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4862634710進行性恋愛依存症
かわい有美子 / 今市子
リブレ出版
ビーボーイノベルズ 2008-10

by G-Tools

経済界の若き俊英・九鬼は、自ら興した企業グループの順調な成長とは裏腹に、プライベート面も補佐する秘書の御巫に苛立ちを抱き続けていた。
献身的ではあるが常に無表情で冷淡な御巫の態度は、学生時代に見せていた九鬼への恋情をまったく忘れたようだったが、御巫もまた、九鬼のそばにいる苦しさは増すばかりだった。
二人の間に高まる摩擦熱は、御巫のある申し出で限界を迎え――。

九鬼瑛一(くきえいいち・35歳)×御巫圭(みかなぎけい・34歳)
社長×秘書

「ドラスティック・メタモルフォーゼ」(雑誌掲載)
「報復モラトリアム」(書き下ろし)
「街に天使の降りる夜」(書き下ろし)の三編。


二人の紆余曲折の年月の結果が冒頭にきていて、そこから過去へ遡る構成になっています。
大学時代バスケット界でその才能を『神』のように賞賛されていた九鬼は、大事故で半身不随に等しいほどの大怪我を受けてその人生が一変します。
将来を嘱望され大勢の人間に崇められ衆目を集めていた九鬼に残ったのは、身動きのままならない体と、御巫圭という、バスケット部マネージャーだった後輩のみ。

御巫は定期的に九鬼の元を訪れその生活をサポートし一人になった九鬼を支えようとしてくれて、九鬼は御巫の恋情に気づいていますが、九鬼は御巫の献身をいいことに、性欲処理をさせ、時には激情に任せて八つ当たりをする。
そして出口も光も見えない毎日に鬱屈していく九鬼は、ある日アメリカでの最先端のリハビリ環境を知り、さっさとアメリカ行きを決め、御巫には何も告げないままに単身渡米してしまいます。

そして、アメリカでほぼ健常者と変わらないほどに回復した九鬼は、アメリカで手に入れた経験と栄誉とともに日本に戻り起業して、経済界の風雲児と呼ばれるほどになります。
その起業に際して、九鬼は御巫を探し、御巫は九鬼の秘書として働きはじめるのですが、昔献身的に従順に自分に尽くしてくれた御巫は、まるで機械にような無表情な男となっていて、九鬼とは目も合わせようとしません。


そんな御巫の態度に苛立ちを募らせ、そんな状態のまま社長と秘書として二年あまりの月日を過ごしたのちに御巫の反逆(笑)によって冒頭・・・となるわけですが、ホントにコレ「経過」しか書いてないですね。
一番面白いところが抜けていませんか。
もちろん個人的にですけど、少なくとも私が知りたいと思う期間のことは書いてなかった。
二人がどうなってどうなったかや、九鬼がどんなにすごい男かはこれでもかの「九鬼自慢」でよっくわかりましたけど。
なんか物足りないんですよね。
クリームパンを食べたらクリームがほとんど入ってなかったみたいな気持ちです。
コメント
この記事へのコメント
mimuさん、こんばんは~。お久しぶりです。

これ私も読みましたが、確かに2人の肝心な部分の描写って物足りなかったですよね。
ただ全体的に変則的な構成なので、それを狙ったと言われればしょうがないのかもしれないですが。
かわいさんと今市子さんの組合せなら、もっとしっとりとした細やかな感情描写のお話が読みたかったです。

ではまた!
2008/10/20(月) 22:29 | URL | かりんこ #-[ 編集]
>かりんこさん
こんにちは、かりんこさん。

こちらこそご無沙汰して申し訳ありません~。

これ結末の部分は雑誌掲載ですよね。
それ以前のことをあとから書き下ろしたということでこういう構成になったのかと思ったんですが…。
人それぞれだと思うんですけど、私は二人のつきあいの経過は十分わかったけど、離れていた間のお互いの思いとか再会後のギクシャクした期間の気持ちがもっと知りたいなと思ったんです。
その部分はほとんど端折られてましたので、物足りなかったのかな。

そうそう、せっかく今市子さんなのだからしっとり時代ものでも良かったですよね~。
2008/10/21(火) 09:05 | URL | mimu #-[ 編集]
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