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夜とオレンジの果汁
坂井 朱生著 / 紅月羊仔イラスト
プランタン出版
プラチナ文庫(2007.3)


家に帰れない夏以は、友人の別荘で賄いをすることに。そこに完全無欠(性格除く)な譲がいた。泥棒と間違われて初対面は最悪だったが、つい意識しちゃうくらい好みのタイプ。
その譲が「あんな奴やめて俺に乗り換えろよ」と迫ってきた。焦れるほど執拗な愛撫と耳元の熱い吐息が夏以を悶えさせる。思わず愛されていると勘違いしかけたけれど。
ホントは譲の大事すぎて手も出せない最愛の人の存在には気づいている。
自分は身代わりでしかない。でも伸ばされる指が甘熱く、抗えなくて…。
高樹譲(たかぎゆずる・年齢不明、20代中後半くらい?)×里倉夏以(さとくらかい・18歳)
小説家×大学生 

ある事情で実家には帰りづらく、自分のアパートには冷房がなくて蒸し風呂、そんな状態の夏以は、友人の孝臣(たかおみ)とともに孝臣の祖父が所有する別荘を訪れ、夏休みの間そこで賄いのアルバイトをすることにします。
ところが、一緒に泊るはずだった孝臣は、彼女が風邪をこじらせてしまい夏以を別荘に送り届けたあとトンボ帰りしてしまう。
別荘では孝臣の従兄の譲と遠縁だという瑞穂(みずほ・男)が一緒に過ごすことになっており、孝臣から二人はつきあっていると聞かされます。

初対面は、泣いている瑞穂と譲が抱き合っているところに夏衣がいきなり踏み込むというタイミングの悪さ。驚いた譲につっけんどんにされ、ムカついて夏以の気分は最悪です。
しかし、孝臣が彼女を連れてやってくるまで、夏以は別荘で「ハウスキーパーもどき」として仕事をしなければなりません。

いちいち無礼な態度で夏以に接してくる譲に、勝気な夏以もついつい言い返してしまいます。
いかにも傲慢そうな攻めに、きっちり応酬する夏以はけっこう気持ちよかったです。ああ言えばこう言うみたいな二人のやりとりは面白かったし。
ちょっと夏以の過剰反応気味かなと思いましたが、夏以もそれはわかっていて、でも譲の前だと何故か上手く自分を取り繕って無難にやり過ごすことができない。

最初は先が思いやられる・・・といった感じですが、しかし、だんだん、偉そうで性格悪いと思っていた譲が、意外に細かな気配りのできる、優しい男だというのがわかってきます。
譲の見た目は、実はバイの夏以の好みのど真ん中。
少しずつ夏以は譲に惹かれていってしまうんですね。

しかし、譲には瑞穂という恋人がいて、譲は瑞穂をとても大事に、大切にしているのがよくわかります。
この、譲と瑞穂が恋人同士だというのが、読んでてもなんかちょっとおかしくて違和感があるんですよね。誤解なんじゃ?と思うんですが、実は全くそのとおり(笑)。
よくあるパターンで擦れ違ってるわけですが、好きな人には恋人がいて・・・という夏以の想いはやっぱり切なかったです。夏以が口の減らない元気なタイプなので、湿っぽくはならないんですけどね。そしてそういう夏以はけっこう好感持てるタイプでした。
美人で儚げな瑞穂(男)が、実は・・・という真実には、あまりの意外さにびっくり。
そして譲は言葉が足りな過ぎ(笑)

途中まで動きが少なくて淡々とした感じでしたが、夏以が譲に抱かれるようになって、叶わぬ恋心を自覚するようになってから、やっと動き出す感じでした。
で、坂井さんにしては.Hが長いような気がしましたが・・・。で、気のせいかHシーンが崎○さんぽいですね。仲がよろしいらしいですけど・・・。崎○さんよりはライトだけど・・・。

意味ありげな素敵なタイトルに、どんな意味なんだろうと思っていましたら、オレンジ果汁プレイかよ。もっと乙女チックなもの想像しちゃいましたよ。
そしてイラストなんですけど、赤坂RAMさんですよね? 赤に羊ですもんね(笑)
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