![]() | NOW HERE 木原音瀬 / 鈴木 ツタ 蒼竜社 ホリーノベルズ2008-05-29 by G-Tools |
朝目が覚めると、福山の隣にみすぼらしい中年の男が眠っていた。酒に酔ってお持ち帰りしたらしい。見覚えのある顔、細い綺麗な指。
・・・男はなんと、福山が勤める会社の経理部の部長・仁賀奈だった。
仁賀奈は五十歳の今まで童貞で、女性はもちろん男ともつきあったことがないという。
初心で化石のような男が新鮮で、福山は「年下の可愛い恋人」としてつきあいはじめるが・・・。
・・・男はなんと、福山が勤める会社の経理部の部長・仁賀奈だった。
仁賀奈は五十歳の今まで童貞で、女性はもちろん男ともつきあったことがないという。
初心で化石のような男が新鮮で、福山は「年下の可愛い恋人」としてつきあいはじめるが・・・。
福山智(ふくやまさとる・31歳)×仁賀奈正敏(にがなまさとし・51歳)
建設会社営業マン×同社経理部部長
受が51歳だ。
私が読んだ中では最高齢だと思う。
確か47くらいまではあった。
でも、「51」というオドロキは確かにあるけれど、「駄目」という感覚は全くない。
全然ダイジョブ(笑)。
ある朝目覚めてみたら全裸で、隣にやはり裸の男が寝ていたというのはBLでよくあるパターン。
しかしそれが20歳も年上の、くたびれた「51歳の部長」だというのは本人にとって衝撃以外の何者でもないだろうね。
さえない、みすぼらしい、地味、枯れてる・・・およそ美しいとは言えない形容詞そのまんまの仁賀奈は、木原さんの手による福山目線によって容赦なくこきおろされている。
同会社の上司という立場上、“遊び”で簡単にすませるわけにもいかず、今まで男とも女ともつきあったことがないという仁賀奈に「面白さ」を覚えた福山は、ちょっと恋愛のフリをして「やっぱり合わない」と別れればいいと思い、真摯なフリで仁賀奈に接し、恋人を演じようとする。
それまで散々好き勝手に男を食い散らかしてきた福山は、30を過ぎて自分もそろそろ花の盛りは過ぎ始めているけれどまだまだ捨てたもんじゃないという自信も自負もあるし、ましてや50の冴えないオッサンには比べるべくもない。完全に仁賀奈より優位に立ったつもりで、仁賀奈を翻弄しからかっている福山は性格悪いしイヤなやつだが、実は自分が主導権を握っているつもりで、この冴えないオッサンにどんどん夢中になっているのに気づかない。
その姿が読んでて滑稽でしょうがないのだが、「惚れてしまった」と自覚して、自分が惚れたんだから仁賀奈にとっても願ったり叶ったりだろうとまだ自惚れているところへ、このオッサンから手厳しい拒否をくらってしまって、それは可哀相でした(笑)。
性格の悪い男が一転・・・という木原さんのパターンにはもう慣れたみたいで、あんまりイタさとか辛さとかは感じませんでした。
「51歳」とあっても、別にきわどさは感じなかったし・・・。
あくまで視点が福山中心で福山の心理に引っ張られていくからかもしれません。
仁賀奈がもっと若かったら、その優柔不断さが問題に思えたかもしれませんが、オヤジにはそんな人珍しくもないと思うしな。
問題はオヤジではなくて、そんな誰が見てもカッコよくないさえない中年にホレちゃった30の男・・・というところがポイントなんですよね。
そうは言っても、全然勃たないとか、「落雁」という比喩は印象深かったなぁ。
“枯れてる”例が、ラクガンですか(笑)。
ホントに容赦ないですね(笑)
でもラクガンって、地味だけど美味しいと思うけどな。
建設会社営業マン×同社経理部部長
受が51歳だ。
私が読んだ中では最高齢だと思う。
確か47くらいまではあった。
でも、「51」というオドロキは確かにあるけれど、「駄目」という感覚は全くない。
全然ダイジョブ(笑)。
ある朝目覚めてみたら全裸で、隣にやはり裸の男が寝ていたというのはBLでよくあるパターン。
しかしそれが20歳も年上の、くたびれた「51歳の部長」だというのは本人にとって衝撃以外の何者でもないだろうね。
さえない、みすぼらしい、地味、枯れてる・・・およそ美しいとは言えない形容詞そのまんまの仁賀奈は、木原さんの手による福山目線によって容赦なくこきおろされている。
同会社の上司という立場上、“遊び”で簡単にすませるわけにもいかず、今まで男とも女ともつきあったことがないという仁賀奈に「面白さ」を覚えた福山は、ちょっと恋愛のフリをして「やっぱり合わない」と別れればいいと思い、真摯なフリで仁賀奈に接し、恋人を演じようとする。
それまで散々好き勝手に男を食い散らかしてきた福山は、30を過ぎて自分もそろそろ花の盛りは過ぎ始めているけれどまだまだ捨てたもんじゃないという自信も自負もあるし、ましてや50の冴えないオッサンには比べるべくもない。完全に仁賀奈より優位に立ったつもりで、仁賀奈を翻弄しからかっている福山は性格悪いしイヤなやつだが、実は自分が主導権を握っているつもりで、この冴えないオッサンにどんどん夢中になっているのに気づかない。
その姿が読んでて滑稽でしょうがないのだが、「惚れてしまった」と自覚して、自分が惚れたんだから仁賀奈にとっても願ったり叶ったりだろうとまだ自惚れているところへ、このオッサンから手厳しい拒否をくらってしまって、それは可哀相でした(笑)。
性格の悪い男が一転・・・という木原さんのパターンにはもう慣れたみたいで、あんまりイタさとか辛さとかは感じませんでした。
「51歳」とあっても、別にきわどさは感じなかったし・・・。
あくまで視点が福山中心で福山の心理に引っ張られていくからかもしれません。
仁賀奈がもっと若かったら、その優柔不断さが問題に思えたかもしれませんが、オヤジにはそんな人珍しくもないと思うしな。
問題はオヤジではなくて、そんな誰が見てもカッコよくないさえない中年にホレちゃった30の男・・・というところがポイントなんですよね。
そうは言っても、全然勃たないとか、「落雁」という比喩は印象深かったなぁ。
“枯れてる”例が、ラクガンですか(笑)。
ホントに容赦ないですね(笑)
でもラクガンって、地味だけど美味しいと思うけどな。
この記事へのコメント
こんにちは~mimuさん。
今回の木原さんのは割と普通に(?)読めましたよね~。
私も「落雁かよ」とか思いましたが、枯れてる=水分がないでこのお菓子を選ぶのがまた何とも(笑)
確かに仁賀奈こきおろされてはいますが、同人誌から比べるとかなり甘い仕上がりになってましたので、やはり木原さんなりの愛情表現なのではないかと(笑)
久しぶりにTB送ってはみましたが、たぶんまた届いてないと思います(苦笑)
では、また!
今回の木原さんのは割と普通に(?)読めましたよね~。
私も「落雁かよ」とか思いましたが、枯れてる=水分がないでこのお菓子を選ぶのがまた何とも(笑)
確かに仁賀奈こきおろされてはいますが、同人誌から比べるとかなり甘い仕上がりになってましたので、やはり木原さんなりの愛情表現なのではないかと(笑)
久しぶりにTB送ってはみましたが、たぶんまた届いてないと思います(苦笑)
では、また!
こんにちは、mimuさん。
本屋さんで、キラキラなBL本の間に、ありえない中年オヤジイラスト(笑)
いや、木原さん、やってくれますね。人生枯れ果てた中年が若い男性に情熱に押し切られというのは、樹生さんもお得意ですよね。
やはり、中年オジサンには若者はハードル高いでしょう。なによりジネレーションギャップと、あちらの方も(笑)
読んでいるうちにいつの間にか福山を応援してました。・・・あ、店頭で読んでたんですが(汗)。愛で老人介護問題も乗り越えて欲しいですvv
本屋さんで、キラキラなBL本の間に、ありえない中年オヤジイラスト(笑)
いや、木原さん、やってくれますね。人生枯れ果てた中年が若い男性に情熱に押し切られというのは、樹生さんもお得意ですよね。
やはり、中年オジサンには若者はハードル高いでしょう。なによりジネレーションギャップと、あちらの方も(笑)
読んでいるうちにいつの間にか福山を応援してました。・・・あ、店頭で読んでたんですが(汗)。愛で老人介護問題も乗り越えて欲しいですvv
こんにちは、かりんこさん!
今回は特に衝撃もなく、かと言ってすごく感激したわけでもないけど(笑)、ホントに普通でしたね。
同人誌に比べると甘いんですか?
商業誌だから少しソフトに直したのかな?
TBやはり駄目みたいですね~。
申し訳ないですぅ!(>_<)
今回は特に衝撃もなく、かと言ってすごく感激したわけでもないけど(笑)、ホントに普通でしたね。
同人誌に比べると甘いんですか?
商業誌だから少しソフトに直したのかな?
TBやはり駄目みたいですね~。
申し訳ないですぅ!(>_<)
2008/06/03(火) 11:04 | URL | mimu #-[ 編集]
こんにちは、桃さん!
表紙の受のシワには私も一瞬「あ、マジ。」と思いました。
桃さんはお得意の立ち読みですね?(笑)
読んでみたら想像したほどのキワモノさはなかったです。
今回はどちらに感情移入することもなく、サラッと読んでしまいました。
そうそう、樹生さんにもありましたよね。
40代のオヤジ受。
確かにいきなり20も下の男に迫られても驚きますね(笑)
あっちの方も、ヤり殺されちゃうんじゃないか、ちょっとキツいんじゃないかと読んでて心配になりました。
だって、勃たないっちゅーのにしつこいんだもの(笑)
ホントにすぐ「老後問題」ですよね。
先に逝っちゃったら可哀相だなぁ。
表紙の受のシワには私も一瞬「あ、マジ。」と思いました。
桃さんはお得意の立ち読みですね?(笑)
読んでみたら想像したほどのキワモノさはなかったです。
今回はどちらに感情移入することもなく、サラッと読んでしまいました。
そうそう、樹生さんにもありましたよね。
40代のオヤジ受。
確かにいきなり20も下の男に迫られても驚きますね(笑)
あっちの方も、ヤり殺されちゃうんじゃないか、ちょっとキツいんじゃないかと読んでて心配になりました。
だって、勃たないっちゅーのにしつこいんだもの(笑)
ホントにすぐ「老後問題」ですよね。
先に逝っちゃったら可哀相だなぁ。
2008/06/03(火) 11:11 | URL | mimu #-[ 編集]
みむさん、こんにちは~!!
これ、私の手元にもあるんですが・・・50歳と聞いてひいてます・・(笑)
高校生とか若者は全然OKですが・・ご老人って・・(汗)
木原さんなので、それでも内容はあの方らしい作品になっているのかもですが・・。う~ん・・・読めるのか?心配だ~!!
これ、私の手元にもあるんですが・・・50歳と聞いてひいてます・・(笑)
高校生とか若者は全然OKですが・・ご老人って・・(汗)
木原さんなので、それでも内容はあの方らしい作品になっているのかもですが・・。う~ん・・・読めるのか?心配だ~!!
2008/06/03(火) 13:25 | URL | 水月 #/fVvPWuA[ 編集]
こんにちは、水月さん。
50歳で「老人」は可哀相ですよ~(笑)
でも確かに大胆な設定ですね。
木原さんにしては、読むとそれほどでもないので、普通に読めてしまうんじゃないかな~と思います。
まあ、あんまり構えないで、せっかくですから気楽に読んでみてください(笑)
視点も若い側なので、あんまり意識しなくてすみますよ。
50歳で「老人」は可哀相ですよ~(笑)
でも確かに大胆な設定ですね。
木原さんにしては、読むとそれほどでもないので、普通に読めてしまうんじゃないかな~と思います。
まあ、あんまり構えないで、せっかくですから気楽に読んでみてください(笑)
視点も若い側なので、あんまり意識しなくてすみますよ。
2008/06/03(火) 19:38 | URL | mimu #-[ 編集]
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