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4344811518ファーストステップ
和泉 桂著 / テクノサマタ画
幻冬舎コミックス
ルチル文庫2007-11

by G-Tools

大学生の宮下航が観光に訪れた奈良の寺で出会った今井和穂は、航よりも年上の見習い宮大工だった。興味を覚えた航は、訪れた奈良で和穂と再会する。
以来、和穂のことが気になり、何度も和穂のもとへ通う航。
ある夜、酔った和穂を自分の下宿に連れ帰った航は、和穂への想いを否定できなくなっていた。そして和穂もまた航を意識し始めて・・・!?
宮下航(みやしたわたる・20歳)×今井和穂(いまいかずほ・21~2歳)
大学生二年生×宮大工見習い。
「最後の約束」
「ファーストステップ」の二編。

2000年に雑誌に掲載された和泉さんの初期の作品「最後の約束」に表題作を書き下ろしたものです。
今とは小説の書き方が違っているとご本人も仰っていますが、内容もすごく可愛らしいお話です。

実家の横浜を離れ、京都の大学に進学した航は、二年生の夏休みのある日、奈良へブラリと観光に訪れます。
そして偶然立ち寄った寺で、塔を建造中の宮大工見習い・和穂と出会います。小さいけれど健康的に日焼けしてキラキラした瞳の和穂に興味を抱く航。
夏休みの宿題の宗教学のレポートを口実に、航は和穂に会うため奈良の寺へと何度も通います。
やがて親しくなった二人に、ほのかな恋心が芽生える。

航は高校生のとき、先輩に恋をして、それを告白したことがあります。相手からは拒否されますが、それだけなら兎も角、その現場を覗き見た誰かの口から噂が校内中に流れ、自分だけでなく、相手までも傷つけてしまいます。
その噂は航の両親も知るところになり、問い詰められ詰られた航と両親の間には修復できない溝が。
家族を避けるように、航は京都の大学に進学し実家を離れたまま、ほとんどメールにも電話にも返事をしないままでした。
自分がホモかどうかは確信が持てずにいますが、本気の恋愛が怖い。どことなく恋からは逃げ腰なのが航です。

そして、和穂はまた別の意味で他人との距離をうまく測れない子でした。
学生の時、寺への興味が宮大工へと長じていった和穂は、元来一生懸命で夢中になりやすいタチなのか、それへの興味でいっぱいになっていました。
しかし、寺に興味のある学生というのは珍しい。どことなく周囲から浮き、「変わったやつ」=「普通ではない」という評価を与えられてしまいます。
和穂もまた、同じ世界にいる男たちはともかく、「普通の人」との距離を測りかね、どうつきあったらいいのかわからないんですね。

そんな二人なので、「最後の約束」では一応キスをして話が終わるのですが、次の「ファーストステップ」では、ちゃんと「おつきあい」してるのかどうか、お互いイマイチ確信が持てないというか自信がないんですね。
相手を想う気持ちは真っ直ぐで本物なのですが、それを伝えるのも受け取るのも二人ともヘタ。
仕事が忙しかったり、テストで忙しかったり、携帯に充電できなかったり・・・そんなことで連絡できずに会えないでいる時間が、二人をどんどん不安にします。

初々しく、可愛らしく、とってもぶきっちょな恋。
イラストもとても可愛らしく、どこをとってもほんわかな二人のお話でした。
確かに和泉さんぽくないかも。
ヘタレ攻めとちっちゃくて可愛い受け・・・この二人百合っぽいですよね(笑)

ちょっと心残りなのは航と家族の関係で、航はまた男を好きになっちゃったわけですが、「ホモかどうか」マイノリティーについては決着してないし、お互い気を使い合うような形で両親との距離をこのまま縮めてしまっていいんですかね。
読んでて「いいのかな」って気になっちゃって。
このままでは航も両親もとりあえず問題にフタをしただけで根本的には何も変わってないような気がするんですが・・・。
まあ、先まで心配するほどのこともないですけどね(笑)
コメント
この記事へのコメント
おはようございま~す、みむさん!

これ、私も予約してあります。
和泉先生にしては、珍しいタイトルだな・・と思いつつ予約したんですけどね~。
内容も和泉さんらしくない?
でも、なかなか可愛らしい恋愛模様みたいじゃないですか?!
このイラストレイターさんは初めて聴くお名前ですけど。イラストもちょっと可愛い感じになってますね。

2007/12/08(土) 06:36 | URL | 水月 #/fVvPWuA[ 編集]
>水月さん
こんにちは!

随分前の和泉さんなんですね。
とても可愛いお話でした。
現在とはちょっと傾向違いますね。
お話に、可愛いイラストがとても合ってたと思います。
水月さんは、こういう可愛らしい恋は結構お好きじゃないかしら?(笑)
2007/12/08(土) 16:57 | URL | mimu #-[ 編集]
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