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4048670999ただ一度の恋
飛沢杏 / 有馬かつみ
アスキー・メディアワークス
B-PRINCE文庫 2008-06-07

by G-Tools

精悍なやり手の若手政治家・允紘に大学時代から熱愛を捧げられ、求愛されて続けている警視庁管理官の悠生。
自らも深く允紘を愛し、彼から注がれる愛情と快楽に甘く蕩けながら、あくまで体の関係という態度を貫く悠生の前に、脅迫者が現れて!?
管理官としての自分のことよりも、允紘の立場や一生を想った悠生は、密かにある決意を固める……。
倉木允紘(くらきのぶひろ・28歳)×御苑悠生(みそのゆうき・28歳)
若手政治家×警視庁管理官

「ただ一度だけの恋」雑誌掲載
「Eternal」書き下ろし の二編。

高校時代の同級生・允紘に悠生は秘めた恋心を抱くが、大学生になって、当の允紘から告白される。
しかし、喜びとは裏腹に、政治家の息子で将来を嘱望される優秀な允紘の汚点になることを恐れ、悠生は素直に本当の気持ちを伝えることができず、「セフレなら」とわざと軽い態度を取ってしまう。
ところが允紘は「いつか離れられなくしてやる」とそれを受け入れ、自分とセフレの間は他に相手を作るなという約束で、二人の関係は始まる。

それ以来、悠生に言わせれば“セフレ”だけれど、お互い以外には他に心を離すことのない、実質“恋人”の関係が現在まで続いています。
允紘の愛情は、初めから全く霞むことなく冷めることもなく、いつでも真っ直ぐに悠生に向けられています。
しかし、「嘘」で始めた関係に悠生はいまだに素直になれず、允紘の求愛にもそっけない態度を取るしかないでいる。

允紘にグズグズに溺れているのに、その気がないフリをする悠生はただのツンデレさんかと思いきや、ただ素直になれないだけではなく、政治家として着々と真っ直ぐな道を歩いていく允紘に、始めに抱いた危惧がどんどん増していき、ますます本当の気持ちを隠さなければ、という思いを強くしているんですね。
自分も警視庁管理官という立場なのに、それはさておき、自分たちの関係が世間にバレ、スキャンダルとなって允紘の脚を引っ張ることを悠生はとても恐れています。
だから、セフレという顔を続け、その時がきたら綺麗に別れようと決めている。
しかし、允紘に逢い、その愛情にどっぷり包まれると簡単には思いきれない。
そんな時、悠生の元に、二人の関係が見るだけでわかるような写真が届けられます。
それが公開されれば允紘がただではすまない。
しかし脅迫者の狙いが金ではなく、自分にあることを見通した悠生は、自分を餌にして差し出す代わりに、允紘から目を逸らさせ、脅迫を握りつぶそうとするのですが…。


悠生の煩悶はわりとオーソドックスでありがちなものだと思います。
でも、その揺れる心理を丁寧に丁寧に書いてあって、相手を想って身を引こうと思う切なさや、実際に会うと「まだもうちょっと」と言い出しきれない弱さなんかが、ヒシヒシ伝わった。
そこまで決心してるのにそれかい、と突っ込みたくなるような、好きな男から離れられない気持ちって、なんかわかるし。
その揺らぎが長々と続いているので、反面「しつこい」感がなくはないです。ちょっと崎谷さんを読んだときの感じにも似て・・・(笑)
でも、全体としては面白かったし、気持ちは理解できるので、すごく苛々するということはなかったですけれど。
一貫して真っ直ぐで誠実な攻がとても素敵です。
そしてこういう人たちが素直に気持ちを語りだすと、とっても甘ったるいことになってます(笑)

脅迫者はツメが甘すぎて、また悠生が「自分を差し出せば」という考え方も、現実的には非常に甘いと思いました。
というか、そう考える根拠がすでに穴だらけなんですよねー。かなり無理を感じて気になりました。

書き下ろし「Eternal」は、允紘母へのカミングアウト。
というか、すでに允紘がバラしていて、允紘母vs悠生の構造・・・などという緊迫感あるものではなく、大変理解ある器の大きい母に「允紘をよろしく」とお願いされるお話でした。

それにしても、二人とも忙しくて、ホントになかなか会えないんですねー。
こんなに甘いこの人たちは、本当に寂しいだろうなぁ。
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