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4576080156愛と混乱のレストラン
高遠琉加 / 麻生海
二見書房
シャレード文庫2008-02-28

by G-Tools

「俺の言うこと、なんでも聞くんだろう?」
赤字続きで休業に追い込まれたフレンチレストラン「ル・ジャルダン・デ・レーヴ」復活のため本社外食事業本部から出向してきた鷺沼理人は、若手シェフ・久我修司の引き抜きを試みる。
確かな腕を持ちながら暴力沙汰を起こし、今は実家に戻っているという久我は、理人の依頼を「あんたが気に入らない」と言下に拒否する。それでも通い続けてくる理人に久我が提示した条件は「言うことをなんでも聞く」というとんでもないものだった。しかし、ある理由から店の再興を失敗できない理人は、その崖っぷちの選択を呑むことに。
“夢の庭”(Le Jardin des Reves)の実現は果たして――。
久我修司(くがしゅうじ)×鷺沼理人(さぎぬまりひと)
フレンチシェフ×支配人

シリーズになるらしいです。
「愛と混乱のレストラン 前編」
「愛と混乱のレストラン 後編」
「愛のように甘い」の三編。

なんと視点が久我、理人、そしてギャルソンの桃瀬(ももせ)という珍しい構成。だけど、この桃瀬視点が入ることがいい効果を生んでいるように思う。
個人的には、カップル以外の第三者視点から語られる話というのは好きなのだ。

赤字で休業に追い込まれたフレンチレストラン「ル・ジャルダン・デ・レーヴ」を立て直すため、ヤガミグループ外食事業本部から送られてきた新支配人・理人は、ビスクドールのような美貌を持つ、硬質で冷淡な男。
しかし、彼のクールさには最初からほころびが見える。ただ儲けのことばかり考えている冷血漢ではなく、内に隠した弱くて柔らかな部分が感じられる。その理由は、「後編」で明らかになるのだが・・・これってすごく大きな心の傷ですよね。

そして、レストラン再建のために理人がスカウトするのが、若手ながら名もあるシェフ・久我修司。東京でフレンチレストランに勤めていたが、訳あって店を辞め北海道の実家の洋食屋に引っ込んでいたところを、わざわざ出向き、土下座までして連れてくる。
その際、久我から言われたのが「俺の言うこと、なんでも聞くんだろう?」なのだが、その言葉を逆手に取られ、以前の店で久我が一緒に働いていたパティシエ・樫崎一(かしざきいち)も雇うことになる。そして、もう一人、久我の弟・雅紀(まさき)もギャルソン見習いとして。

そして、支配人・理人、シェフ・久我、スーシェフ・北白川(きたしらかわ)、パティシエ・樫崎、メートル・坊宮(ぼうみや)、ギャルソン・桃瀬、ギャルソン見習い・雅紀のメンバーで、新スタートを切る。
しかし、久我が理人とは正反対の性格で、久我は調理で鍛えた腕力も強そうだし口も乱暴だし、料理に関しては俺様王様、傲岸不遜な態度を崩さないのでことごとくぶつかり合う。久我は一歩も引かず「いやなら辞めてやる」な勢いなのだが、そんな二人の仲を、理人の上司の存在が微妙につつきまわす(笑)。

それに、理人の冷たい仮面の下に見え隠れする繊細な部分が、一緒に働いているうちに仲間たちには見えてくる。そんな仲間たちに後押しされ、風邪と落ち込みでレストランを休んでいた理人を久我が見舞いにいって、二人の仲はちょっと進展します。
まだ続きなので、キス止まり(笑)。

二人の恋愛模様もですけど、レストランの行方、理人の過去がどう絡んでくるか、続きが気になりますねぇー。
「愛のように甘い」は、パティシエの樫崎のお話ですが、樫崎も事情のある過去を抱えておりますし、現在の状況にも興味津々(笑)。
「楽園建造計画」もそうですが、それぞれ事情のある性格も違う数人がひとつところに集まって生まれるドラマって好きなんですよね。そういう意味でこういう設定も好きだし、痛みと優しさが混在するこの雰囲気が凄く好きだ。
コメント
この記事へのコメント
こんにちは、mimuさん。

このお話、高遠さんということで、あらすじも読まずに買いましたが、なんというかちょっとウルウル来ました。

>それぞれ事情のある性格も違う数人がひとつところに集まって

そうですよね。みんなそれぞれ痛みを抱えて生きているんですよね。

あまりにも熱い久我とあまりにも冷淡な理人のやりとりにはハラハラさせられましたが、周りの桃瀬とか久我弟がどこかのほほんとした人たちが上手く緩衝材になっていたと思います。

これからどう恋愛に発展していくのか。理人が食事を温かく美味しいものだと思える日は来るのか、続きが楽しみです。

TB、宜しくお願いします~。
2008/03/15(土) 08:53 | URL | 桃 #-[ 編集]
>桃さん
こんにちは、桃さん~。

レスが遅れてすみません。
読み始めは桃瀬の視点で、「ライトコメディか?」と思っちゃったんですよ。
周囲の暖かい視線がありつつ、理人の過去には辛いものがありましたね。
個性的な人たちが数人集まって、それぞれにドラマがあって・・・というお話が好きなので、その形だけでも好みでした。
二人の進展や、理人の変化など、これからも楽しみですね!

TBありがとうございましたv
2008/03/16(日) 16:52 | URL | mimu #-[ 編集]
こちらにもこんばんは~!

ああ・・これも手元にあるではないですか~!!(笑)
これってシリーズ化されるのですか?が・・頑張って読まねば・・!
2008/03/17(月) 02:08 | URL | 水月 #/fVvPWuA[ 編集]
>水月さん
こちらでもこんにちは(笑)

全部揃ってから読むという手もありますけどね。
でも高遠さんの場合短期間で揃うとはあんまり思えないけれど・・・(^^;
記憶が薄れないうちに次が出てくれると嬉しいんですけどねぇ。
慌てなくて大丈夫ですよ、きっと。
2008/03/17(月) 06:16 | URL | mimu #-[ 編集]
こんばんは!mimuさん。
この作品は、大好きな高遠さんの作品群の中でも特にお気に入り(になりそう)なので、またまたTB頂きました。
よろしくお願いします♪

と言いつつ、私の感想はmimuさんや他の方々に比べてライブ感覚が薄くて、ちょっとアレなんですが…。
本編の方は雑誌掲載時に読んでいて知っていたので、皆さんほど衝撃を受けなかったというか何と言うか。
理人の過去は過酷ですが、久我が今のところはタフでオレサマな攻め(ですよね?)なので、久我×理人の今後の関係は道が明るそうで、比較的安心して読み込むことができました。
一方で、イチのお話は逆に先行きが不安…。
あの家族の幸福な食卓シーンは、今後の暗転の前振りにしか見えないんですよねえ。
高遠さんの作品なので、近い将来の落し穴が見え隠れするのは良いのですが、まだ落とされた訳ではないから余計にドキドキしちゃうんですよ。

私も、早く続きが読みたいです。
それでは!
2008/03/21(金) 21:35 | URL | tatsuki #1AqkR7Yg[ 編集]
>tatsukiさん
こんにちは、tatsukiさん。

tatsukiさんは雑誌でも読まれたんですね。
私は雑誌は『小説Dear+』しか読まないので初読でしたが、いや~、面白かったです。

理人の過去に起きた出来事自体過酷なことだと思うんですが、それによって生まれた心の傷が現在の彼や“城”への執着に繋がっているのかと考えると、その痛みに軽く震えてしまいます。
この傷は根深いぞ、と・・・。
でもおっしゃるように、久我はタフでオレサマで、それだけに1度心をかけたら揺るぎませんよね。
彼が理人を想ってくれたら、私も安心だと思います。

それに比べると、イチはまた別の意味でも痛そうです。
イラストのお相手のシワを見ると、「いくつ上なんだろう?」と下世話な興味がないわけではないのですが(笑)、イチのような言葉少なで武士タイプな男の痛みと純情はこれまたツボなので、こちらの行く末も非常に気になります。

いつもTBありがとうございます~!
2008/03/22(土) 06:44 | URL | mimu #-[ 編集]
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一昨日に購入してそのまま読み繰り返すこと3度、雑誌掲載時にも読んでいるので通産だと4回。もうどんだけ好きなんじゃってハナシですが、大...
2008/03/21(金) 21:17:44 | la aqua vita
愛と混乱のレストラン (二見シャレード文庫 た 2-11)高遠琉加/著  シャレード文庫 出だしのどこかユーモラスでのんびりした印象と違って、ラストになるほど非常にシリアスで痛いです。シリーズとして続くんですね。ここでは二人の関係はやっとキスまで。まだ恋愛感情
2008/03/15(土) 08:54:15 | 桃の楽園