![]() | 天涯の佳人 夜光花 / DUO BRAND. 徳間書店 キャラ文庫2008-04-24 by G-Tools |
天才的な津軽三味線の技と音色――加々美達央は無名の若手三味線奏者だ。地方の大会での達央の演奏に、青年実業家の浅井祐司は一瞬で虜に!その稀有な才能に心を囚われ「君を必ず檜舞台に立たせる」とスポンサーを名乗り出る。
成り行きで同居を申し出た浅井は、恋人にするような優しさで達央に接してくる。
ところが浅井を独占する達央を妬むライバルが現れて・・・!?
成り行きで同居を申し出た浅井は、恋人にするような優しさで達央に接してくる。
ところが浅井を独占する達央を妬むライバルが現れて・・・!?
浅井祐司(あさいゆうじ・28歳)×加々美達央(かがみたつお・20歳)
IT企業社長×無名三味線奏者
三味線好きが嵩じて弘前で行われた三味線大会のスポンサーとなった浅井は、有名な三味線奏者・加々美龍太郎(故人)の孫、達央の演奏を聴き感動で戦慄を覚える。
演奏の途中で絃が切れるアクシデントで達央は優勝を逃すが、浅井は東京に上京した達央の元へ行き、「加々美龍太郎のような素晴らしい弾き手になる手助けをしたい」と申し出る。
しかし、達央自身は自分の天賦の才能に気づいておらず、プロの三味線奏者として生きていく気が全くないと知り、浅井は呆然とする。
三味線を弾くことは、言ってみれば達央の『生』の一部。
そこには名誉欲も出世欲もないのだ。
まるで悟りを開き達観していると思えば、無垢で純粋な達央に、惹かれていく浅井。
というか、ラストの告白によれば一目惚れです。
しかし、祖父母に育てられ、礼儀正しく真面目で清々しいくらい邪気のない達央は、「恋愛」にはまるっきりの鈍感でした。
彼にとっての自然体が浅井にとっては天然となり、翻弄される浅井が哀れというか可哀相というか可愛らしい(笑)。
実は下心のある浅井は、将来の夢を「結婚して子供が欲しい」と言われて胸にグサグサ刃物が突き刺さる心地でしたでしょうし、眠れないから「一緒に寝ていいですか」と言われてまんじりともせずに夜明けを迎えたことでしょう(笑)。翌朝すぐにトイレに行ってましたけど、ちょっと怪しいですよね(笑)
しかしあくまで「いい人」であろうとする浅井はあっぱれだなぁと思います。最後まで読んでもホントに優しいいい人でしたね。
ところがあるきっかけでキレてしまい、浅井は達央に無理矢理キスしてしまいます。そのせいで二人の間はギクシャクとしてしまう。
それに耐えられなくなった達央が浅井と仲直りしようとすると、浅井は自分の想いを告白し、「1日だけ達央くんをください」と、二人は体を重ねることになります。
そして1日過ぎて、浅井は再び自分の想いを封印し、以前のように接するのですが、この出来事をきっかけに、達央は自分の気持ちに気づいていくことになります。
攻受両方とも穏やかで優しく真面目でいい人たちで、周囲も殆どが暖かい人ばかりですから、夜光花さんには珍しく、暗さのあまり感じられないお話でした。
才能を持つ者に対して、“持たない者”の忸怩たる思いや焦燥や妬みはもちろん突き詰めれば暗いし、「農薬を飲ませる」というところが夜光花さんらしいかも(笑)。
けれど、話はそちらへ落ちていくよりも、達央と浅井の恋、そして達央が三味線の演奏者として悩み戸惑い成長して、新しく出発していく方に重点が置かれているので、重たさは感じられなかった。
三味線の世界も興味深かったですし、いきなり大舞台に上がるのではなく、周囲の暖かい目や聴衆との距離が近い小さな舞台で少しずつ変わっていく達央が、自然だし、身近で頑張っている若者という感じで良かったです。
なんだかすご~く、甘い恋人同士になりそうな二人ですね。
IT企業社長×無名三味線奏者
三味線好きが嵩じて弘前で行われた三味線大会のスポンサーとなった浅井は、有名な三味線奏者・加々美龍太郎(故人)の孫、達央の演奏を聴き感動で戦慄を覚える。
演奏の途中で絃が切れるアクシデントで達央は優勝を逃すが、浅井は東京に上京した達央の元へ行き、「加々美龍太郎のような素晴らしい弾き手になる手助けをしたい」と申し出る。
しかし、達央自身は自分の天賦の才能に気づいておらず、プロの三味線奏者として生きていく気が全くないと知り、浅井は呆然とする。
三味線を弾くことは、言ってみれば達央の『生』の一部。
そこには名誉欲も出世欲もないのだ。
まるで悟りを開き達観していると思えば、無垢で純粋な達央に、惹かれていく浅井。
というか、ラストの告白によれば一目惚れです。
しかし、祖父母に育てられ、礼儀正しく真面目で清々しいくらい邪気のない達央は、「恋愛」にはまるっきりの鈍感でした。
彼にとっての自然体が浅井にとっては天然となり、翻弄される浅井が哀れというか可哀相というか可愛らしい(笑)。
実は下心のある浅井は、将来の夢を「結婚して子供が欲しい」と言われて胸にグサグサ刃物が突き刺さる心地でしたでしょうし、眠れないから「一緒に寝ていいですか」と言われてまんじりともせずに夜明けを迎えたことでしょう(笑)。翌朝すぐにトイレに行ってましたけど、ちょっと怪しいですよね(笑)
しかしあくまで「いい人」であろうとする浅井はあっぱれだなぁと思います。最後まで読んでもホントに優しいいい人でしたね。
ところがあるきっかけでキレてしまい、浅井は達央に無理矢理キスしてしまいます。そのせいで二人の間はギクシャクとしてしまう。
それに耐えられなくなった達央が浅井と仲直りしようとすると、浅井は自分の想いを告白し、「1日だけ達央くんをください」と、二人は体を重ねることになります。
そして1日過ぎて、浅井は再び自分の想いを封印し、以前のように接するのですが、この出来事をきっかけに、達央は自分の気持ちに気づいていくことになります。
攻受両方とも穏やかで優しく真面目でいい人たちで、周囲も殆どが暖かい人ばかりですから、夜光花さんには珍しく、暗さのあまり感じられないお話でした。
才能を持つ者に対して、“持たない者”の忸怩たる思いや焦燥や妬みはもちろん突き詰めれば暗いし、「農薬を飲ませる」というところが夜光花さんらしいかも(笑)。
けれど、話はそちらへ落ちていくよりも、達央と浅井の恋、そして達央が三味線の演奏者として悩み戸惑い成長して、新しく出発していく方に重点が置かれているので、重たさは感じられなかった。
三味線の世界も興味深かったですし、いきなり大舞台に上がるのではなく、周囲の暖かい目や聴衆との距離が近い小さな舞台で少しずつ変わっていく達央が、自然だし、身近で頑張っている若者という感じで良かったです。
なんだかすご~く、甘い恋人同士になりそうな二人ですね。
この記事へのコメント
こんばんは!mimuさん。
この作品は、いつもの夜光花さんと違って、ほのぼのBLでしたよねー(笑)。
私はこういうキャラレーベルらしい真っ直ぐな受けも好きなので、とっても楽しく読めました♪
喫茶店の常連客であったおじいちゃんおばあちゃんが皆、一癖あって良い味出てて良かったです。
夜光さんの作品の中では、凍る月の次に好きかも…。
TBも後ほど送らせて下さい!
ではでは。
この作品は、いつもの夜光花さんと違って、ほのぼのBLでしたよねー(笑)。
私はこういうキャラレーベルらしい真っ直ぐな受けも好きなので、とっても楽しく読めました♪
喫茶店の常連客であったおじいちゃんおばあちゃんが皆、一癖あって良い味出てて良かったです。
夜光さんの作品の中では、凍る月の次に好きかも…。
TBも後ほど送らせて下さい!
ではでは。
こんにちは、tatsukiさん。
ホントに夜光花さんにしては可愛い、暗さの感じられないお話でしたね。
攻が想像以上にヘタレだったのも意外でした(笑)
私も純粋で人を疑うことを知らず世間ズレしてない天然さがそのまま芯の強さに繋がってるようなこの受は好きですv
常連さんの孫のエピソードは笑えましたね(笑)
TBいつもありがとうございます~v
ホントに夜光花さんにしては可愛い、暗さの感じられないお話でしたね。
攻が想像以上にヘタレだったのも意外でした(笑)
私も純粋で人を疑うことを知らず世間ズレしてない天然さがそのまま芯の強さに繋がってるようなこの受は好きですv
常連さんの孫のエピソードは笑えましたね(笑)
TBいつもありがとうございます~v
2008/05/04(日) 09:21 | URL | mimu #-[ 編集]
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2008/05/03(土) 21:56:53 | la aqua vita