FC2ブログ
BL読書感想日記※※※ 詳しくはカテゴリーの「このブログについて」をご覧下さい。

2020/081234567891011121314151617181920212223242526272829302020/10

何でやねん! 2
久我 有加著 / 山田ユギイラスト
新書館
ディアプラス文庫(2004.10)


仁が土屋とコンビを組んで九年。今やビジュアル系(?)若手お笑いコンビとして名を馳せた『バンデージ』はテレビに舞台に大忙し。ゴールデンタイムの番組も決定し、充実した日々を送っていた。
だが漫才で認められる前にルックスで人気が出てしまったためか、やっかみ半分の嫌がらせも多い。
それでも土屋がいれば乗り越えられる。そう思っていたのだが……?
土屋来(つちやきたる・24歳)×相川仁(あいかわじん・24歳)
「どないやねん!」
「これが僕らの生きる道!」の二編。

「何でやねん!2」は、「1」から数年が経過しています。
高校1年生の時、全国漫才コンテストで入賞し高校生活と仕事を両立した彼らは、「学生漫才」として話題になったあと、高校を卒業して鳴かず飛ばずの時代を過ごし、現在は24歳。
そこそこ顔を知られるようになり、テレビ出演も増えたものの、漫才としての位置はまだ中途半端。顔がいいだけにドラマ出演で注目を集めますが、「俳優」ではない彼らはそこでもまた中途半端な位置にいます。

話題になったり人気が出ればちやほやされ、売れなければ干されるシビアな世界では、その力関係はあからさまで、ちょっと上に行こうとすれば、妬み、やっかみ、嫌味に合い、沈めば蔑みに合う。
そんな世界で頑張る二人ですが、時間や人間関係のストレスは少ないものではありません。

だんだんと追いつめられていく相川の様子が辛く、ホントに大変な世界だなぁと同情します。そして追い討ちをかけるように、相川のいじめられていた過去が元同級生から週刊誌にリークされてしまう。
相川の笑われることへの恐怖は治ったわけではなく、土屋がそばにいることによって心の下層に追いやられていたのですが、これらの出来事によって、再びその恐怖が顔を出し、倒れるまでに追い込まれてしまいます。

土屋に負担をかけたくないと一人で全て抱えこみ頑張ろうとする相川の気持がとてもよくわかります。でも土屋は相川の何もかもをひっくるめて受け止め包み込んでいるんですね。
後半の、「1」からいい味を出している二人の友人・新田(にった)とのやりとりから、相川が再び立ち直って、土屋と病室で対峙するあたり、お互いをどんなに想い合ってるかが伝わってきてジンとしてしまいました。

感動の場面でもヘタレて「うえーん」と泣いている土屋。
この二人はあきらかに「カカア天下カップル」で、土屋が相川の尻に敷かれているんですが、土屋の「敷かれ方」は大変上手い(笑)。あらゆる局面で相川に華を譲っているように見えますが、本当に「大きい」のは土屋の方だと思います。実はこういう形が一番理想的な夫婦の形だと個人的に思ってます。土屋は理想的な「夫」だと思いますよ。

このあと二人は伝説のコンビとなるわけですが、二人の結びつきがいかに強いか、それを思うと、「月も星もない」でチラッと出てきた30代半ばとなった彼らが過ごしただろう年月までいとおしくなってしまいます。
山田ユギさんの扉絵が素敵なんですよね。
「1」の高校生の二人と、「2」の最後の扉絵、並べてみるとすごく感慨深いです。いや~、いいカップルでした。
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック