ネタをかます、たとえば中原さんあたりが書きそうなオヤジを連想するもんですから、垣内にはそういうセクハラオヤジ的なところがなかったので「紳士じゃん」と思ったんだと思います(笑)
確かに、Hの時はエロ発揮してましたよね(笑)。
このお話は2人が恋人になるきっかけ…のような感じだったので、お互いへの気持に突っ込んだ話が読みたいです。
事件部分も面白かったので、こういう形で、続編があるといいですね~。
桃さんには垣内はエロオヤジに見えました?(笑)
エロオヤジというと、受けの尻をするりと撫でながら下ネタをかます、たとえば中原さんあたりが書きそうなオヤジを連想するもんですから、垣内にはそういうセクハラオヤジ的なところがなかったので「紳士じゃん」と思ったんだと思います(笑)
確かに、Hの時はエロ発揮してましたよね(笑)。
このお話は2人が恋人になるきっかけ…のような感じだったので、お互いへの気持に突っ込んだ話が読みたいです。
事件部分も面白かったので、こういう形で、続編があるといいですね~。
2007/10/08(月) 20:46 | URL | mimu #-[ 編集]
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2007/10/08(月) 17:36:28 | 桃の楽園