![]() | 伯爵の囚われ人 池戸裕子著 / 桃山恵イラスト ワンツーマガジン社 アルルノベルス2007-10 by G-Tools |
ある決意を秘めて三日間の自由を得た周は、退廃的な異国の館で美貌の伯爵・ジュードと出会う。
絶対的な自信と自尊心を湛えながらも、翳りを帯びるその視線に囚われた周は「お前が欲しい」と迷いなく口にするジュードの情熱的な接吻と愛撫をかりそめの恋人として受け入れた。
向けられる真摯なまでの独占欲と執着――既に自身の進む道を定めていた周は、彼に溺れそうになる気持ちから逃れるように帰国する。
しかし、ジュードは意外な形で周の前に現れ!?
絶対的な自信と自尊心を湛えながらも、翳りを帯びるその視線に囚われた周は「お前が欲しい」と迷いなく口にするジュードの情熱的な接吻と愛撫をかりそめの恋人として受け入れた。
向けられる真摯なまでの独占欲と執着――既に自身の進む道を定めていた周は、彼に溺れそうになる気持ちから逃れるように帰国する。
しかし、ジュードは意外な形で周の前に現れ!?
ジュード・バーディス(30代前~中くらい)×参宮周(さんぐうあまね・20歳)
英国伯爵×仏師
「この禁じられた愛に」のスピンオフ。愛し合うカップルのお邪魔虫となっていたジュードが主人公です。
お相手は20歳の仏師。仏像とか観音像を彫ったり作ったりする人だそうです。
孤児だった周は、幼い頃、仏師である二代目・静山(せいざん)に引き取られ、養子となって、三代目・静山となるべく教育を受け育てられました。
20歳になった周は静山とともに英国を訪れ、『三代目』を継ぐ決心をする前に、静山に頼み三日間の猶予をもらいます。
三代目を継ぐためには、全ての煩悩を捨てるため、恋愛はもちろん結婚も禁じられています。一代目も二代目もそうしてきたんですね。三代目を継ぐとなれば周もそうしなければなりません。
最後に与えられた三日間は、周が最初で最後の性の悦びを経験し、その後それを絶つための猶予期間でした。
そうして訪れた娼館で、周はジュードと出会います。
この出会い方がなんだか退廃的で淫靡。前作は切ない系だったのに、いったいどうなっちゃうのかと思いましたが、その後はだんだんと普通に(?)切ない展開に。ホッとしました。
三日間という期間を越えて自分のそばにいるようにと言うジュードに対して、仏師としての矜持だけでなく、孤児院の前に捨てられた周を引き取り育ててくれた義父・静山に恩を感じている周は、ジュードに惹かれてもジュードの想いに答えることはできません。
三代目になるには禁欲を強いられるわけですからね。しかし募る恋心。そして自分を欲しいというジュードにも、愛に傷ついた影が見え隠れして(前作の受・三条のこと)周の胸を締め付けます。切ないシチュエーションが揃ってます。
しかし、ジュードはもっと三条雅人(さんじょうまさと・前作の受)に心を持ってかれたままなのかな~と思っていたんですが、そうでもないんですね。周には最初から本気だったのかな?
ずっとジュードの本音が掴めなくて、切なさもイマイチ盛り上がれずに終わってしまいました。
最初の出会いのエピソードも、“実はジュードではなくて人違い”って、これはあんまりいいと思わないんですけど。
義父との間にももっとドロドロした関係があるのかも、とも思いましたが、こちらもハズレ。義父の方には想いはあったのですが「生涯唯仏」を座右の銘とする『静山』なので、手は出さなかったようです。
ジュードが現われたことで、その隠していた想いが表面に現れるのですが、偉大な仏師は、そのへんのオッサンとはやはり違うのでした。
雅人が、2人をくっつけるキューピットとなってくれています。前作を読んでいるとちょこっと嬉しいかも?
英国伯爵×仏師
「この禁じられた愛に」のスピンオフ。愛し合うカップルのお邪魔虫となっていたジュードが主人公です。
お相手は20歳の仏師。仏像とか観音像を彫ったり作ったりする人だそうです。
孤児だった周は、幼い頃、仏師である二代目・静山(せいざん)に引き取られ、養子となって、三代目・静山となるべく教育を受け育てられました。
20歳になった周は静山とともに英国を訪れ、『三代目』を継ぐ決心をする前に、静山に頼み三日間の猶予をもらいます。
三代目を継ぐためには、全ての煩悩を捨てるため、恋愛はもちろん結婚も禁じられています。一代目も二代目もそうしてきたんですね。三代目を継ぐとなれば周もそうしなければなりません。
最後に与えられた三日間は、周が最初で最後の性の悦びを経験し、その後それを絶つための猶予期間でした。
そうして訪れた娼館で、周はジュードと出会います。
この出会い方がなんだか退廃的で淫靡。前作は切ない系だったのに、いったいどうなっちゃうのかと思いましたが、その後はだんだんと普通に(?)切ない展開に。ホッとしました。
三日間という期間を越えて自分のそばにいるようにと言うジュードに対して、仏師としての矜持だけでなく、孤児院の前に捨てられた周を引き取り育ててくれた義父・静山に恩を感じている周は、ジュードに惹かれてもジュードの想いに答えることはできません。
三代目になるには禁欲を強いられるわけですからね。しかし募る恋心。そして自分を欲しいというジュードにも、愛に傷ついた影が見え隠れして(前作の受・三条のこと)周の胸を締め付けます。切ないシチュエーションが揃ってます。
しかし、ジュードはもっと三条雅人(さんじょうまさと・前作の受)に心を持ってかれたままなのかな~と思っていたんですが、そうでもないんですね。周には最初から本気だったのかな?
ずっとジュードの本音が掴めなくて、切なさもイマイチ盛り上がれずに終わってしまいました。
最初の出会いのエピソードも、“実はジュードではなくて人違い”って、これはあんまりいいと思わないんですけど。
義父との間にももっとドロドロした関係があるのかも、とも思いましたが、こちらもハズレ。義父の方には想いはあったのですが「生涯唯仏」を座右の銘とする『静山』なので、手は出さなかったようです。
ジュードが現われたことで、その隠していた想いが表面に現れるのですが、偉大な仏師は、そのへんのオッサンとはやはり違うのでした。
雅人が、2人をくっつけるキューピットとなってくれています。前作を読んでいるとちょこっと嬉しいかも?
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