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4813011683溺れる戀
高遠琉加著 今 市子イラスト
大洋図書
SHYノベルズ2007-12-26

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富裕な成實家の末っ子として生まれた成實祥彦は、ある使命を持って豪華客船青洋丸に乗り込んだ。倫敦までのこの船旅は祥彦の人生を決める旅だった。そこに、大学時代の同窓生・伊藤龍次が現れる。
彼がなぜこの船に? かつて、伊藤は祥彦のなかに痛みを残し、そして消えたのだ。いつでも祥彦を捕らえて放さなかった視線に、再び祥彦は囚われるようになり……

伊藤龍次(いとうりゅうじ)×成實祥彦(なるみよしひこ)


時代は大正末期から昭和の初めの頃。
富裕な銀行家の三男として生まれた祥彦。上の二人が稼業を継いでいますが、銀行の危機に、紡績会社の令嬢と見合いをし家を建て直すという役割を与えられ、倫敦行きの豪華客船に乗り込みます。
しかし、その船の上で、祥彦は、元同級生の伊藤龍次と再会します。
帝大時代に惹かれ、気持ちもわからないままに一度だけ身体の関係を持ってしまった男。伊藤の家は呉服屋でしたが、成寛の銀行に融資を断られたことがきっかけで倒産。伊藤は祥彦になにも言わずに姿を消してしまっていました。
「なぜここに?」と問う祥彦に伊藤は何も言わず、見合い相手に「過去のことが知られたくないだろ?」と脅しのような言葉を吐く。
伊藤の目的がわからないまま、祥彦は再び伊藤の存在に囚われ、過去の想いが蘇ってきます。

片やお坊ちゃま、片や倒産した呉服屋の息子と身分違いでもあるし、何より男同士ですし、攻めの家の倒産に受けの家業が関わっていて、そしてこの時代ですから、いろいろドロドロと、しっとりと・・・を期待していましたが、途中からなんかちょっと違ってましたね。
成寛家のお宝「翡翠のネックレス」が盗まれたところから、話はなんだかちょっと違う方向へ・・・。しかも、タイタニックな展開とは。

読み終わってから思ったんですけど、伊藤の目的は、ネックレスを取り戻すことだけだったんですか? 祥彦も一緒に浚っていくとか、見合いを邪魔してやるぞ、とか、そういう熱情みたいなのはなかったんでしょうか。
シンガポールで祥彦が船にやってこなかったら、そのままサヨナラでしたよね? 
つまんないなあ、それ・・・(笑)。
二人で新天地に向かって旅立とうとするやけに前向きなラストが、いいんだけど、なんかちょっと思ってたのと違うなぁ~と思ったりしました。

それにしても今市子さんのイラストはこの時代に合いますよねぇー。
それだけで満足だな(笑)
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